2003−2004 Ski Jumping トピックス |
[FISワールドカップスキージャンプ リザルト]
[世界スキーフライング選手権 リザルト]
[FISグランプリスキージャンプ リザルト]
■国内公式戦(2月14日〜3月22日)■2004年3月22日
2月中旬から3月下旬にかけて、日本国内で行われた主な公式戦の結果をまとめます。
シーズン終盤でワールドカップ遠征メンバーを欠いた試合が多いわけですが、規模の大きな試合も多く、海外遠征に漏れた実力派選手や若手選手の動向を見守る上では非常に重要な時季でもあります。
昨年までコンチネンタルカップを兼ねて行われていた蔵王国際ジャンプ大会が、今シーズンはコンチネンタルカップの認証を得られなかったことが多少残念です‥‥。
●2月14日 第82回全日本スキー選手権大会ラージヒル競技兼第45回NHK杯ジャンプ大会
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒルK120(Jury Distance 138m)
NHK杯を兼ねた全日本選手権ラージヒルは、大学生が大健闘しました。
男子の部の優勝は111.5mと119.0mを飛んだ遠藤悠介(日体大)。
以下、2位は梅崎慶大(明治大)、3位は石澤岳(チーム雪印)と続き、上位15名のうち大学生が半数近い7名を占めました。
女子の部は金井理恵子(大東文化大)が優勝しました。
●2月15日 第82回全日本スキー選手権大会ノーマルヒル競技
宮の森ジャンプ競技場 ノーマルヒルK90(Jury Distance 98m)
前日のラージヒルに続きこの日のノーマルヒルでも若手選手が健闘しました。
優勝は88.0mと92.0mを飛んだ梅崎慶大(明治大)、2位は遠藤晃太(札幌大)と坂野幸夫(チーム雪印)が同ポイントで並びました。
女子の部はラージヒルに続いて金井理恵子(大東文化大)が連勝しました。
●2月24日 第59回国民体育大会冬季大会スキー競技会
蔵王ジャンプ台 ノーマルヒルK90(Jury Distance 98m)
山形蔵王で行われた冬季国体のスペシャルジャンプ競技、成年男子Aは湯本史寿(東京美装)が、成年男子Bは成田巨樹(同和小坂SC)が、成年男子Cは原田雅彦(チーム雪印)が、それぞれ優勝しました。
少年男子は小澤史弥(下川商業高)と佐藤幸一郎(花輪高)が同ポイントで優勝を分け合いました。
●3月6日 第75回宮様スキー大会国際競技会ノーマルヒル競技
宮の森ジャンプ競技場 ノーマルヒルK90(Jury Distance 98m)
FIS公認国際大会でもある宮様大会のノーマルヒル、成年組の優勝は93.0mと92.0mの安定したジャンプを見せた岡部孝信(チーム雪印)でした。
2位は梅崎慶大(明治大)、3位には原田雅彦(チーム雪印)が入りました。
また少年組は櫻井通裕(余市高)、壮年組は松井直哉(ベラーク)、女子の部はダニエラ・イラシュコ(AUT)が、それぞれ優勝しました。
●3月7日 第75回宮様スキー大会国際競技会ラージヒル競技
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒルK120(Jury Distance 138)
ノーマルヒルの翌日に行われた宮様大会ラージヒルは、岡部孝信(チーム雪印)が131.5mと126.0mを飛んで圧勝しました。
2位は西森享平(丸善食品工業)、3位は櫻井一欽(明治大)でした。
また少年組は櫻井通裕(余市高)が、壮年組は松井直哉(ベラーク)が、女子の部はダニエラ・イラシュコ(AUT)が、それぞれ前日に引き続き優勝しました。
●3月10日 第15回国際蔵王ジャンプ大会山形市長杯
蔵王ジャンプ台 ノーマルヒルK90(Jury Distance 98m)
FIS公認国際大会である国際蔵王ジャンプ大会、一日目は山形市長杯を兼ねて行われました。
優勝は94.0mと83.0mを飛んだ岡部孝信(チーム雪印)、2位は坂野幸夫(チーム雪印)、3位はヘルマン・フツコウスキ(FIN)でした。
●3月11日 第15回国際蔵王ジャンプ大会NHK杯
蔵王ジャンプ台 ノーマルヒルK90(Jury Distance 98m)
国際蔵王ジャンプ大会二日目はNHK杯を兼ねて行われました。
優勝は85.0mと86.5mを飛んだロベン・トーマス(NOR)、2位は坂野幸夫(チーム雪印)、3位は岡部孝信(チーム雪印)でした。
●3月14日 第38回雪印杯全日本ジャンプ旭川大会
嵐山ジャンプ競技場 ノーマルヒルK76
成年組の優勝は78.0mと74.5mを飛んだ金子祐介(東京美装)でした。
以下、2位は岡部孝信(チーム雪印)、3位は坂野幸夫(チーム雪印)となりました。
少年組は田中翔太(北照高)が、中学組は伊藤謙司郎(下川中)が、女子組は山田いずみ(ロイズ)が、それぞれ優勝しました。
●3月19日 第28回伊藤杯宮の森ナイタージャンプ大会ノーマルヒル競技
宮の森ジャンプ競技場 ノーマルヒルK90(Jury Distance 98m)
ワールドカップやコンチネンタルカップの遠征に加わっていた選手も参加して、シーズンの最後を締めくくる伊藤杯ナイタージャンプ大会が行われました。
ノーマルヒル競技ではワールドカップ個人総合成績で日本人最高の8位となった葛西紀明(土屋ホーム)が、100.0mと101.0mを飛んで優勝しました。
2ndラウンドの101.0mの記録は宮の森ジャンプ競技場のヒルレコードです。
2位は高野鉄平(土屋ホーム)、3位は岡部孝信(チーム雪印)でした。
●3月20日 第5回伊藤杯シーズンファイナル大倉山ナイタージャンプ大会
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒルK120(Jury Distance 138m)
重たく湿った雪が降る悪条件で行われた今シーズンの最終戦、伊藤杯シーズンファイナル大倉山ナイタージャンプ大会は、1stラウンドの後半から雪が激しくなったため2ndラウンドがキャンセルされました。
優勝は117.0mを飛んだ原田雅彦(チーム雪印)、2位は一戸剛(アインズ)、3位は池田峻二(明治大)と坂野幸夫(チーム雪印)が並びました。
前日のノーマルヒルで優勝した葛西紀明は68位に終わりました。
■FISワールドカップスキージャンプ 2003-2004総合成績■2004年3月15日
今シーズンは終始天候不順に悩まされ、当初予定されていた個人戦28試合のうち5試合が中止となり、5試合が2ndラウンドを行うことができませんでした。
リザルトの数字には表れませんが、スケジュール通りに全てのラウンドが行われた大会がほとんど無かったことを考えると、実際に競技に臨む選手やスタッフの苦労も相当大きなものがあったことでしょう。
3月14日のオスロ大会を終えて今シーズンの全日程が終了、総合成績が確定しました。個人総合成績は以下の通りです。
1.Janne Ahonen (FIN) 1316
2.Roar Lyoekelsoey (NOR) 1306
3.Bjoern Einar Romoeren (NOR) 825
4.Sigurd Pettersen (NOR) 787
5.Martin Hoellwarth (AUT) 731
6.Thomas Morgenstern (AUT) 696
7.Matti Hautamaeki (FIN) 673
8.葛西紀明 (土屋ホーム) 631
9.Georg Spaeth (GER) 557
10. Peter Zonta (SLO) 545
11.Tommy Ingebrigtsen (NOR) 526
12.Adam Malysz (POL) 525
13.Simon Ammann (SUI) 511
14.Michael Uhrmann (GER) 501
15.Veli-Matti Lindstroem (FIN) 476
25.東輝 (日本空調サービス) 250
31.宮平秀治 (ミズノ) 167
37.伊東大貴 (下川商業高) 91
40.Florian Liegl (AUT) 71
40.Jussi Hautamaeki (FIN) 71
40.船木和喜 (フィットスキー) 71
43.山田大起 (北野建設) 68
61.高野鉄平 (土屋ホーム) 14
また、国別対抗成績は次のようになりました。
1.Norway 5007
2.Finland 4042
3.Austria 2983
4.Germany 2777
5.Japan 1842
6.Slovenia 1393
7.Switzerland 769
8. Poland 702
9.France 249
10.Sweden 136
11.Russia 115
12.Czech Republic 113
13.United States 25
14.Estonia 10
15.Slovakia 9
15.Kazakhstan 9
17.Belarus 3
18.Korea 2
個人総合優勝はヤンネ・アホネン(FIN)。
15歳の時にフィンランド国内選手権を制して以来、約10年以上ワールドカップの舞台で活躍を続ける息の長い選手ですが、ワールドカップの個人総合優勝はこれが初めてとなります。
今シーズンの優勝は3勝とやや少なめでしたが、試合が成立した個人戦全てでワールドカップポイントを獲得し、表彰台に上がった試合が13試合という抜群の安定感と強さを発揮してのビッグタイトルです。
2位は今シーズン最多の7勝をあげたロアー・ヨケルソイ(NOR)。
シーズン中盤〜終盤にかけて完璧なジャンプを連発してワールドカップポイントを稼ぎ、最後にはアホネンにあと10ポイントの僅差まで迫りました。
3位は3月に入ってから2勝をあげてヨケルソイとノルディックトーナメント総合優勝を争ったビョルン・アイナー・ルメレン(NOR)でした。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)が孤軍奮闘、8位に入りました。
葛西はソルトレイクシティ大会で1勝したのを含め、表彰台に上がること3回、6位以内入賞が7回とシーズンを通して安定した成績を収めました。
今シーズンは葛西に対する風の条件が悪い試合が非常に多かったのが残念ですが、それでも総合8位に食い込む技術と実力は高く評価できます。
以下、シーズン中盤からワールドカップに参戦した東輝(日本空調サービス)が25位、終盤から徐々に成績をあげてきた宮平秀治(ミズノ)が31位、伊東大貴(下川商業高)が37位、船木和喜(フィットスキー)が40位タイ、山田大起(北野建設)が43位、高野鉄平(土屋ホーム)が61位でした。
来シーズン開幕戦の予選免除のシード権を得られる総合15位以内に入ったのは葛西一人だけであり、若手選手がなかなか育たない苦しいチーム事情が結果にも如実に表れているのが興味深いところです。
今シーズンはコンチネンタルカップを転戦していた選手達が、来シーズンは入れ替わり立ち替わりワールドカップのメンバーに選ばれるような状況になるといいのですけど。
国別対抗成績では圧倒的な選手層の厚さでノルウェーが優勝。
続いてフィンランドが2位に入りました。
3位はシーズン終盤で上位選手の欠場が増えてしまったオーストリア、4位はエース不在で苦しんだドイツでした。
日本は昨年から一つ順位を上げて5位に入りました。
以下、スロヴェニア、スイス、ポーランド、フランスと続きます。
優勝したノルウェーとフィンランドは、選手層の厚さと技術力の高さの他にジャンプスーツのマテリアルの優秀さが結果に影響したのだといわれています。
一方、オーストリアやドイツ、日本は、実力のある選手が本来の力を発揮できないでシーズンを終えてしまったケースが多く、ノルウェーとフィンランドの勢いを断ち切ることができませんでした。
シーズン中、世界スキーフライング選手権も含めて3試合行われた団体戦の内容にも、それぞれのチームが抱える苦悩が端々に垣間見えたように思います。
■FISワールドカップスキージャンプ オスロ大会■2004年3月15日
今シーズンのワールドカップの最終戦はノルディックトーナメントの最終戦でもあります。
ノルウェーの首都オスロの郊外にあるホルメンコーレンのラージヒルK115で、伝統あるホルメンコーレン国際ジャンプ大会として行われました。
●3月14日 オスロ 個人第30戦 ラージヒルK115(Jury Distance 128m) [リザルト]
前日に予定されていた予選は強風のため当日の本戦前に順延され、本戦も1stラウンド終了後に霧が濃くなり、2ndラウンドを行わずに試合が成立しました。
今シーズンは天候不順の大会が相次ぎましたが、この最終戦もまた天候に恵まれず、シーズンを象徴するような最終戦となってしまいました。
優勝したのは126.5mを飛んで着地も完璧に決めたロアー・ヨケルソイ(NOR)。
最終戦をシーズン7勝目の勝利で飾りました。
2位は130.0mの最長不倒距離を飛んだシモン・アマン(SUI)。
ランディングでテレマークが入らず惜しくも優勝はなりませんでした。
3位は126.5mのビョルン・アイナー・ルメレン(NOR)でした。
日本勢はシーズン終盤になって少しずつ調子を上げてきていた宮平秀治(ミズノ)が123.0mを飛び、自身今季最高の成績となる6位に入賞しました。
以下、葛西紀明(土屋ホーム)が114.5mで16位、伊東大貴(下川商業高)が110.0mで27位、船木和喜(フィットスキー)が109.0mで28位でした。
東輝(日本空調サービス)は117.5mを飛びましたが転倒し、36位に終わりました。
山田大起(北野建設)は予選を通過することができませんでした。
ノルディックトーナメントはラハティ、クォピオ、リレハンメル、オスロの4大会の総合成績を競います。
上位選手と日本人選手の結果は以下の通りとなりました。
1.Roar Lyoekelsoey (NOR) 948.8
2.Bjoern Einar Romoeren (NOR) 948.4
3.Simon Ammann (SUI) 913.4
4.Janne Ahonen (FIN) 895.7
5.Tommy Ingebrigtsen (NOR) 893.9
10.葛西紀明 (土屋ホーム) 845.6
12.東輝 (日本空調サービス) 820.0
19.宮平秀治 (ミズノ) 714.1
32.伊東大貴 (下川商業高) 533.4
39.船木和喜 (フィットスキー) 392.5
■FISワールドカップスキージャンプ リレハンメル大会■2004年3月13日
ノルディックトーナメントの第3戦を兼ねたワールドカップ個人第29戦は、1994年リレハンメル冬季五輪の会場となったリスゴーシュバッケネのラージヒルで行われました。
この試合を含めて今シーズンは残り2戦、総合成績争いもいよいよ大詰めです。
結果次第ではこの日に総合優勝が決まる可能性があるので、選手達の意気込みも相当のものがあったことでしょう。
●3月12日 リレハンメル 個人第29戦 ラージヒルK120(Jury Distance 131m) [リザルト]
優勝したのはロアー・ヨケルソイ(NOR)。
1stラウンドでヒルレコードとなる136.5mを飛んでトップに立つと、2ndラウンドも134.5mまで飛距離を伸ばし完勝しました。
2位はビョルン・アイナー・ルメレン(NOR)とシモン・アマン(SUI)が並びました。
日本勢は東輝(日本空調サービス)が大健闘。
1stラウンドでは132.0mを飛んで8位につけ、2ndラウンドでは128.5mを飛んで5位に入賞しました。
葛西紀明(土屋ホーム)は1stラウンドで133.0mを飛んで5位につけていましたが、2ndラウンドで117.5mと飛距離を伸ばせず16位に後退しました。
宮平秀治(ミズノ)は2ndラウンドに127.0mを飛んで20位に入りました。
伊東大貴(下川商業高)は36位、船木和喜(フィットスキー)は37位で、2ndラウンドに進むことができませんでした。
山田大起(北野建設)は予選を通過することができませんでした。
リレハンメル大会でヨケルソイが勝ったことで、総合優勝争いは微妙な展開になってきました。
トップは1284ポイントのヤンネ・アホネン(FIN)ですが、2位のヨケルソイとは78ポイント差。
次の最終戦の結果如何では、まだヨケルソイにも逆転優勝の望みはあります。
3位は782ポイントのシグール・ペテルセン(NOR)です。
日本勢は葛西紀明が616ポイントで8位、東輝が250ポイントで23位、宮平秀治が127ポイントで33位となっています。
国別対抗成績はトップがノルウェー、2位がフィンランド。
日本は5位です。
次の試合が今シーズンのワールドカップ最終戦。
3月14日にノルウェーの首都オスロの郊外にあるホルメンコーレンのラージヒルで個人戦が予定されています。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ クォピオ大会■2004年3月11日
ノルディックトーナメントの第2戦を兼ねたワールドカップスキージャンプ個人第28戦は、フィンランドのクォピオのラージヒルで行われました。
ワールドカップの試合でここのシャンツェが使われるのは2001-2002シーズンの開幕戦以来2シーズンぶりのことです。
●3月10日 クォピオ 個人第28戦 ラージヒルK120(Jury Distance 127m) [リザルト]
ナイトゲームで行われたこの試合、優勝したのはビョルン・アイナー・ルメレン(NOR)でした。
1stラウンドで127.5mを飛んでトップに立つと、2ndラウンドでも126.5mまで飛距離を伸ばし、完勝しました。
これでラハティ大会に引き続き2連勝です。
2位はロアー・ヨケルソイ(NOR)、3位はアレキサンデル・ヘル(GER)でした。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)が1stラウンドで121.0mを飛んで6位につけましたが、2ndラウンドでは117.0mと飛距離を伸ばせずに11位に順位を下げてしまいました。
またトライアルで葛西と共に好調なジャンプを見せていた東輝(日本空調サービス)は18位でした。
宮平秀治(ミズノ)は31位、伊東大貴(下川商業高)は32位、船木和喜(フィットスキー)は37位で、この3名は2ndラウンドに進むことができませんでした。
クォピオ大会を終えて個人総合成績は、ヤンネ・アホネン(FIN)が1248ポイントでトップ、ロアー・ヨケルソイ(NOR)が1106ポイントで2位、シグール・ペテルセン(NOR)が781ポイントで3位と、上位3名の順位は変動がありません。
葛西紀明は601ポイントで8位、東輝は205ポイントで26位です。
その他の日本人選手はポイントの加算がありません。
国別対抗成績にも順位の変動はなし。
トップはノルウェー、2位はフィンランド。
日本は5位となっています。
次の試合は3月12日(金)にノルウェーのリレハンメルで行われます。
1994年の冬季五輪で使用したK120のラージヒルで個人戦が予定されています。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ ラハティ大会■2004年3月8日
3月に入ってからのワールドカップは北欧諸国を転戦するシリーズ。
個人戦の方はノルディックトーナメントの開幕でもあります。
最初の開催地はフィンランドのラハティ。
クロスカントリー、ノルディック複合、スキージャンプのそれぞれのワールドカップが同時に開かれる、たいへん規模の大きな大会でした。
スキージャンプは一日目に団体戦、二日目に個人戦を行いました。
●3月6日 ラハティ 団体第2戦 ラージヒルK16(Jury Distance 128m) [リザルト]
現在国別対抗成績でトップ争いをしているノルウェーとフィンランドが激しい優勝争いを繰り広げ、表彰台の残る一つのポジションを巡って日本、ドイツ、オーストリアの三カ国が争うという図式になった団体戦でした。
優勝したのはノルウェー(ルメレン/ペテルセン/インゲブリットセン/ヨケルソイ)。
1stラウンド、2ndラウンド共に宿敵フィンランドを上回り、選手層の厚さを見せつけた勝利でした。
2位は大ジャンプを揃えながらも僅かにノルウェーに及ばなかったフィンランド(キウル/コッコネン/M.ハウタマキ/アホネン)でした。
3位争いはオーストリアがヴィドヘルツルの不調で1stラウンドで早々に脱落。
ドイツと日本の争いになりましたが、安定感に勝る日本が2ndラウンド最後第4グループでドイツをかわして3位に食い込みました。
日本チームのオーダーは 東輝/伊東大貴/宮平秀治/葛西紀明 でした。
●3月7日 ラハティ 個人第27戦 ラージヒルK116(Jury Distance 128m) [リザルト]
前日の団体戦と同様、ノルウェー勢とフィンランド勢の強さが際立った個人戦でした。
優勝はビョルン・アイナー・ルメレン(NOR)。
1stラウンドで125.5mを飛んで4位につけると、2ndラウンドでは126.0mまで飛距離を伸ばし、逆転でトップに躍り出ました。
2位はロアー・ヨケルソイ(NOR)、3位はヤンネ・アホネン(FIN)でした。
ヨケルソイとアホネンは1stラウンドで共に126.0mを飛んでトップに並んでいましたが、2ndラウンドではルメレンの飛距離に及びませんでした。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)が123.0mと118.0mを飛んで9位に入ったのが最高。
以下、宮平秀治(ミズノ)は13位、東輝(日本空調サービス)が16位、伊東大貴(下川商業高)が23位でした。
船木和喜(フィットスキー)は35位で2ndラウンドにすすめず、山田大起(北野建設)は予選を通過することができませんでした。
ノルディック複合競技では高橋大斗(土屋ホーム)が一日目のスプリント、二日目のグンダーセンの両方を制する大活躍を見せ、日本のスペシャルジャンプ陣にもその勢いで上位進出を期待したラハティ大会でしたが、流石に現在絶好調のノルウェー、フィンランド勢の壁は厚かったようです。
それでも、団体戦ではドイツやオーストリアに競り勝って見事3位に入賞しました。
団体戦では久しぶりの表彰台ですね。
ラハティ大会を終えてワールドカップ個人総合成績は、トップが1198ポイントのヤンネ・アホネン(FIN)、2位は1026ポイントのロアー・ヨケルソイ(NOR)、3位は774ポイントのシグール・ペテルセン(NOR)となっています。
日本人選手で最高の577ポイントを持つ葛西紀明(土屋ホーム)は、個人戦で優勝したビョルン・アイナー・ルメレン(NOR)に抜かれて8位に後退しています。
国別対抗成績は順位の変動がなく、トップはノルウェー、日本は5位です。
ラハティ大会から始まったノルディックトーナメントは来週のワールドカップ最終戦オスロ大会まで続きます。
次の試合は3月10日のクォピオ大会。
K120のラージヒルで個人戦を行う予定です。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISコンチネンタルカップスキージャンプ ヴィケルスン大会■2004年3月8日
コンチネンタルカップはノルウェーのヴィケルスンで今シーズン唯一のフライングヒルの試合を行いました。
K点が今シーズンから185mになり、200mを越える大ジャンプが連発する見応えのある内容だった模様です。
●3月6日 個人第24戦 ヴィケルスン フライングヒルK185(Jury Distance 205m)
優勝したのはローランド・ミューラー(AUT)。
210.5mと219.0mを飛び、ワールドカップ顔負けの飛距離で完勝しました。
2位はオラフ・マグネ・ドンネム(NOR)、3位はバルタザール・シュナイダー(AUT)でした。
日本勢は金子祐介(東京美装)が185.0mと180.0mを飛んで16位に入ったのが最高順位。
以下、西下和記(日本空調サービス)が29位、高野鉄平(土屋ホーム)が33位、吉岡和也(WSCシュピッツ)が37位、一戸剛(アインズ)が46位でした。
●3月7日 個人第25戦 ヴィケルスン フライングヒルK185(Jury Distance 205m)
大会二日目も優勝はローランド・ミューラー(AUT)。
217.5mと206.5mで競り勝ちました。
2位はミューラーに僅か0.9ポイント及ばなかったバルタザール・シュナイダー(AUT)、3位はマルティン・コッホ(AUT)で、表彰台をオーストリア勢が独占しました。
日本勢は金子祐介(東京美装)が177.5mと184.5mを飛び前日から順位を上げて14位に入ったのが最高。
吉岡和也(WSCシュピッツ)も奮闘して181.0mと180.5mで15位に入っています。
以下、一戸剛(アインズ)が20位、高野鉄平(土屋ホーム)が31位、西下和記(日本空調サービス)が33位でした。
■FISワールドカップスキージャンプ ソルトレイクシティ大会■2004年3月1日
今シーズンのワールドカップで唯一北米大陸で行われるソルトレイクシティ大会。
2002年冬季五輪の舞台となったユタオリンピックパークのラージヒルで個人戦を2戦行いました。
前週にスロヴェニアのプラニツァで行われた世界スキーフライング選手権では今ひとつ不完全燃焼気味だった日本勢も、この大会で巻き返しを図ります。
●2月28日 ソルトレイクシティ 個人第24戦 ラージヒルK120(Jury Distance 130m) [リザルト]
ノルウェーチームとカザフスタンチームの一部の荷物が前日の公式練習開始時刻に間に合わないというアクシデントがあったため、予選を当日の朝に順延した上で一日目の競技が行われました。
雪が降り続くあいにくの天候でしたが、風はさほど強くなかったようです。
優勝したのは葛西紀明(土屋ホーム)。
有力選手が飛距離を伸ばせず苦しむ1stラウンド、ただ一人K点を越える120.5mを飛んでトップに立つと、2ndラウンドも落ち着いたジャンプで122.5mまで飛距離を伸ばして逃げ切りました。
2本ともランディングでテレマークをしっかり決めた素晴らしいジャンプでした。
葛西はこの勝利がワールドカップ通算15勝目となり、日本人選手の最多勝利記録を更新しました。
また31歳8ヶ月での優勝はワールドカップでの最年長優勝記録でもあります。
2位は2002年冬季五輪の金メダリストであるシモン・アマン(SUI)、3位はトミー・インゲブリットセン(NOR)でした。
葛西以外の日本勢も健闘、宮平秀治(ミズノ)は今シーズン自己最高の7位に入り、東輝(日本空調サービス)も9位に食い込みました。
以下、伊東大貴(下川商業高)は23位、山田大起(北野建設)は2ndラウンドに進めず42位でした。
船木和喜(フィットスキー)は1stラウンドでFIS規定外ウェアを着用して飛んだとして、失格となっています。
●2月29日 ソルトレイクシティ 個人第25戦 ラージヒルK120(Jury Distance 130m) [リザルト]
風速4〜5m/sの強い風が向きを変えて吹き続けた二日目。
当初予定されていた競技予定を遅らせて天候の回復を待ちましたが、結局午後になっても回復の兆しが見えず競技は中止となりました。
ソルトレイクシティ大会を終えて個人総合成績は、ヤンネ・アホネン(FIN)が1138ポイントでトップ安泰。
2位は946ポイントのロアー・ヨケルソイ(NOR)、3位は750ポイントのシグール・ペテルセン(NOR)です。
優勝した葛西紀明は548ポイントとなり順位を7位に上げました。
東輝は27位、宮平秀治は34位、伊東大貴は37位、山田大起と船木和喜の二人は40位で並んでいます。
国別対抗成績はトップがノルウェー、2位がフィンランド、3位がオーストリア。
日本は5位で、前の試合から順位は変わっていません。
次のワールドカップはヨーロッパに戻って、フィンランドのラハティでラージヒル団体戦と個人戦を行う予定です。
またラハティ大会から最終戦のオスロ大会までの4大会は、ノルディックトーナメントとして総合成績を競うことになります。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISコンチネンタルカップスキージャンプ クォピオ大会■2004年3月1日
アメリカでのコンチネンタルカップ転戦を終えて、舞台は再びヨーロッパへ。
2月28日から29日にかけて、フィランドのクォピオでラージヒル個人戦を2戦行いました。
●2月28日 個人第22戦 クォピオ ラージヒルK120(Jury Distance 131m)
この日の優勝はヤンネ・ハッポネン(FIN)。
126.0mと127.0mを飛ぶ安定したジャンプでした。
2位はワールドカップの転戦から一時退いているアンドレアス・ヴィドヘルツル(AUT)、3位はロランド・ミューラー(AUT)でした。
日本勢は高野鉄平(土屋ホーム)が112.0mと110.0mを飛んで19位に入ったのが最高順位。
以下、西下和記(日本空調サービス)が30位、一戸剛(アインズ)が34位、吉岡和也(WSCシュピッツ)が44位、金子祐介(東京美装)が46位でした。
●2月29日 個人第23戦 クォピオ ラージヒルK120(Jury Distance 131m)
第2戦も優勝はヤンネ・ハッポネン(FIN)。
134.0mと123.0mを飛んで逃げ切りました。
2位はオッリ・ペッカラ(FIN)、3位はバルタザール・シュナイダー(AUT)でした。
日本勢は高野鉄平(土屋ホーム)が118.5mと117.0mを飛び、ペッカ・サルミネン(FIN)と並んで11位に入りました。
以下、金子祐介(東京美装)が20位、吉岡和也(WSCシュピッツ)が25位、一戸剛(アインズ)が32位、西下和記(日本空調サービス)が38位でした。
■FISコンチネンタルカップスキージャンプ アイアンマウンテン大会■2004年3月1日
2月21日から22日にかけて行われたアイアンマウンテン大会は一日目の競技が二日目に順延され、2月22日に個人戦を2戦立て続けに行いました。
●2月22日 個人第20戦 アイアンマウンテン ラージヒルK120(Jury Distance 133m)
第1戦目の優勝はラインハルト・シュヴァルツェンベルガー(AUT)。
132.0mと131.0mを飛んで抜群の安定感を見せました。
2位はシュテファン・ホッケ(GER)、3位はシュテファン・カイゼル(AUT)とオラフ・マグネ・ドンネム(NOR)が同ポイントで並びました。
日本勢は高野鉄平(土屋ホーム)が128.0mと119.5mを飛んで8位に入ったのが最高。
26位に金子祐介(東京美装)、28位に一戸剛(アインズ)、34位に西下和記(日本空調サービス)、35位には吉岡和也(WSCシュピッツ)が入りました。
●2月22日 個人第21戦 アイアンマウンテン ラージヒルK120(Jury Distance 133m)
第2戦目も第1戦と似たような流れで競技が進んだ模様です。
優勝は第1戦に続いてラインハルト・シュヴァルツェンベルガー(AUT)。
134.0mと132.0mを飛び、実力のほどを見せつけました。
2位はバルタザール・シュナイダー(AUT)、3位はオラフ・マグネ・ドンネム(NOR)でした。
日本勢は高野鉄平(土屋ホーム)が122.0mと127.5mを飛び、第1戦に続いて8位に食い込みました。
以下、32位に一戸剛(アインズ)、34位に金子祐介(東京美装)、37位に西下和記(日本空調サービス)、38位に吉岡和也(WSCシュピッツ)が入りました。
■2004 世界スキーフライング選手権■2004年2月22日
2年に一度開かれるスキーフライングの世界選手権、今年はスロヴェニアのプラニツァにあるレタルニツァのフライングヒル(K185 / Jury Distance 215m)で行われました。
2月20日〜21日に個人戦、22日に団体戦が行われました。
●2月20〜21日 個人戦 フライングヒルK185(Jury Distance 215m) [リザルト]
二日間に渡って行われた個人戦。
一日目に行う2ラウンドの成績上位30名が二日目に進み、二日間で4ラウンドを飛んだ総合成績で順位を決めます。
19日に予定されていた予選は強風のためキャンセルされ、一日目は公式練習の後すぐに1stラウンドが行われました。
一日目のトップは203.5mと225.0mを飛んだゲオルグ・シュペート(GER)。
2位はタミ・キウル(FIN)、3位はヤンネ・アホネン(FIN)でした。
二日目はトライアル、1stラウンドと順調に競技が進みましたが、2ndラウンドで風の条件が悪化して飛距離を落とす選手が続出しました。
途中2度にわたって競技がキャンセルされ、集中力の持続も困難だったと思われます。
二日間4ラウンドを飛び終えて、最終的にトップに立ったのはロアー・ヨケルソイ(NOR)でした。
特に見事だったのは二日目のジャンプで、222.0mと210.5mを飛び、一日目4位からの逆転で勝利をもぎ取りました。
2位はヤンネ・アホネン(FIN)、3位はタミ・キウル(FIN)でした。
一日目トップだったシュペートは4位に終わりました。
日本勢は伊東大貴(下川商業高)が二日目の3rdラウンドでは自己最高となる208.0mをマークして奮闘しましたが、4thラウンドで飛距離を伸ばせず20位に終わりました。
葛西紀明(土屋ホーム)は二日目のトライアルで215.0mを飛んでいましたが、本戦では風に恵まれず24位、宮平秀治(ミズノ)は26位でした。
東輝(日本空調サービス)は1stラウンドでで41位に終わり、2ndラウンド以降に進むことができませんでした。
船木和喜(フィットスキー)と山田大起(北野建設)は本戦に出場することができませんでした。
●2月22日 団体戦 フライングヒルK185(Jury Distance 215m) [リザルト]
10カ国が参加した団体戦は、個人戦よりも良好な条件で行われた模様です。
優勝争いはフィンランドとノルウェーの一騎打ち。
抜きつ抜かれつを繰り返しましたが、2ndラウンドの第4グループでロアー・ヨケルソイ(NOR)が225.0mだったのに対し、ヤンネ・アホネン(FIN)は217.5mに終わり、ノルウェーに軍配が上がりました。
3位争いはオーストリア、ドイツ、日本の3チームがしのぎを削りましたが、日本は2ndラウンドで各選手飛距離を伸ばせず脱落。
最終的にオーストリアがドイツを僅かに上回って3位に入りました。
4位はドイツ、5位が日本となりました。
以下、6位がスロヴェニア、7位がロシア、8位がポーランドとなり、上位6位までは現在のワールドカップ国別対抗成績と同じ順序になりました。
昼過ぎから風が強くなることで知られるレタルニツァのフライングヒル、この大会は午前9時から競技が行われましたが、やはり風の悪影響は受けてしまうこととなりました。
昨年3月のワールドカップ最終戦プラニツァ大会ではヒルレコード更新の大きなジャンプが相次ぎましたが、今大会ではそれも無し。
風の条件にシビアなフライングヒルを象徴するような内容の競技進行だったように思います。
結果は現在強い選手が順当に成績を伸ばした形になりました。
特にヨケルソイを始めノルウェー勢の強さが際立っていたようで、200mに届かないジャンプが物足りなく思えるような勢いがありました。
逆に風の影響で完全に勢いをそがれてしまったのが日本勢。
個人戦での最高順位が伊東の20位というのは何とも残念でなりません。
伊東が個人戦3rdラウンドに飛んだ208.0mと、葛西が個人戦二日目トライアルで飛んだ215.0mのジャンプが、この後の日本チームに少しでも勢いをつけるものであれば「結果オーライ」というところでしょうか。
来週2月28日〜29日からはワールドカップが再開されます。
3月の北欧ノルディックトーナメントを控えてまずは一旦アメリカに渡り、2002年のソルトレイクシティ冬季五輪の舞台となったラージヒルで個人戦を行う予定です。([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ ヴィリンゲン大会■2004年2月16日
ワールドカップはドイツのヴィリンゲンに舞台を移します。
使用するグロッセ・ミューレンコプフのラージヒルはK130、ジュリーディスタンスが143mと、ラージヒルのカテゴリでは現在世界最大級です。
ヒルレコードはアダム・マリシュ(POL)が3年前に記録した151.5m。
150mに迫る大ジャンプが見られるということで、非常に人気の高い大会です。
今大会では個人戦と団体戦を1戦ずつ行いました。
●2月14日 ヴィリンゲン 個人第22戦 ラージヒルK130(Jury Distance 143m) [リザルト]
ヴィリンゲン大会初日は個人戦。
FISの公式記録では、気温は2.7〜3.6℃、雪温は-0.1〜-0.2℃、天候は曇り、風速は最大1.2m/sと比較的おだやかな条件だったようです。
優勝はヤンネ・アホネン(FIN)。
1stラウンドで132.5mを飛んでトップに立つと、2ndラウンドでも落ち着いたジャンプで133.5mまで飛距離を伸ばして逃げ切りました。
2位はゲオルグ・シュペート(GER)、3位はロアー・ヨケルソイ(NOR)でした。
日本勢は東輝(日本空調サービス)が好調、1stラウンドで125.5m、2ndラウンドでは131.5mを飛んで5位に入賞しました。
葛西紀明(土屋ホーム)は15位、宮平秀治(ミズノ)は2ndラウンドに進めず40位に終わりました。
山田大起(北野建設)と伊東大貴(下川商業高)は予選を通過することができませんでした。
●2月15日 ヴィリンゲン 団体第1戦 ラージヒルK130(Jury Distance 143m) [リザルト]
今シーズン初の団体戦となるヴィリンゲン大会の二日目。
1stラウンドは地元ドイツがトップに立ちましたが、2ndラウンドでノルウェーが底力を発揮して逆転で優勝しました。
2位はフィンランド、3位はドイツでした。
日本は 宮平秀治/伊東大貴/東輝/葛西紀明 のオーダーで臨みました。
1stラウンドで第1飛躍の宮平が145.5mの大ジャンプを見せましたが、その他は飛距離が伸びず、結局4位に終わりました。
ヴィリンゲン大会を終えて個人総合成績はヤンネ・アホネン(FIN)が1120ポイントでトップ。
2位はロアー・ヨケルソイ(NOR)で896ポイント、3位はシグール・ペテルセン(NOR)で718ポイントです。
葛西紀明(土屋ホーム)は448ポイントで10位、東輝(日本空調サービス)は148ポイントで28位です。
それ以外の選手はポイントの変動がありません。
国別対抗成績ではトップがノルウェー、2位がフィンランド、3位がオーストリア。
日本は5位となっています。
ワールドカップはここで一旦休止し、次週2月20日〜22日にはスロヴェニアのプラニツァで世界スキーフライング選手権が行われます。
プラニツァのフライングヒルは世界最大の大きさを誇るシャンツェですから、試合の行方と共に飛距離がどのくらい伸びるのかも注目したいところです。
日本チームはヴィリンゲン大会に出場した5選手に加え、フィンランドで調整中の船木和喜(フィットスキー)が合流して、6名で臨むことになります。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISコンチネンタルカップスキージャンプ ウェストビー大会■2004年2月16日
これまでヨーロッパを転戦していたコンチネンタルカップは、この週からアメリカに渡り、2週で4戦を行います。
2月14日〜15日はウェストビーでラージヒル個人戦、2月21日〜22日はアイアンマウンテンでラージヒル個人戦です。
●2月14日 個人第18戦 ウェストビー ラージヒルK106(Jury Distance 118m)
優勝はクリスチャン・ナギラー(AUT)。
124.0mと122.0mを飛び2本ともジュリーディスタンスを越えての圧勝でした。
2位はベルンハルト・メツラー(AUT)、3位はバルタザール・シュナイダー(AUT)と、オーストリア勢が表彰台を独占しました。
日本勢は金子祐介(東京美装)が11位、高野鉄平(土屋ホーム)が15位、吉岡和也(WSCシュピッツ)が21位、一戸剛(アインズ)が24位でした。
●2月15日 個人第19戦 ウェストビー ラージヒルK106(Jury Distance 118m)
強さが際立つオーストリア勢を抑えてこの日トップに立ったのはイェルネイ・ダミヤン(SLO)。
119.0mと121.5mを飛んで2位以下をかわしました。
2位はシュテファン・トゥルンビヒラー(AUT)、3位はバルタザール・シュナイダー(AUT)でした。
日本勢は高野鉄平(土屋ホーム)が117.5mと117.0mを飛んで5位に入賞、以下、金子祐介(東京美装)が13位、吉岡和也(WSCシュピッツ)が18位、一戸剛(アインズ)が22位でした。
■ノルディックジュニア世界選手権2004■2004年2月16日
ノルウェーのストリンで開催されたノルディックジュニア世界選手権2004、スキージャンプ競技はK90のノーマルヒルを使って男女とも個人戦と団体戦を行いました。
●2月5日 男子団体戦 ノーマルヒルヒルK90(Jury Distance 97m)
優勝は現在ワールドカップ個人総合6位のトマス・モルゲンシュテルンを擁するオーストリア。
モルゲンシュテルンが2ndラウンドに飛んだ99.5mはこの日の最長不倒距離でした。
2位は第4飛躍のマテウシュ・ルツコウスキが絶好調のポーランド、3位はドイツでした。
日本は桜井通裕 (余市高) /長南翼(朝日中)/外山直也(飯山南高)/山本健太(余市高)のオーダーで臨みましたが、プレッシャーからか本来の持ち味を発揮できず14位に終わりました。
●2月7日 女子個人戦 ノーマルヒルヒルK90(Jury Distance 97m)
優勝はアネッテ・サーゲン(NOR)。
1stラウンドでこの日の最長不倒距離となる102.5mを飛び、2ndラウンドでも99.5mまで飛距離を伸ばして、2位に27ポイントもの大差をつけて圧勝しました。
2位はウルリケ・ゲシュラー(GER)、3位はリンゼイ・ヴァン(USA)でした。
日本勢は嘉部恵梨奈(飯山北高)が8位、茂野美咲(八海高)が12位に入りました。
●2月7日 男子個人戦 ノーマルヒルヒルK90(Jury Distance 97m)
優勝はマテウシュ・ルツコウスキ(POL)。
1stラウンドで最長不倒距離の104.5mを飛び、2ndラウンドも95.5mとまとめて逃げ切りました。
2位はトマス・モルゲンシュテルン(AUT)、3位はオッリ・ペッカラ(FIN)でした。
日本勢はこの日も奮わず。
外山直也(飯山南高)が30位、山本健太(余市高)が33位、桜井通裕(余市高)が38位、伊藤謙司郎(下川中)が43位に終わりました。
●2月8日 女子団体戦 ノーマルヒルヒルK90(Jury Distance 97m)
ノルウェーとアメリカの2チームだけで行われた女子の団体戦は、ノルウェーが105ポイントもの大差をつけて勝ちました。
個人戦で優勝したノルウェーのアネッテはこの日も大ジャンプ。
2ndラウンドではただ一人100mを越える101.0mをマークしました。
■FISワールドカップスキージャンプ オーベルシュトドルフ大会■2004年2月9日
2週間のブランクが開けて始まったワールドカップの第5ピリオド。
スロヴェニアのプラニツァで2月20日から始まる世界スキーフライング選手権に向け、しばらくの間大きなシャンツェでの試合が続きます。
ピリオド緒戦はドイツ、オーベルシュトドルフにあるハイニ・クロプファーのフライングヒルK185。
日本からは、葛西紀明(土屋ホーム)/東輝(日本空調サービス)/山田大起(北野建設)/宮平秀治(ミズノ)/伊東大貴(下川商業高)の5名がエントリーしました。
●2月7日 オーベルシュトドルフ フライングヒルK185(Jury Distance 211m) [リザルト]
この日は朝から雨が降るあいにくのコンディションでしたが、試合開始直前から天候が持ち直しました。
風の条件はほぼ安定していたようで、フライングヒルらしい大ジャンプが多く飛び出しました。
優勝したのはロアー・ヨケルソイ(NOR)。
1stラウンドでこのシャンツェのヒルレコードを7m上回る223.0mを飛んでトップに立つと、2ndラウンドも落ち着いたジャンプで201.5mまで飛距離を伸ばして逃げ切りました。
ヨケルソイは札幌大会の連勝から数えてこれで3連勝です。
2位は213.5mと198.0mを飛んだヤンネ・アホネン(FIN)、3位は210.5mと197.5mを飛んだ葛西紀明(土屋ホーム)でした。
葛西は札幌大会二日目に続いての表彰台です。
他には予選を勝ち抜いた伊東大貴(下川商業高)が奮闘、2ndラウンドで195.5mを飛んで追い上げ15位に食い込みました。
東輝(日本空調サービス)、山田大起(北野建設)、宮平秀治(ミズノ)の3名は予選を通過することができませんでした。
●2月8日 オーベルシュトドルフ フライングヒルK185(Jury Distance 211m) [リザルト]
風が強く雪も降り続く悪天候で迎えた二日目は、予選をキャンセルして始められた1stラウンドの途中で競技続行不可能と判断され、中止となりました。
大会を終えてワールドカップ個人総合成績は、トップが1020ポイントのヤンネ・アホネン(FIN)、2位が836ポイントのロアー・ヨケルソイ(NOR)、3位がシグール・ペテルセン(NOR)となりました。
葛西紀明(土屋ホーム)は432ポイントで11位、伊東大貴(下川商業高)は71ポイントで35位となっています。
その他の日本人選手はワールドカップポイントの加算がありません。
国別対抗成績はトップが2842ポイントのノルウェー、2位は2571ポイントのフィンランド、3位が2220ポイントのオーストリアです。
日本は816ポイントで5位につけていますが、1682ポイントで4位のドイツまでは相当なポイントの開きがあります。
次のワールドカップは同じドイツのヴィリンゲンにあるグロッセ・ミューレンコプフのラージヒル(K130)で、2月14日に個人戦を、2月15日には今シーズン初の団体戦を行います。
K点は130m、ジュリーディスタンスが143mもあり、ラージヒルとしては現在世界最大のシャンツェです。
翌週には今シーズン最大のイベントである世界スキーフライング選手権を控え、各選手・各チームの動向が注目される大会となるでしょう。
日本チームはオーベルシュトドルフ大会と同じ布陣で臨む予定です。([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISコンチネンタルカップスキージャンプ ザコパネ大会■2004年2月9日
2月7日から8日にかけてポーランドのザコパネで開かれたコンチネンタルカップは、一日目に当たる7日の競技が中止となり、8日に1試合だけ競技が行われました。
●2月8日 ザコパネ ラージヒルK120(Jury Distance 134m)
個人第17戦に当たるこの日の試合、優勝したのは前ピリオドでワールドカップのメンバーとして転戦を続けていたラインハルト・シュヴァルツェンベルガー(AUT)。
121.0mと128.5mを飛んで逃げ切りました。
2位はクリスチャン・ナギラー(AUT)、3位はイェルネイ・ダミヤン(SLO)でした。
日本人選手では西下和記(日本空調サービス)が115.0mと123.5mを飛んで5位に入賞したほか、吉岡和也(WSCシュピッツ)は19位、高野鉄平(土屋ホーム)は20位、金子祐介(東京美装)は26位に入りました。
一戸剛(アインズ)は60位で2ndラウンドに進むことができませんでした。
■国内公式戦(1月31日〜2月1日)■2004年2月2日
次週にワールドカップ遠征を控えた国内公式戦2連戦。
葛西や東などトップ選手が大勢参加して、カンテスピードが88〜89km/h後半というワールドカップと変わらないロースピードで競技が行われました。
天候も比較的穏やかだったようで、実力の差がハッキリ出る大会となりました。
●1月31日 第16回UHB杯ジャンプ大会
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒルK120(Jury Distance 138m)
優勝は現在絶好調の東輝(日本空調サービス)。
1stラウンドで126.5m、2ndラウンドではヒルレコードに迫る139.0mを飛んで圧勝しました。
2位は複合の日本のエース高橋大斗(土屋ホーム)、3位は葛西紀明(土屋ホーム)でした。
女子の部では小浅星子(札幌大)と山田いずみ(ロイズ)が同ポイントで優勝を分け合いました。
●2月1日 札幌スキー連盟会長杯兼第15回TVh杯ジャンプ大会
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒルK120(Jury Distance 138)
東輝(日本空調サービス)の勢いはこの日も止まりません。
1stラウンドでこの日の最長不倒距離となる137.0mを飛ぶと、2ndラウンドも131.0mまで飛距離を伸ばし、2位を35ポイント近く引き離して優勝しました。
2位は1stラウンドで128.0mを飛んで復調の兆しを見せた宮平秀治(ミズノ)、3位は伊東大貴(下川商業高)でした。
女子の部は1stラウンドで女子の国内最長記録となる124.0mを飛んだ山田いずみ(ロイズ)が優勝しました。
■FISコンチネンタルカップスキージャンプ(1月下旬)■2004年2月2日
1月下旬にヨーロッパで行われたコンチネンタルカップの結果を簡単にまとめておきます。
●1月24日 ブラウンラーゲ(ドイツ) ノーマルヒルK90(Jury Distance 98m)
優勝したのはワールドカップの遠征を一旦休んで調整中のアンドレアス・ヴィドヘルツル(AUT)。
92.0mと95.5mを飛んで貫禄の勝利です。
2位はヤンネ・ハッポネン(FIN)、3位はシュテファン・カイゼル(AUT)でした。
●1月25日 ブラウンラーゲ(ドイツ) ノーマルヒルK90(Jury Distance 98m)
この日の優勝は92.5mと95.0mを飛んだヤンネ・ハッポネン(FIN)。
前日の雪辱をはらした形になりますね。
2位はバルタザール・シュナイダー(AUT)、3位はアンドレアス・ヴィドヘルツル(AUT)でした。
●1月31日 ブロッテローデ(ドイツ) ノーマルヒルK98(Jury Distance 108m)
地元ドイツ勢の活躍が目立ったこの大会。
優勝は103.0mと106.5mを飛んだヨルグ・リッツェルフェルト(GER)でした。
2位はアンドレアス・ヴィドヘルツル(AUT)、3位はシュテファン・ホッケ(GER)でした。
日本勢は一戸剛(アインズ)が12位、吉岡和也(WSCシュピッツ)が16位、西下和記(日本空調サービス)が17位タイ、金子祐介(東京美装)が26位、高野鉄平(土屋ホーム)が43位でした。
●2月1日 ブロッテローデ(ドイツ) ノーマルヒルK98(Jury Distance 108m)
悪天候のためか1stラウンドだけで競技終了となったこの日、優勝は112.5mを飛んだペッカ・サルミネン(FIN)でした。
2位はシュテファン・ホッケ(GER)、3位はラディク・ツァパロフ(KAZ)でした。
日本勢は金子祐介(東京美装)が15位、西下和記(日本空調サービス)が16位、吉岡和也(WSCシュピッツ)が19位、一戸剛(アインズ)が29位、高野鉄平(土屋ホーム)が43位でした。
■FISワールドカップスキージャンプ 札幌大会■2004年1月26日
悪天候のため一日順延された白馬大会が終了した後、選手達はすぐに札幌に移動して、翌日からの札幌2連戦に備えることとなりました。
ジュリーディスタンスが138mと、白馬のラージヒルより一回り大きい大倉山ジャンプ競技場のラージヒルが舞台です。
日本チームは白馬大会に出場した6選手の他に開催国枠として6名の選手をエントリーし、総勢12名の選手が試合に臨みました。
●1月24日 札幌 ラージヒルK120(Jury Distance 138m) [リザルト]
一日目の競技はナイトゲームです。
当初予定されていた予選はキャンセルされ、エントリーした63名全員が本戦に出場しました。
トライアルから130mを越える大ジャンプが続出したこの試合、優勝したのは132.0mと133.5mを飛んだロアー・ヨケルソイ(NOR)でした。
昨シーズンの札幌大会でも優勝した縁起のよいシャンツェで抜群の安定感と完成度を見せてくれました。
2位は1stラウンドで135.5mを飛びトップに立っていたヤンネ・アホネン(FIN)、3位はマルティン・ヘルヴァルト(AUT)でした。
日本勢は東輝(日本空調サービス)がトライアルから好調で、本戦でも124.5mと123.5mを飛んで7位に入りました。
葛西紀明(土屋ホーム)は1stラウンドで127.0mまで飛距離を伸ばしましたが、2ndラウンドでは風の条件に恵まれず8位に終わりました。
宮平秀治(ミズノ)は復調の兆しを見せるジャンプで15位に、伊東大貴(下川商業高)は1stラウンドで127.0mを飛んで18位に、船木和喜(フィットスキー)は20位に入りました。
その他の選手は2ndラウンドに進めず。
西下和記(日本空調サービス)は36位、一戸剛(アインズ)は40位、山田大起(北野建設)は43位、梅崎慶大(明治大)は44位、高野鉄平(土屋ホーム)は49位、吉岡和也(WSCシュピッツ)は51位タイ、金子祐介(東京美装)は53位でした。
●1月25日 札幌 ラージヒルK120(Jury Distance 138m) [リザルト]
快晴・無風の絶好のコンディションで行われた札幌大会二日目。
気温は-6.8℃、雪温は-5.0℃まで下がり、雪の状態も非常に良好だったようです。
スタート順による風の条件がほぼ一定で、各選手の技術がそのまま反映される試合となりました。
優勝したのは前日に続いてロアー・ヨケルソイ(NOR)。
1stラウンドでは122.5mで11位と奮いませんでしたが、2ndラウンドではこの日の最長不倒距離となる133.5mを飛んで大逆転しました。
2位は葛西紀明(土屋ホーム)。
1stラウンドでは125.5mを飛んで3位につけ、2ndラウンドでも無風の中素晴らしい技術力で127.5mまで飛距離を伸ばし、今シーズン初めてとなる表彰台に上がりました。
3位はヤンネ・アホネン(FIN)とシグール・ペテルセン(NOR)が同ポイントで並びました。
その他の日本勢では東輝(日本空調サービス)が前日の好調さそのままに予選から大ジャンプを連発。
1stラウンドでは127.5mを飛んで2位につけ、2ndラウンドでは無風の中124.5mまで粘って見事5位に入賞しました。
以下、高野鉄平(土屋ホーム)が17位、伊東大貴(下川商業高)が18位、船木和喜(フィットスキー)が27位、山田大起(北野建設)が30位に入りました。
予選を通過しながら2ndラウンドに進めなかった選手は5名。
一戸剛(アインズ)が35位、宮平秀治(ミズノ)が38位、金子祐介(東京美装)が41位、吉岡和也(WSCシュピッツ)が49位、梅崎慶大(明治大)が50位に終わりました。
白馬・札幌の日本ラウンドを終えて、ワールドカップ個人総合成績はトップが940ポイントのヤンネ・アホネン(FIN)。
2位は736ポイントのロアー・ヨケルソイ(NOR)、3位は717ポイントのシグール・ペテルセン(NOR)です。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)が372ポイントで12位、東輝(日本空調サービス)が103ポイントで29位、山田大起(北野建設)と船木和喜(フィットスキー)がそれぞれ68ポイントで35位タイ、宮平秀治(ミズノ)が60ポイントで38位、伊東大貴(下川商業高)が55ポイントで39位、高野鉄平(土屋ホーム)が14ポイントで59位タイとなっています。
国別対抗成績はトップがノルウェー、日本はこの大会でポーランドとスロヴェニアを抜いて5位に上がってきました。
ワールドカップはここで一旦休止。2週間のブランクを置いて、次は2月7日〜8日にドイツのオーベルシュトドルフでフライングヒル個人戦を2戦行います。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ 白馬大会■2004年1月24日
いよいよ始まりました、ワールドカップ日本ラウンド。
白馬・札幌の3連戦を5日間で行うという過密なスケジュールです。
本戦開催予定の1月22日は折しもこの冬最大の寒波が日本海側に流れ込んできた日で、カンテ付近は天候雪、気温約-9℃、西の風7m/sという厳しいコンディションでした。
そのため前日から順延されていた予選と本戦がキャンセルとなり、更に一日遅らせて1月23日に競技が行われました。
●1月23日 白馬 ラージヒルK120(Jury Distance 131m) [リザルト][フォトレポート]
前の晩に降り始めた大雪が止まず、この日は終始雪が降る中で競技が行われました。
気温は-1.9〜-3.4℃、風は無く、断続的に雪が降り続き、前日とは違う意味で非常に厳しいコンディションです。
インラン(助走路)やランディングバーンに積もる雪のためにバランスを崩す選手が続出。
一人スタートするたびにすかさずインランの雪をブロアーで吹き飛ばし、何度も中断してはテストジャンプを行うという状況でした。
15時00分開始予定の予選は途中からトライアルラウンドに変更され、エントリーした57名全員が16時00分からの1stラウンドに臨みました。
優勝したのは1stラウンドでただ一人K点を越える122.5mを飛び、2ndラウンドも128.5mまで飛距離を伸ばしたマッティ・ハウタマキ(FIN)。
この日のトライアルから通して安定感が際立ち、インランの除雪作業が良いタイミングで入ったこともあり、他を寄せ付けない飛距離で圧勝しました。
2位は2ndラウンドでこの日の最長不倒距離となる133.5mを飛んだヤンネ・アホネン(FIN)、3位は1stラウンドで2位につけていたビョルン・アイナー・ルメレン(NOR)でした。
日本人選手は伊東大貴(下川商業高)が1stラウンドで106.5mで8位につけると、多少雪が落ち着いてきた2ndラウンドでも117.5mと飛距離を伸ばして9位に入る健闘を見せました。
以下、船木和喜(フィットスキー)は18位、宮平秀治(ミズノ)は30位でした。
36位の東輝(日本空調サービス)、44位の山田大起(北野建設)、49位の葛西紀明(土屋ホーム)は2ndラウンドに進むことができませんでした。
この試合を終えて個人総合成績はヤンネ・アホネン(FIN)が800ポイントでトップを守りました。
2位は631ポイントのシグール・ペテルセン(NOR)、3位はこの日2ndラウンドに進めず47位に終わったマルティン・ヘルヴァルト(AUT)です。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)が260ポイントで12位と変わらず。
山田大起(北野建設)は33位、船木和喜(フィットスキー)は35位、宮平秀治(ミズノ)は44位タイ、伊東大貴(下川商業高)は47位、東輝(日本空調サービス)は51位です。
国別対抗成績はノルウェーがトップ、2位がフィンランド、3位がオーストリア。
日本は現在7位です。
白馬近辺では当初競技が行われる予定だった22日の夜から吹雪に近い雪が降り出しました。
夜半に風は収まったものの雪は絶え間なく降り続け、当日の天候はずっと雪。
競技そのものがキャンセルされてもおかしくないような状況でした。
白馬の観客席で競技を観ていた第一印象は、競技を強行したという感じの試合展開だったということ。
何度もテストジャンプを行い頻繁にランディングバーンを整備して条件を整えようとしているのは涙ぐましいほどの努力であったかもしれませんが、アプローチの条件が一定にならず飛距離が伸びないため、各選手は相当に苦戦していました。
例えるならば「長野五輪団体戦の風だけが収まった状態」でしょうか。
転倒者がトライアルで一人だけだったのは不幸中の幸い以外の何物でもありません。
降りしきる雪も構わず行われた1stラウンドでは、実力者がアプローチの不安定な滑りに対応できず飛距離を落とすケースがしばしば。
個人総合3位のヘルヴァルトをはじめ、前週のザコパネ大会で復調の兆しを見せたマリシュ、今シーズン好調を維持しているインゲブリットセン、そして葛西紀明までもが2ndラウンドに進むことができず、後味の悪い1stラウンドになってしまいました。
2ndラウンドは当初17時開始予定だったのが、降雪が一向に弱まらないために30分順延されて17時30分から始められました。
選手5人が飛び終わる毎に定期的にテストジャンプを1本入れて、競技が進められました。
夜になって気温が下がってきたせいか滑りは少しずつ良くなっていたようですが、選手達のジャンプに劇的な変化が見られたのは17時45分頃以降、雪が一時的に弱くなった辺りからです。
丁度1stラウンドで上位10名くらいが飛ぶ時間帯ですね。
結局その後K点越えジャンプが続出し、大ジャンプの応酬による激しい優勝争いで競技が締めくくられる形となりました。
優勝したマッティ・ハウタマキはトライアルから本戦にかけて3本のジャンプが全てK点を越え、この日の優勝は流石と思わせる内容でありました。
NHKのTV解説では1stラウンドでハウタマキの直前に良いタイミングで除雪作業が入れられたことに触れていましたが、あのタイミングで除雪が入らなかったとしてもK点に近い距離のジャンプはできたのではないかと思います。
一方、観客の誰からも大ジャンプを期待されていたのにそれが叶わなかった選手は、果たして何十名いたことでしょうか。
2ndラウンドに進めなかった有力選手以外でも、満足のゆく条件でスタートを切らせてもらえずに悔しい思いをした選手は相当に多いはずです。
本戦が午前中ではなくて夕方からの開始であったこと、試合終了後には次の試合の開催地である札幌への移動があり試合時間の延期はできなかったことなど、この試合を「強行」した背景事情は素人である私でもいくつも思いついてしまいます。
スポーツに「たられば」は禁物ですが、この条件では競技を行わずキャンセルするのが妥当だと思うのは私だけでしょうか。
少なくとも、競技を行う決定を下したFISの判断に疑問を抱かざるを得ない試合であったことは確かです。
22日、23日と両日現地で観戦していた者として、私はこの試合で飛距離を伸ばせなかった選手を責める気持ちにはなれません。
観客の一人に過ぎない私でさえそのように感じるのですから、実際に飛んでいた選手達が抱えたストレスはどれほど大きなものだったのでしょうか。
FISの競技運営のあり方について、色々と考えさせられる大会となってしまいました。
選手達は試合後すぐに札幌に移動しました。
次の試合は1月24日から25日、札幌の大倉山ジャンプ競技場でラージヒル個人戦(K120)を2戦行います。
日本ラウンドのメインシリーズとなるこの2戦、少しでも良い条件で競技が行われ、多くの大ジャンプが観られることを心から祈るばかりです。
日本チームは開催国枠いっぱいを使って、総勢12名がエントリーする予定です。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ ザコパネ大会■2004年1月19日
昨シーズンまで3シーズン連続でワールドカップ個人総合優勝を決めてきたアダム・マリシュ(POL)が今シーズンは今ひとつぱっとしません。
前週のリベレツ大会までの成績で総合8位と出遅れているマリシュが、地元でどれだけ巻き返せるか、本来のジャンプを取り戻せるか、多くの観客の注目が集まった大会でした。
●1月17日 ザコパネ ラージヒルK120(Jury Distance 134m) [リザルト]
前日のトレーニングから好調なジャンプを見せていたマリシュ、この日は優勝を狙える状況ではありましたが、ミヒャエル・ウアマン(GER)がその前に立ちはだかりました。
1stラウンドでこの日の最長不倒距離となる134.0mを飛ぶと、2ndラウンドも落ち着いたジャンプで126.5mまで飛距離を伸ばし、追いすがるマリシュを振り切って優勝しました。
2位はいずれのラウンドも2位のポイントで辛酸を舐めたアダム・マリシュ(POL)、3位はビョルン・アイナー・ルメレン(NOR)でした。
●1月18日 ザコパネ ラージヒルK120(Jury Distance 134m) [リザルト]
二日目のこの試合は、ベテランの安定感を存分に発揮したマルティン・ヘルヴァルト(AUT)が127.0mと122.5mを飛んで優勝しました。
2位は2ndラウンドで125.5mを飛んで追い上げたアダム・マリシュ(POL)、3位はロアー・ヨケルソイ(NOR)でした。
ザコパネ大会を終えてワールドカップ個人総合成績は、トップが依然としてヤンネ・アホネン(FIN)、2位がシグール・ペテルセン(NOR)、3位がマルティン・ヘルヴァルト(AUT)となっています。
2試合連続で2位に入ったアダム・マリシュ(POL)は5位まで順位を上げてきました。
この試合に参加しなかった日本勢はポイント取得がないので若干順位を下げましたが、葛西紀明(土屋ホーム)は13位で予選免除のシード権を確保しています。
国別対抗成績ではノルウェーがトップ。
日本はマリシュを擁するポーランドに抜かれて7位に順位を下げています。
ワールドカップはいよいよ次の試合から日本シリーズに突入します。
1月22日には白馬ジャンプ競技場でラージヒル個人第17戦(K120)を、24日から25日にかけては大倉山ジャンプ競技場でラージヒル個人第18戦及び第19戦(K120)を行います。
白馬大会の主なスケジュールは次のように発表されています。
1月21日(水) 16:00〜/17:00〜 オフィシャルトレーニング
18:00〜 予選
1月22日(木) 16:00〜 トライアルラウンド
17:00〜 1stラウンド
白馬大会にエントリーする日本人選手は以下の通りです。
葛西紀明(土屋ホーム)
宮平秀治(ミズノ)
船木和喜(フィットスキー)
東輝(日本空調サービス)
山田大起(北野建設)
伊東大貴(下川商業高)
私は22日に現地へ乗り込んで、競技を観戦してくる予定です。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISコンチネンタルカップスキージャンプ ビショフスホーフェン大会■2004年1月19日
ジャンプ週間の締めくくりの台として有名なビショフスホーフェンのラージヒル。
1月17日から18日にかけてはコンチネンタルカップの試合が行われました。
日本チームはジャンプ週間が終わってからワールドカップ及びコンチネンタルカップを転戦する選手達が一時帰国したため、この大会には日本人選手は参加していません。
●1月17日 ビショフスホーフェン ラージヒルK125(Jury Distance 138m)
一日目に優勝したのはオラフ・マグネ・ドンネム(NOR)。
1stラウンドで129.0mを飛んで7位につけると、各選手飛距離が落ち込んだ2ndラウンドも同じ129.0mまで飛距離を伸ばして、逆転しました。
2位はフェルディナント・バダー(GER)、3位は1stラウンドでトップだったシュテファン・ピーパー(GER)でした。
●1月18日 ビショフスホーフェン ラージヒルK125(Jury Distance 138m)
前日の勝利で調子を取り戻したのか、この日の優勝もオラフ・マグネ・ドンネム(NOR)でした。
1stラウンドで137.0m、2ndラウンドではこの日の最長不倒距離140.5mを飛んで完勝しました。
2位は前日に引き続きフェルディナント・バダー(GER)、3位はバルタザール・シュナイダー(AUT)でした。
■国内公式戦(2004年1月4日〜12日)■2004年1月13日
1月に入ると日本国内で行われる公式戦も数が増えます。
中旬にはコンチネンタルカップを兼ねた試合の日程も組まれ、1月下旬にはワールドカップ白馬大会及び札幌大会も控えていることから、この時季が今シーズン前半の最大の山場となります。
4日の雪印杯から12日のHBC杯まで、全5試合の結果を簡単にまとめておきます。
●1月4日 第45回雪印杯全日本ジャンプ大会
宮の森ジャンプ競技場 ノーマルヒルK90(Jury Distance 98m)
成年組を制したのは今シーズン絶好調の梅崎慶大(明治大)。
96.0mと92.5mを飛び、逆転で優勝しました。
2位は吉岡和也(WSCシュピッツ)、3位は原田雅彦(チーム雪印)でした。
少年組では土屋ホーム就職が内定している千田侑也(下川商業高)が、ジュニアでは伊藤謙司郎(下川中)が、女子組では山田いずみ(ロイズ)が、それぞれ優勝しました。
●1月9日 第32回札幌オリンピック記念国際スキージャンプ競技大会
宮の森ジャンプ競技場 ノーマルヒルK90(Jury Distance 98m)
コンチネンタルカップを兼ねて行われたこの試合、優勝したのは96.5mと92.5mを飛んだシュテファン・カイゼル(AUT)でした。
2位にはオラフ・マグネ・ドンネム(NOR)が、3位にはシュテファン・トゥルンビヒラー(AUT)が入りました。
日本勢は4位に西下和記(日本空調サービス)が入賞したのが最高成績でした。
●1月10日 第31回HTBカップ国際スキージャンプ競技大会
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒルK120(Jury Distance 138m)
コンチネンタルカップを兼ねて行われたこの試合、ワールドカップ遠征から一時帰国したA指定選手も交えて競技が行われました。
雪が降り続くあいにくの悪天候の中、優勝したのは118.0mと122.0mの安定したジャンプを見せた葛西紀明(土屋ホーム)でした。
2位は東輝(日本空調サービス)、3位はオラフ・マグネ・ドンネム(NOR)でした。
●1月11日 第43回STVカップ国際スキージャンプ競技大会
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒルK120(Jury Distance 138m)
コンチネンタルカップの札幌シリーズ3連戦の最後はSTV杯ジャンプ大会。
1stラウンド終了後に吹雪いてきたため、2ndラウンドがキャンセルされました。
優勝したのは138.0mを飛んだ葛西紀明(土屋ホーム)。
2位には最長不倒距離の139.0mをマークした船木和喜(フィットスキー)が入りました。
3位は東輝(日本空調サービス)でした。
●1月12日 第46回HBCカップジャンプ競技会
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒルK120(Jury Distance 138)
公式戦4連戦の最後はHBCカップジャンプ競技会。
日本国内で行われる公式戦としては初めて、独自のノックアウト方式で試合が行われました。
予選で勝ち残った上位16名を2人ずつ8組に分け、ノックアウトマッチでの勝ち抜きトーナメントを行い、最後に勝ち残った4名の選手で決勝ラウンドを行って勝敗を決めるというものです。
優勝したのは他の選手を寄せ付けない強さを発揮した葛西紀明(土屋ホーム)。
決勝ラウンドは大倉山のヒルレコードにあと0.5mと迫る140.5mのビッグジャンプでした。
2位は高野鉄平(土屋ホーム)、3位は山田大起(北野建設)、4位は西下和記(日本空調サービス)でした。
■FISワールドカップスキージャンプ リベレツ大会■2004年1月13日
シーズン最大のスキージャンプイベント・ジャンプ週間が終わり、1月中旬のワールドカップは休養などのために試合を棄権する選手が増えます。
チェコのリベレツで行われたこの大会では、シード権を持つ総合成績上位15名のうち5名が欠場しました。
日本チームもこの大会には出場せず、いったん帰国しています。
●1月10日 リベレツ ラージヒルK120(Jury Distance 132m) [リザルト]
雪のために2ndラウンドがキャンセルされたこの日の試合。
1stラウンドのみの結果で順位が確定しました。
優勝は127.0mの最長不倒距離を飛んだヤンネ・アホネン(FIN)、2位は126.0mのトマス・モルゲンシュテルン(AUT)、3位は122.5mのマルティン・ヘルヴァルト(AUT)でした。
またこの日は予選からスイス勢が好調で、アンドレアス・キュッテルとシモン・アマンがそれぞれ4位と5位に入賞しています。
●1月11日 リベレツ ラージヒルK120(Jury Distance 132m) [リザルト]
天候は曇りだったものの1stラウンド終了後に風が強くなり、この日も2ndラウンドがキャンセルされてしまいました。
優勝したのは前日に引き続き最長不倒距離をマークしたヤンネ・アホネン(FIN)。
ジュリーディスタンスを大きく越える139.0mのビッグジャンプでした。
2位は136.0mを飛んだビョルン・アイナー・ルメレン(NOR)、3位はアンドレアス・キュッテル(SUI)でした。
アホネンの2連勝で幕を閉じたリベレツ大会でした。
この結果ワールドカップ個人総合成績は、ヤンネ・アホネン(FIN)がトップに躍り出ました。
これまでトップだったシグール・ペテルセン(NOR)はこの大会を欠場したためポイント加算が無く、総合成績は2位に後退しました。
同じく欠場してポイント加算が無かった葛西紀明(土屋ホーム)は総合11位となっています。
国別対抗成績ではノルウェーがトップ、2位にフィンランドが続いています。
次のワールドカップは1月17日から18日にかけて、ポーランドのザコパネでラージヒル個人戦(K120)が2戦行われる予定です。
この大会にも日本チームは出場の予定がありません。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ ビショフスホーフェン大会■2004年1月7日
ジャンプ週間の最終戦はオーストリアのビショフスホーフェンのラージヒル。
今シーズンからK点が5m伸びて125mに、ジュリーディスタンスは138mになりました。
このシャンツェはインランの傾斜角が緩く難易度の高いことで有名ですが、K点が伸びたことで更に長い飛距離を飛ぶことが要求され、難易度が高くなったと見ていいでしょう。
前日に予定されていた予選が当日の本戦直前に順延され、ノックアウト方式ではなく通常のワールドカップ方式での開催となりました。
●1月6日 ビショフスホーフェン ラージヒルK125(Jury Distance 138m) [リザルト]
この日の天候は曇り、気温は0.5〜1.6℃、風速は0.1〜2.0m/sと、比較的穏やかな条件で試合が行われたようです。
優勝したのはここまでジャンプ週間総合成績トップのシグール・ペテルセン(NOR)。
1stラウンドで132.5mを飛んで4位につけると、ゲートが下げられて各選手の飛距離が落ち込んだ2ndラウンドでも133.5mまで飛距離を伸ばし、逆転で勝利しました。
2位はインスブルック大会の覇者ペテル・ジョンタ(SLO)、3位はヤンネ・アホネン(FIN)でした。
1stラウンドでこの日の最長不倒距離138.0mを飛んでトップに立っていたトマス・モルゲンシュテルン(AUT)は、2ndラウンドで飛距離が伸びず4位に終わりました。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)が126.5mと129.0mを飛んで11位に入る健闘。
山田大起(北野建設)は30位に終わりました。
船木和喜(フィットスキー)と東輝(日本空調サービス)は2ndラウンドに進むことができず、それぞれ35位タイと44位でした。
宮平秀治(ミズノ)は予選を通過することができませんでした。
ジャンプ週間の総合成績は以下のようになりました。
1. Sigurd Pettersen (NOR) 1066.6
2. Martin Hoellwarth (AUT) 1031.5
3. Peter Zonta (SLO) 1023.6
8. 葛西紀明 (土屋ホーム) 996.5
29. 山田大起 (北野建設) 595.1
42. 東輝 (日本空調サービス) 325.6
44. 船木和喜 (フィットスキー) 294.8
総合優勝のペテルセンは、ノルウェー人選手としては1993-1994シーズンのエスペン・ブレーデセン以来10シーズンぶりの快挙を達成したことになります。
日本勢は葛西が健闘して総合8位に食い込みましたが、他の選手は低調な記録に終わってしまいました。
2ndラウンドに進むことはおろか予選通過すら危うい状況では、ポイントゲットもままなりません。
世界の壁はまだまだ厚いと言っていいでしょう。
ワールドカップ総合成績でもペテルセンがトップを独走。
この試合も制して今季4勝目をあげたことで、2位のヤンネ・アホネンに98ポイントの大差をつけました。
日本勢は葛西紀明が8位、山田大起が28位、宮平秀治が32位、船木和喜が33位、東輝が39位タイとなっています。
次のワールドカップ開催は1月10日〜11日、チェコのリベレツです。
比較的古いプロフィールのラージヒルで個人戦が2戦予定されています。
日本チームは次のリベレツ大会とその次のザコパネ大会には出場せず、ここでいったん帰国する予定になっています。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ インスブルック大会■2004年1月5日
ジャンプ週間は第3戦を迎え、いよいよ後半戦。
舞台をオーストリアに移し、まずはインスブルックでラージヒル個人戦を行いました。
●1月4日 インスブルック ラージヒルK120(Jury Distance 134m) [リザルト]
前日に行われた予選では、葛西紀明(土屋ホーム)が129.5mの最長不倒距離をマークしてトップのポイントで本戦に進み、東輝(日本空調サービス)も大きなジャンプを見せてこのシリーズ初めて予選を通過するなど、日本勢の活躍に期待できそうな雰囲気が前日から感じられました。
4日の本戦は130m近辺の飛距離で各選手がしのぎを削る、非常にスリリングな試合展開。
優勝したのはペテル・ジョンタ(SLO)でした。
1stラウンドに128.0mを飛んで8位につけ、スタートゲートが下げられた2ndラウンドでも128.5mの大ジャンプを見せて、一気にトップに躍り出ました。
ジョンタはこれがワールドカップとコンチネンタルカップを通じて初めての優勝です。
2位はヴェリ・マッティ・リンドストローム(FIN)、3位はヤンネ・アホネン(FIN)でした。
日本勢は127.0mと120.5mを飛んだ葛西紀明がこの日も6位に入賞。
東輝も健闘して12位に入りました。
船木和喜(フィットスキー)は42位、山田大起(北野建設)は49位で、この両名は2ndラウンドに進むことができませんでした。
ここまでの試合で、ジャンプ週間の総合成績トップは依然としてシグール・ペテルセン(NOR)。
ワールドカップの個人総合成績でもトップを独走しています。
日本勢は葛西が着実にポイントを稼ぎ、ジャンプ週間の総合成績では7位、ワールドカップの総合成績では9位につけています。
ワールドカップ総合成績は東が今シーズン初めてのポイントをあげて、38位タイにランクインしました。
この試合ポイント加算がなかった山田は25位、宮平は31位、船木は33位となっています。
国別対抗成績ではノルウェーがトップです。
ジャンプ週間は次の試合が最終戦。
6日にオーストリアのビショフスホーフェンでラージヒル個人戦(K120)を行う予定です。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISコンチネンタルカップスキージャンプ プラニツァ大会■2004年1月5日
コンチネンタルカップはスロヴェニアのプラニツァに舞台を移し、ノーマルヒルK90で個人戦を2戦行いました。
●1月3日 個人第6戦 プラニツァ ノーマルヒルK90(Jury Distance 98m)
優勝したのはマテウシュ・ルツコウスキ(POL)。
1stラウンドで最長不倒距離の102.5mを飛んでトップに立ち、2ndラウンドも97.0mまで飛距離を伸ばして逃げ切りました。
2位はユハ・マッティ・ルースカネン(FIN)、3位はキム・ロアー・ハンセン(NOR)でした。
日本勢は7位に伊東大貴(下川商業高)が入る健闘を見せました。
岡部孝信(チーム雪印)は奮わず53位に終わりました。
●1月4日 個人第7戦 プラニツァ ノーマルヒルK90(Jury Distance 98m)
プラニツァ大会の二日目は熾烈なトップ争い。
101.0mと96.0mを飛んだ伊東大貴(下川商業高)と、101.5mと95.5mを飛んだユーレ・ボガタイ(SLO)の二人が同ポイントで並び優勝しました。
3位はユハ・マッティ・ルースカネン(FIN)、マテウシュ・ルツコウスキ(POL)、ビネ・ズパン(SLO)の3名がこれも同ポイントで並びました。
この試合は更に同ポイントが続き、6位にも3名の選手が並ぶという珍しい試合展開だったようです。
■国内公式戦(2003年12月)■2004年1月5日
遅くなりましたが、12月に行われた国内公式戦2試合の結果を簡単にまとめておきます。
●12月13日 第34回名寄ピヤシリジャンプ大会兼第41回北海道新聞社杯ジャンプ大会(名寄ピヤシリシャンツェ) ノーマルヒルK90(Jury Distance 98m)
今シーズンの国内開幕戦となる、お馴染み名寄ピヤシリジャンプ大会。
成年の部で優勝したのは金子祐介(東京美装)でした。
1stラウンドに89.0m、2ndラウンドでは最長不倒距離となる96.5mを飛んで、2位と僅か0.5ポイント差の接戦を制しました。
2位は梅崎慶大(明治大学)、3位は湯本史寿(東京美装)でした。
少年の部は外山直也(飯山南高)が、女子の部は山田いずみ(ロイズ)が優勝しました。
●12月14日 第19回吉田杯ジャンプ大会(名寄ピヤシリシャンツェ) ノーマルヒルK90(Jury Distance 98m)
ピヤシリジャンプ大会と連戦となった吉田杯、成年の部で表彰台に上がったのは前日と同じ顔ぶれでした。
優勝は93.5mと93.0mを飛んだ金子祐介(東京美装)、2位は梅崎慶大(明治大学)、3位は湯本史寿(東京美装)でした。
少年の部は桜井通裕(余市高)が、女子の部は山田いずみ(ロイズ)がそれぞれ制しました。
■FISワールドカップスキージャンプ ガルミッシュ・パルテンキルヘン大会■2004年1月2日
ジャンプ週間第2戦は元日開催恒例のガルミッシュ・パルテンキルヘン大会。
K115・ジュリーディスタンス121mの小振りのラージヒルで、非常に古い歴史を持つ台としてお馴染みです。
天候曇り、気温0.1〜-1.0℃、風速0.2〜1.8m/sという、比較的穏やかな条件の下で試合が行われました。
●1月1日 ガルミッシュ・パルテンキルヘン ラージヒルK115(Jury Distance 121m) [リザルト]
オーベルシュトドルフ大会で圧勝したシグール・ペテルセン(NOR)がこの日も絶好調。
1stラウンドで最長不倒距離となる123.0mを飛ぶと、2ndラウンドも120.5mまで飛距離を伸ばして逃げ切りました。
ペテルセンは今季3勝目です。
2位は2ndラウンド最高の121.0mを飛んで追い上げたベテラン、マルティン・ヘルヴァルト(AUT)、3位はゲオルグ・シュペート(GER)でした。
日本勢は東輝(日本空調サービス)と宮平秀治(ミズノ)が予選を通過できず、本戦に進んだのは3名だけでした。
その中でも今シーズン安定したジャンプが光る葛西紀明(土屋ホーム)が奮闘、116.0mと117.5mを飛んで6位に入賞しました。
1stラウンドのノックアウトマッチで敗退した山田大起(北野建設)は31位、船木和喜(フィットスキー)は33位で、いずれも2ndラウンドに進むことができませんでした。
ガルミッシュ大会を終えてジャンプ週間の総合成績は、2連勝したシグール・ペテルセン(NOR)がダントツのトップ。
ワールドカップ総合成績でも2位と68ポイント差の406ポイントを獲得して、トップ独走の態勢になってきました。
日本勢では葛西紀明(土屋ホーム)が順調にポイントを稼ぎ、ジャンプ週間の総合成績では6位、ワールドカップ総合成績では9位に食い込んでいます。
山田大起(北野建設)、宮平秀治(ミズノ)、船木和喜(フィットスキー)の3名はこの試合でポイント加算がありませんでしたので、ワールドカップ総合成績は順位を落としてそれぞれ、24位、30位、32位となっています。
ワールドカップの国別対抗成績は、ジャンプ週間に入ってからノルウェーが巻き返して現在トップ。
フィンランドは2位に後退しました。
日本は葛西一人が孤軍奮闘している状態ですが、着実にポイントを稼いでいるために順位も一つ上がって、現在5位となっています。
ジャンプ週間の第3戦からは、舞台がオーストリアに移ります。
1月4日はインスブルックのラージヒルK120で個人戦が予定されています。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISコンチネンタルカップスキージャンプ 第3戦〜第5戦■2004年1月2日
今シーズンのワールドカップが天候不順に悩まされているように、コンチネンタルカップも悪天候が続いて試合が予定通りに消化されていません。
開幕戦となったリレハンメル大会以降もキャンセルが相次いだため、1月1日現在でまだ5試合しか行われていない状況です。
第3戦から第5戦までの結果を簡単にまとめておきます。
●12月26日 サンモリッツ(スイス) ノーマルヒルK95(Jury Distance 100m)
優勝したのはクリスチャン・ナギラー(AUT)。
2ndラウンドで最長不倒距離の101.0mを飛んで圧勝しました。
2位はイェルネイ・ダミヤン(SLO)、3位はバルタザール・シュナイダー(AUT)でした。
日本勢は東輝(日本空調サービス)が健闘して6位に入賞。
岡部孝信(チーム雪印)も8位に入りました。
伊東大貴(下川商業高)は27位タイに終わりました。
●12月27日 エンゲルベルク(スイス) ラージヒルK125(Jury Distance 134m)
サンモリッツのノーマルヒルとの連戦となった、エンゲルベルクのラージヒル個人戦。
優勝したのは1stラウンドで最長不倒距離の130.5mを飛んだローランド・ミューラー(AUT)でした。
2位はシュテファン・カイゼル(AUT)、3位はフェルディナント・バダー(GER)でした。
日本勢は岡部孝信(チーム雪印)が安定したジャンプで7位に入りました。
伊東大貴(下川商業高)は飛距離を伸ばせず32位タイで、2ndラウンドに進むことができませんでした。
●1月1日 ゼーフェルト(オーストリア) ノーマルヒルK90(Jury Distance 98m)
優勝はヴォルフガング・ロイツル(AUT)。
98.0mと93.5mを飛んで混戦を制しました。
2位はクリスチャン・ナギラー(AUT)で、地元オーストリア勢がワンツーフィニッシュです。
3位はユハ・マッティ・ルースカネン(FIN)が入りました。
日本勢は伊東大貴(下川商業高)が90.5mと90.0mで2本ともK点を越えて9位タイ。
岡部孝信(チーム雪印)は22位タイに終わりました。
■FISワールドカップスキージャンプ オーベルシュトドルフ大会■2003年12月31日
年末年始恒例のジャンプ週間(4Schanzentornee)、その緒戦に当たるオーベルシュトドルフ大会が12月29日に行われました。
今シーズンからK点が115mから120mに延長されたオーベルシュトドルフのラージヒル、これまでに見られないような大きなジャンプが期待されました。
●12月29日 オーベルシュトドルフ ラージヒルK120(Jury Distance 134m) [リザルト]
開幕のクーサモ戦で転倒して負傷したトマス・モルゲンシュテルン(AUT)が復帰し、「役者が揃った」この日、優勝したのは公式練習から好調だったシグール・ペテルセン(NOR)でした。
1stラウンドで133.0mを飛んでトップに立つと、2ndラウンドでは143.5mというとんでもない飛距離でポイントを伸ばして逃げ切りました。
2位はトライアルラウンドで140.0mを飛んでいたモルゲンシュテルン、3位はマルティン・ヘルヴァルト(AUT)でした。
日本勢は宮平秀治(ミズノ)、船木和喜(フィットスキー)、東輝(日本空調サービス)の3名が予選を通過することができないという厳しい出だし。
しかし好調なジャンプを安定して続けている葛西紀明(土屋ホーム)が奮闘しました。
1stラウンドで124.5mを飛んで11位につけた葛西は、2ndラウンドでは131.5mまで飛距離を伸ばして5位に入賞しました。
山田大起(北野建設)は117.0mと118.0mで28位に終わりました。
第9戦まで終えて、個人総合成績はロアー・ヨケルソイ(NOR)が依然としてトップ。
2位には僅か11ポイント差でシグール・ペテルセン(NOR)がつけ、3位でヤンネ・アホネン(FIN)が追いかけるという展開です。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)が総合11位。
10位のマッティ・ハウタマキ(FIN)との差はわずか2ポイントです。
山田大起(北野建設)は23位、宮平秀治(ミズノ)は28位、船木和喜(フィットスキー)は30位となっています。
ジャンプ週間の第2戦は1月1日の開催。
ドイツのガルミッシュ・パルテンキルヘンでラージヒル(K115)個人戦が行われます。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ エンゲルベルク大会■2003年12月22日
昨年までK120で行われていたエンゲルベルクのラージヒルですが、今年からK125として競技が行われることになりました。
もともとランディングバーンは比較的古い形状で、力強く飛び上がるタイプの選手に向いたシャンツェと言われています。
次週に控えるジャンプ週間の行方を占う重要な大会となります。
●12月20日 エンゲルベルク ラージヒルK125(Jury Distance 134m) [リザルト]
この日の天候は晴れ。
気温1.0℃、雪温-0.2℃、最大風速2.6m/sと比較的穏やかな条件で試合が行われました。
ジュリーディスタンスを越えるジャンプが何本も飛び出し、迫力ある試合展開になりました。
優勝したのはロアー・ヨケルソイ(NOR)。
1stラウンドで128.5mを飛んで2位につけると、2ndラウンドでは136.0mまで飛距離を伸ばし逆転しました。
2位は1stラウンドでトップに立っていたヤンネ・アホネン(FIN)、3位はマルティン・ヘルヴァルト(AUT)でした。
予選でシャンツェレコードを塗り替える138.0mの大ジャンプを見せたシグール・ペテルセン(NOR)は4位に終わりました。
日本勢は公式練習から葛西紀明(土屋ホーム)の安定感が際立ちました。
予選を棄権した葛西でしたが、本戦では健闘して10位に入りました。
山田大起(北野建設)は22位、宮平秀治(ミズノ)は25位でした。
船木和喜(フィットスキー)は飛距離が伸びず47位に終わりました。
●12月21日 エンゲルベルク ラージヒルK125(Jury Distance 134m) [リザルト]
前日とうってかわって雪に悩まされた二日目。
当初予定されていた予選はキャンセルされてエントリーした全ての選手が本戦に臨みましたが、断続的に雪は降り続き、1stラウンドの途中まで進んだところで天候回復の見込み無しとして競技は中止となりました。
結局1試合しか行われなかったエンゲルベルク大会でした。
ここまで予定されている8試合のうち、3試合はキャンセル、2試合は悪天候のため1本だけしか競技が行えず、スケジュール通りまともに全ての競技が行われたのは3試合だけです。
実際に競技に臨む選手達も、コンディションの調整には相当苦労していることと思います。
エンゲルベルク大会を終えて個人総合成績は、トップがロアー・ヨケルソイ(NOR)に入れ替わりました。
2位はヤンネ・アホネン(FIN)、3位はアダム・マリシュ(POL)となりました。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)が12位で次の試合は予選免除のシード権を確保、山田大起(北野建設)は21位、宮平秀治(ミズノ)は24位タイ、船木和喜(フィットスキー)は27位タイとなっています。
国別対抗成績では依然としてフィンランドがトップを独走しています。
次の試合は年末年始恒例のジャンプ週間緒戦、12月29日にドイツのオーベルシュトドルフでラージヒル個人戦(K115)が予定されています。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ ティティゼー・ノイシュタット大会■2003年12月15日
今シーズンからランディングバーンの形状が改修されてK点が125mとなったノイシュタットのラージヒル。
大会当日はこれまでと同じくK=120、ジュリーディスタンス142mとして競技が行われましたが、建設基準点が変わった影響でK点より先でのランディングが難しくなっているかもしれません。
雪不足のため人工降雪機を使ってバーンに雪を貼り付けて競技が行われた模様です。
●12月14日 ティティゼー・ノイシュタット ラージヒルK120(Jury Distance 142m) [リザルト]
当初13日(土)に予定されていた一日目の競技は、トライアルラウンドの途中で強風のために競技が打ち切られ、1stラウンドも最初の選手が飛び終わった時点で風の条件が好転する見込み無しと判断されて、翌日に順延されました。
翌14日の昼過ぎから行われた本戦も、風が収まらなかったためか1stラウンドのみで競技が終了しました。
優勝したのは136.0mを飛んだタミ・キウル(FIN)、2位は133.5mのアンドレアス・ヴィドヘルツル(AUT)、3位は133.0mのヤンネ・アホネン(FIN)でした。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)が126.5mを飛んで6位入賞。
以下、宮平秀治(ミズノ)が125.5mで10位、船木和喜(フィットスキー)が123.0mで16位、山田大起(北野建設)が118.0mで27位でした。
●12月14日 ティティゼー・ノイシュタット ラージヒルK120(Jury Distance 142m) [リザルト]
第5戦順延の影響で第6戦のスケジュールにもしわ寄せがきます。
同日に2連戦の予定が組まれましたが、直前の第5戦が強風のため1stラウンドで中断されたため、必然的に第6戦もキャンセルとなってしまいました。
風の条件に泣かされ続けている今年のワールドカップ、ここまで予定通り全てのラウンドが行われた試合は第1戦と第3戦の2試合しかありません。
相当の資金を投入して試合を誘致し会場を整備している主催者側としては、多少の無理をしてでも予定していた競技を全て行いたいところでしょうが、今年はその「無理」もきかないほど天候の条件が芳しくありません。
このノイシュタット大会でも気温が+5℃近くまで上がり、この時期としては考えられないような暖かい気候だったようです。
ここまで4試合分のポイントを合計すると、個人総合成績トップは依然としてアダム・マリシュ(POL)。
2位にはロアー・ヨケルソイ(NOR)とヤンネ・アホネン(FIN)が同ポイントで並びました。
日本勢は葛西紀明が11位に浮上してシード権を獲得、山田大起は21位、船木和喜は24位タイ、宮平秀治は26位です。
国別対抗成績のトップはフィンランドのままとなっています。
次のワールドカップはスイスのエンゲルベルク大会。
12月20日〜21日にラージヒル個人戦(K120)が2戦予定されています。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISコンチネンタルカップスキージャンプ リレハンメル大会■2003年12月15日
ワールドカップの一つ格下の位置づけであるコンチネンタルカップは、当初開幕戦を12月6日〜7日にフィンランドのラハティで行う予定でした。
しかしラハティが雪不足で競技が行えず、急遽同国のクーサモに場所を変更して開かれましたが、二日間とも強風のため競技ができませんでした。
結果的に、12月13日〜14日にかけてノルウェーのリレハンメルで行われたこの大会が今シーズンの開幕戦となりました。
日本チームからは、東輝(日本空調サービス)/高野鉄平(土屋ホーム)/岡部孝信(チーム雪印)/伊東大貴(下川商業高)の4名がエントリーしています。
●12月13日 リレハンメル ラージヒルK120(Jury Distance 131m)
公式記録では霧が出ていた一日目、優勝したのはラース・ビストール(NOR)でした。
1stラウンドでジュリーディスタンスを超える133.0mを飛んで逃げ切りました。
2位はヴォルフガング・ロイツル(AUT)、3位にはモルレン・ソレム(NOR)が入りました。
日本勢は東輝(日本空調サービス)が好調な滑り出しを見せて6位に入賞。
伊東大貴(下川商業高)も健闘して11位、岡部孝信(チーム雪印)は39位、高野鉄平(土屋ホーム)は41位に終わりました。
●12月14日 リレハンメル ラージヒルK120(Jury Distance 131m)
二日目の公式記録には気象条件の記載がないので詳細がわかりませんが、各選手の飛距離は一日目よりは平均的に伸びていませんでした。
そんな状況の中優勝したのは、前日に引き続きラース・ビストール(NOR)。
2ndラウンドに128.0mを飛んでの逆転でした。
2位はキム・ロアー・ハンセン(NOR)、3位はシュテファン・カイゼル(AUT)でした。
日本勢はこの日も東輝(日本空調サービス)が踏ん張って9位、伊東大貴(下川商業高)が16位、岡部孝信(チーム雪印)は26位でした。
高野鉄平(土屋ホーム)は棄権しています。
コンチネンタルカップは次週12月20日〜21日に、チェコのリベレツでラージヒル個人戦(K120)を2戦行います。
■FISワールドカップスキージャンプ トロンハイム大会■2003年12月8日
ノルウェーのトロンハイム、グラノーセンの競技場で行われた個人第3戦及び第4戦。
この時季のノルウェーとしては気温が高く、吹雪に近い不安定な天候が続く中競技が行われることになりました。
●12月6日 トロンハイム ラージヒルK120(Jury Distance 132m) [リザルト]
この日の天候は雪。
気温が0.1〜0.2℃、雪温-4.5℃、風は0.1〜2.0m/sと、数字で見る限りではさほど悪くない条件のようですが、前日に予定されていた公式練習と予選が悪天候のため当日に順延され、結局公式練習はキャンセルされて予選と本選のみが行われました。
トレーニングから好調だったのはクーサモ大会で奮わなかったドイツ勢。
他に層の厚いフィンランド勢と地元ノルウェー勢がしのぎを削る展開となりました。
優勝したのはロアー・ヨケルソイ(NOR)。
1stラウンドで130.0mを飛んで2位につけ、風の条件が悪くなった2ndラウンドも121.0mと無難にまとめて、逆転勝利を飾りました。
2位はヤンネ・アホネン(FIN)、3位はマキシミリアン・メヒラー(GER)でした。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)が1stラウンドに125.0mを飛んで7位につけましたが、2ndラウンドは飛距離が伸びず、21位に終わりました。
宮平秀治(ミズノ)は1stラウンドに112.0mを飛んでかろうじて2ndラウンドに進出、28位となりました。
船木和喜(フィットスキー)は36位、山田大起(北野建設)は44位で、この二人は2ndラウンドに進むことができませんでした。
●12月7日 トロンハイム ラージヒルK120(Jury Distance 132m) [リザルト]
トロンハイム大会二日目は風の条件が悪化。
風速に加えて風向も不安定になり、競技はキャンセルとなりました。
12月8日現在、代替開催などの措置は発表されていません。
同じ競技場を使っているW杯スキー・ノルディック複合も風の条件に泣かされ、ジャンプともども二日目はキャンセルとなっています。
第3戦までの結果をまとめると、個人総合成績トップは引き続きアダム・マリシュ(POL)、2位には第3戦に勝ったロアー・ヨケルソイ(NOR)が上がってきました。
国別対抗成績はフィンランドがトップを守っています。
日本人選手は、山田大起が第3戦でポイントを取れなかったため総合順位を16位に下げてしまいました。
以下、葛西紀明が18位、船木和喜が25位、宮平秀治が38位です。
次のワールドカップはドイツのティティゼー・ノイシュタットで行われます。
ジュリーディスタンス142mという大きめの台で個人戦が2戦予定されています。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ開幕 クーサモ大会■2003年11月30日
2003-2004シーズンのワールドカップが11月28日、フィンランドのクーサモで開幕しました。
今シーズンは2月に世界スキーフライング選手権がある以外は大きな大会はなく、このワールドカップで良い成績を収めることが各選手達の最大の目標となります。
緒戦となるクーサモ大会は、ルカ・シャンツェのラージヒル(K120/Jury Distance 142m)を使用します。
ヒルレコードはヴェリ・マッティ・リンドストローム(FIN)がもつ148m。
ラージヒルの中でもかなり大きいシャンツェです。
ナイトゲームで個人戦が2戦行われました。
日本人選手は宮平秀治(ミズノ)、葛西紀明(土屋ホーム)、船木和喜(フィットスキー)、山田大起(北野建設)の4名がエントリーして競技に臨みました。
●11月28日 クーサモ ラージヒルK120(Jury Distance 142m) [リザルト]
公式発表の気象条件は、天候曇り、気温-0.5℃、雪温-2.2℃と、当地としてはかなり暖かめ。
風速は0.5〜5.0m/sとあり、試合の内容から推測するに、風向と強さが目まぐるしく変化する難しいコンディションだった模様です。
優勝したのはマッティ・ハウタマキ(FIN)。
1stラウンドでこの日の最長不倒距離となる139.0mを飛び、2ndラウンドも133.5mまで飛距離を伸ばして逃げ切りました。
2位は2ndラウンドで追い上げた昨シーズンの個人総合優勝者アダム・マリシュ(POL)、3位はヒルレコードを持つヴェリ・マッティ・リンドストローム(FIN)でした。
日本人選手では公式練習から山田大起(北野建設)が好調で、この日も2ndラウンドで127.5mの大ジャンプを見せて健闘し、11位に食い込みました。
葛西紀明(土屋ホーム)は1stラウンドで130.5mを飛んで8位につけていましたが、2ndラウンドで風の条件に恵まれず12位に後退しました。
以下、船木和喜(フィットスキー)は21位、宮平秀治(ミズノ)は2ndラウンドに進めず37位に終わりました。
●11月30日 クーサモ ラージヒルK120(Jury Distance 142m) [リザルト]
翌29日に行われた個人第2戦は、前日以上に風の条件が悪くなりました。
予定されていた予選はキャンセルされ、本番一発勝負で74名の選手が本戦に臨みました。
1stラウンド、風待ちで何度も競技が中断される中、66番スタートのトマス・モルゲンシュテルン(AUT)が転倒したところで競技は中止となり、翌日30日に競技は延期になりました。
30日の朝から始まった本戦、公式発表では天候が「Windy」とあり、この日も風の強さは収まらなかったようです。
結局1stラウンドの結果のみで順位が確定しました。
優勝は131.0mを飛んだシグール・ペテルセン(NOR)、2位は129.5mのアダム・マリシュ(POL)、3位は129.5mのヴェリ・マッティ・リンドストローム(FIN)でした。
第1戦を制したマッティ・ハウタマキ(FIN)は109.5mで15位に終わりました。
日本人選手は山田大起(北野建設)が116.0mを飛んで10位、船木和喜(フィットスキー)が109.0mで16位、葛西紀明(土屋ホーム)が107.0mで18位、宮平秀治(ミズノ)が104.0mで23位でした。
クーサモ大会を終えて、総合成績トップはアダム・マリシュ(POL)、国別対抗成績のトップはフィンランドです。
日本人選手は山田大起(北野建設)が総合9位でシード権を確保、葛西紀明(土屋ホーム)が総合16位、船木和喜(フィットスキー)が18位、宮平秀治(ミズノ)が36位です。
4名の中では何と言っても山田の好調さが頼もしい限り。
ソルトレイクシティ五輪の代表に選ばれたにもかかわらず昨シーズンは海外遠征枠から漏れていましたから、今シーズンにかける意気込みも相当強いものがあるでしょう。
この後も大きなジャンプを見せてくれることを期待しましょう。
次の大会はノルウェーのトロンハイムに舞台を移します。
1997年世界選手権で使われたラージヒルで個人戦が2戦予定されています。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■2003−2004第1回ジャンプチーム海外遠征 メンバー確定■2003年10月28日
11月下旬から始まる2003−2004FISワールドカップスキージャンプ、及びヨーロッパカップスキージャンプの第1回遠征メンバーが、10月28日にSAJ(全日本スキー連盟)より発表されました。
ジャンプAチーム海外遠征(ワールドカップ)
期間:11月15日〜12月23日
・葛西紀明(土屋ホーム)
・宮平秀治(ミズノ)
・船木和喜(フィットスキー)
・山田大起(北野建設)
ジャンプBチーム海外遠征(ヨーロッパカップ)
期間:11月24日〜2004年1月6日
・東輝(日本空調サービス)
・高野鉄平(土屋ホーム)
・岡部孝信(チーム雪印)
・伊東大貴(下川商業高)
今シーズンの開幕戦は、ワールドカップは11月28日〜29日にクーサモ(フィンランド)でラージヒル個人K120が、ヨーロッパカップは12月6日〜7日のラハティ(フィンランド)でラージヒル個人K116が、それぞれ予定されています。
ワールドカップ招待枠を持つ選手を筆頭に、今シーズンのサマージャンプの結果が良い選手や国内での調整が順調な選手を中心に選考したものと思われます。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■第3回新潟県妙高高原サマージャンプ大会■2003年9月22日
今シーズンのサマージャンプの最後を締めくくるのは妙高高原サマージャンプ大会。
一昨年に完成したばかりの真新しい赤倉シャンツェのノーマルヒルで試合が行われました。
●9月22日 第3回新潟県妙高高原サマージャンプ大会 ノーマルヒルK90
成年の部で優勝したのは東輝(日本空調サービス)。
1stラウンドで95.0mを飛んでトップに立つと、2ndラウンドも90.5mとK点を越えて、見事に逃げ切りました。
2位は今季好調な岡部孝信(チーム雪印)、3位は葛西紀明(土屋ホーム)でした。
フィンランドから遠征しているヴィレ・カンテ(土屋ホーム)は2ndラウンドで失敗して23位に終わりました。
女子の部は葛西賀子(日本空調サービス)が山田いずみ(ロイズ)をかわして優勝。
少年の部は伊東大貴(下川商業高)が成年・女子を含めた全選手中最高のポイントで圧勝しました。
2ndラウンドで伊東が飛んだ96.5mはこの日の最長不倒距離です。
この試合をもって今シーズンのサマージャンプ公式戦は全ての日程を終了しました。
昨シーズン日本チームを牽引した葛西や宮平に続くように、コンチネンタルカップ遠征に参加して調整を続けた東や金子、そして国内残留組の中でも成長著しい一戸や讃良など、実力を伸ばしてきている選手が何名も見受けられます。
夏場の試合の成績が冬の本番にそのまま活かせるかどうかは疑問ではありますが、葛西や宮平らがマスターした「現在流行のジャンプスタイル」が、ようやくその他の選手達にも浸透し始めたような印象を受けます。
これからワールドカップが始まる11月末まで2ヶ月。
各チーム・選手の取り組みと調整がどのように進められるのか、冬の本番を迎えるまで楽しみに待とうと思います。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■サマージャンプHakubaカップ ラージヒル■2003年9月15日
「白馬ノルディックサマーフェスティバル2003」のスペシャルジャンプ競技として開催されたサマージャンプHakubaカップです。
白馬ジャンプ競技場でラージヒルK120を使って行われました。
今シーズンのサマージャンプ国内公式戦では最後のラージヒルになります。
●9月13日 第9回NBS北野杯兼Hakubaカップサマージャンプ大会 ラージヒルK120(Jury Distance 131m)
台風通過の影響で強風に悩まされた一日目。
男子は2ndラウンドの途中で競技を中断して、1stラウンドの結果だけで順位が確定しました。
優勝したのは日本のノルディックコンバインドのエース、高橋大斗(土屋ホーム)。
スペシャルジャンプの選手を圧倒する127.5mの飛距離は見事としか言いようがありません。
2位は東輝(日本空調サービス)、3位は讃良貴志(WSCシュピッツ)でした。
女子は2本とも全て競技が行われ、葛西賀子(日本空調サービス)が105.5mと100.5mを飛んで優勝しました。
●9月14日 第9回SBC杯兼Hakubaカップサマージャンプ大会 ラージヒルK120(Jury Distance 131m)
快晴で風も収まり、絶好のコンディションで行われた二日目。
男子の部を制したのは前日16位と精彩を欠いていた宮平秀治(ミズノ)でした。
132.5mと124.5mを飛んで、持ち前の安定感を発揮して逃げ切りました。
2位は2ndラウンドで134.0mの夏のヒルレコードを樹立した山田大起(北野建設)、3位は前日の勝者・高橋大斗(土屋ホーム)でした。
女子は第一人者の山田いずみ(ロイズ)が113.0mのジャンプを2本揃えて圧勝。
貫禄を見せつけました。
この大会では、土屋ホームのヘッドコーチを務めるペッカ・ニエメラ氏の教え子であるヴィレ・カンテ(FIN)が土屋ホームの選手達と一緒に競技に参加しました。
一日目は惜しくも転倒して12位でしたが、二日目は5位に食い込み、実力の程を見せつけました。
Hakubaカップはこれまで10月頃に行われていましたが、おそらくは日本でサマーGPシリーズを開催しなくなったためか、今シーズンは9月の開催となりました。
今年は夏場のコンチネンタルカップ遠征も再開され、昨シーズンの世界選手権で好成績を収めた勢いもあって、国内の公式戦も心なしか昨シーズンより熱がこもったものになっているような印象を受けます。
二日間の競技で目立ったのは、複合が専門である高橋大斗の活躍。
もともと複合のジャンプでは世界のトップクラスの実力を持つ選手です。
今シーズンから土屋ホームに入社して練習の量も質も向上したのでしょう。
シーズンオフであるこの時期から大変良い状態で調整が進んでいる様子がうかがえます。
一日目の勝利は風の条件に助けられたような感じですが、二日目も実力で表彰台に上がっているところを見ると、今の好調さは本物なのでしょう。
複合の選手とはいえ、スペシャルジャンプの大会の積極的に参加していくことは、メリットも多いと思います。
彼の活躍はジャンプ陣全体の活性化にもつながるでしょう。
サマージャンプの国内公式戦は残すところあと1試合だけ。
9月21日の第3回新潟県妙高高原サマージャンプ大会(ノーマルヒルK90)が最終戦となります。
それが終わればいよいよ冬場へ向けての本格的な調整時期に入ります。
■FISグランプリスキージャンプ インスブルック大会■2003年9月1日
グランプリシリーズの最終戦はオーストリアのインスブルックでラージヒル個人戦です。
ヴァル・ディ・フィエンメ大会を終えた翌日、選手達はすぐにインスブルックに移動して、休む間もなく公式練習と予選を行いました。
スケジュールの過密さはジャンプ週間並みです。
●8月31日 インスブルック ラージヒルK120(Jury Distance 134m) [リザルト]
FISの記録ではこの日の天候は曇り、気温は19℃、湿度は91%と、すっきりしない天候だったような感じです。
シリーズ終盤に入って厳しい過密日程で行われる最終戦、優勝したのは131.5mと132.5mの安定したジャンプを揃えたマキシミリアン・メヒラー(GER)でした。
2位にはこのシリーズ絶好調のロク・ベンコヴィッチ(SLO)が、3位には2ndラウンドでこの日の最長不倒距離をマークしたヴェリ・マッティ・リンドストローム(FIN)が入りました。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)が2ndラウンドに131.5mを飛んで追い上げ、10位に入ったのが最高。
宮平秀治(ミズノ)は18位、金子祐介(東京美装)は2ndラウンドに進めず35位に終わりました。
船木和喜(フィットスキー)と東輝(日本空調サービス)は予選を通過することができませんでした。
この試合をもって今年のグランプリシリーズは全ての日程を終えました。
個人総合成績はトマス・モルゲンシュテルン(AUT)が223ポイントでトップ、2位は190ポイントのアクセリ・コッコネン(FIN)、3位は176ポイントのマルティン・ヘルヴァルト(AUT)でした。
日本人選手は個人第2戦で表彰台に上がった葛西紀明が91ポイントで13位、金子祐介が18ポイントで36位、宮平秀治が15ポイントで39位、東輝が6ポイントで50位、船木和喜は3ポイントで54位でした。
国別の成績ではトップが1136ポイントのオーストリア、2位は889ポイントのフィンランド、3位は677ポイントのスロヴェニアでした。
日本は283ポイントで6位でした。
昨シーズンのワールドカップ個人総合優勝者アダム・マリシュ(POL)ら一部の強豪選手が不参加のまま行われた今年のグランプリシリーズ、やはりオーストリア勢の層の厚さが際立ちました。
特に若手の成長株トマス・モルゲンシュテルンがの活躍が光ります。
他には安定した力を発揮したフィンランド、チーム力が年々アップしてきているスロヴェニアなど、昨シーズンに見られた傾向が今年もそのまま続いている部分があり、今シーズンのワールドカップの行方を占う材料として注目できる点だと思います。
日本勢は昨シーズン行わなかったコンチネンタルカップの遠征を再開し、その成果がグランプリシリーズのジャンプにも垣間見えています。
本戦の結果に結びつく点が少なかったのが残念ですが、A指定の宮平や船木が調整に苦しんでいる状況で、東や金子のジャンプは援護射撃としてそこそこの結果を出せたと見てもいいのではないでしょうか。
A指定の選手達は、葛西は順当に成績を伸ばして調整は順調なようですが、船木と宮平はまだ今ひとつという内容でした。
是非とも冬までに本来のジャンプを取り戻してほしいところです。
冬の本番、ワールドカップが始まるまであと3ヶ月。
これからの各選手の調整がどのように進められていくのか、大変興味深いところです。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISグランプリスキージャンプ ヴァル・ディ・フィエンメ大会■2003年9月1日
グランプリシリーズの個人第3戦はイタリアのヴァル・ディ・フィエンメでラージヒルK120。
今年2月にノルディックスキー世界選手権が行われたシャンツェです。
ナイトゲームで競技が行われましたが、トライアルラウンド開始が現地時間で夜の21時、1stラウンド開始が21時46分という非常に遅い時間帯での試合となりました。
選手達だけでなく主催者も観客もかなり大変だったのではないかと思います。
●8月29日 ヴァル・ディ・フィエンメ ラージヒルK120(Jury Distance 132m) [リザルト]
競技中は天候が曇り、気温16〜17℃、湿度99%と夏場としては肌寒いくらいの条件だったようです。
優勝したのはアクセリ・コッコネン(FIN)。
1stラウンドで129.0mを飛んでトップに立つと、2ndラウンドも安定したジャンプで127.5mまで飛距離を伸ばして逃げ切りました。
2位は2ndラウンドで最長不倒距離の130.5mを飛んで1stラウンドの11位から追い上げたマルティン・ヘルヴァルト(AUT)、3位はヴェリ・マッティ・リンドストローム(FIN)でした。
日本人選手は全体的に低調で、このところ調子が良くないといわれてきた宮平秀治(ミズノ)がかろうじて29位に入ったのが最高。
葛西紀明(土屋ホーム)は33位、船木和喜(フィットスキー)は34位、東輝(日本空調サービス)は40位に終わりました。
予選では東が調子の良いところを見せていましたが、本戦ではその東も奮いませんでした。
金子祐介(東京美装)は予選で失格になっています。
日本チーム全体がこの大会では寂しい内容に終わってしまったのが残念です。
■FISグランプリスキージャンプ クーシュベル大会■2003年8月16日
グランプリスキージャンプの個人第2戦はフランスのクーシュベルでラージヒル(K120)です。
1992年アルヴェールビル冬季五輪の舞台となったシャンツェは、最近はワールドカップであまり使われなくなってしまいましたが、夏場はプラスティックシャンツェとしてサマージャンプにたびたび使われています。
当初ナイトゲームの予定を繰り上げて、昼間に試合が行われました。
●8月14日 クーシュベル ラージヒルK120(Jury Distance 130m) [リザルト]
FISの記録を見ると、この日の天候は曇り。
気温は1stラウンドでは26℃ですが、夕方にさしかかった2ndラウンドでは32℃まで上がり、前回のヒンターツァルテンほどではないにしろ、かなり暑かったようです。
優勝はシグール・ペテルセン(NOR)。
1stラウンドで最長不倒距離の133.5mを飛ぶと、2ndラウンドでもトップのポイントとなる119.0mまで飛距離を伸ばし、完勝しました。
2位はトマス・モルゲンシュテルン(AUT)、そして3位には葛西紀明(土屋ホーム)が入賞しました。
葛西は今シーズン初めての表彰台。
ヒンターツァルテン大会団体戦の転倒も全く影響していないようで、心強いですね。
またエマヌエル・シェダル(FRA)が地元勢では最高の4位に入る大健闘を見せました。
その他の日本人選手は、金子祐介(東京美装)が安定したジャンプを揃えて14位に食い込み、船木和喜(フィットスキー)は何とか2ndラウンドに残って28位に入りました。
東輝(日本空調サービス)は33位、宮平秀治(ミズノ)は43位で、この両名は2ndラウンドに進むことができませんでした。
グランプリシリーズはこれで折り返し点にさしかかったところです。
昨シーズンのワールドカップで個人総合優勝をしたアダム・マリシュ(POL)が参加していなかったり、昨シーズン終盤で絶好調だったマッティ・ハウタマキ(FIN)がまだ本調子でなかったりするのは、ちょっと寂しいものです。
ただ「夏の本番」とはいえ、どの国もどの選手も必ず冬のワールドカップを視野に入れて調整しながらの参加ですから、ここで「成績が悪い=調子が悪い」と決めつけることは一概にできるものではありません。
現地のコーチングスタッフの報告によると、日本勢では宮平が調子を落としているとのこと。
確かにトレーニングや予選を通じても、まだ大きなジャンプが見られません。
この試合のジャンプで何かきっかけを掴んで、次の試合に臨んでくれることを祈りましょう。
次の試合は2週間後。
イタリアのプレダッツォ、2月に世界選手権を行ったヴァル・ディ・フィエンメのラージヒルで個人戦を予定しています。
([グランプリシリーズ全日程])
■FISグランプリスキージャンプ開幕■2003年8月11日
夏場のワールドカップともいえるFISグランプリスキージャンプが8月9日にドイツのヒンターツァルテンで開幕しました。
今シーズンの[日程]では団体戦1戦を含む計5戦が予定されています。
緒戦はドイツのヒンターツァルテン大会。
K95の少し大きめのノーマルヒルを使って、初日に団体戦、二日目に個人戦が行われました。
今年の夏は酷暑となっているヨーロッパ、ヒンターツァルテン大会も厳しい暑さの中行われた模様です。
●8月9日 ヒンターツァルテン ノーマルヒルK95団体(Jury Distance 108m) [リザルト]
団体戦を制したのはオーストリア。
オーダーは、ヴィドヘルツル/シュヴァルツェンベルガー/ヘルヴァルト/モルゲンシュテルン の4名でした。
昨シーズンの国別対抗成績で断然のトップだったオーストリア、スーツの”疑惑”もありましたが、今シーズンの夏も好調な滑り出しです。
2位はフィンランド、3位はスロヴェニアでした。
日本は 宮平秀治(ミズノ)/船木和喜(フィットスキー)/東輝(日本空調サービス)/葛西紀明(土屋ホーム) のオーダーで臨みました。
東が101.0mと105.5mを飛んで孤軍奮闘しましたが、全体のポイントはなかなか伸びず、2ndラウンドでは葛西が転倒するなどして、結局6位に終わりました。
●8月10日 ヒンターツァルテン ノーマルヒルK95(Jury Distance 108m) [リザルト]
前日の団体戦では天候が曇りでしたが、この日は快晴。
気温35℃、湿度87%と非常に蒸し暑い日だったようです。
優勝したのはトマス・モルゲンシュテルン(AUT)。
1stラウンドでジュリーディスタンスを超える最長不倒距離109.0mを飛び、2ndラウンドでも107.5mで危なげなくトップを守りました。
2位はタミ・キウル(FIN)、3位はロアー・ヨケルソイ(NOR)でした。
日本勢は東輝(日本空調サービス)が25位、葛西紀明(土屋ホーム)が26位に入りましたが、その他の3選手は2ndラウンドに進めず、金子祐介(東京美装)が44位、宮平秀治(ミズノ)が49位、船木和喜(フィットスキー)が50位に終わりました。
どの選手もまだ本調子からは程遠いということでしょうか。
コンチネンタルカップを転戦してきた東が好調なジャンプを続けていることは、高く評価できると思います。
昨シーズンに引き続き、今年もオーストリアやフィンランド、ドイツなどが好調な滑り出しを見せました。
また団体戦で3位に入ったスロヴェニアのチーム力も侮れません。
日本チームがどこまで上位に食い込んでいけるか、シーズン開幕直後とはいえ、その実力の程が試されます。
また、この夏からジャンプスーツのレギュレーションが変更されたことが、各国にどのような影響を及ぼすのかも注目したいポイントです。
今のところ試合の結果からスーツの影響を測り知ることはできませんが、今後試合を重ねていくにつれて何某かの変化が見られるかもしれません。
どの選手が、どの国が、新しいレギュレーションにいち早く対応できるか、模索を続けながらの転戦がこれから続くことになります。
グランプリスキージャンプはこの後8月14日に、フランスのクーシュベルでラージヒル個人戦(K120)を予定しています。
([グランプリシリーズ全日程])
■サマージャンプ国内公式戦(8月2日〜3日)■2003年8月4日
ヨーロッパでのグランプリスキージャンプシリーズを控え、遠征前の最終戦となる国内公式戦が大倉山と宮ノ森の2連戦で行われました。
●8月2日 UHB杯サマージャンプ大会2003
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒルK120
大倉山でのサマージャンプは今シーズンこれが2戦目。
土屋ホームの選手も交えてのジャンプ合戦、成年組は一戸剛(アインズ)が132.0mと120.5mを飛んで制しました。
昨シーズンから頭角を現しめきめきと実力を上げてきている一戸、今シーズンは安定したジャンプでサマーシーズンも好調です。
2位には1stラウンドに138.0mの最長不倒距離をマークした葛西紀明(土屋ホーム)、3位には岡部孝信(雪印乳業)が入りました。
少年組は伊東大貴(下川商業高)が、女子は山田いずみ(ロイズ)がそれぞれ優勝しました。
●8月3日 第21回札幌市長杯宮の森サマージャンプ大会
宮ノ森ジャンプ競技場 ノーマルヒルK90
2連戦二日目、ノーマルヒルでは岡部孝信(雪印乳業)が91.0mと83.0mを飛んで優勝しました。
2位は原田雅彦(雪印乳業)、3位は前日の優勝者、一戸剛(アインズ)でした。
少年組は伊東大貴(下川商業高)が、女子は山田いずみ(ロイズ)がそれぞれ前日に引き続き優勝しました。
伊東はポイントで成年組の岡部をも上回る成績をあげての圧勝でした。
この2試合で際立ったのは伊東大貴の強さでした。
少年組ながら成年組の選手に引けをとらない大ジャンプでポイントを稼ぎ、非凡な実力を見せつけてくれました。
期待の若手として注目を集め始めたのが中学生の頃だったでしょうか。
毎年ジュニアや少年組ではトップクラスの実力を発揮してきた選手ですが、今はワールドカップ遠征組のトップ選手達と対等に渡り合えるくらい好調です。
高校生ということでジャンプ競技を続ける上での制約も多いでしょうが、機会があればどんどん海外の試合に参加していってほしいと思います。
またこの2連戦では、一戸剛や岡部孝信の安定感も光りました。
両選手とも今はワールドカップ遠征の常連ではありませんが、この先好調を維持していけば海外遠征メンバーに選ばれる可能性も高いです。
伊東大貴ともども、今後の活躍に期待したいと思います。
ヨーロッパを転戦するグランプリシリーズは8月9日にドイツのヒンターツァルテンで開幕し、8月30日の最終戦インスブルック大会まで全5戦が予定されています。
8月、いよいよこれからがサマーシーズンの本番ですね。([グランプリシリーズ全日程])
■コンチネンタルカップ第5戦で高野鉄平が優勝■2003年8月2日
8月から始まる「夏のワールドカップ」グランプリスキージャンプに先立って、サマージャンプのコンチネンタルカップが7月4日から始まっています。
日本からは東輝(日本空調サービス)、金子祐介(東京美装)、高野鉄平(土屋ホーム)、山田大起(北野建設)の4名が参加して各地を転戦しています。
7月25日にアメリカのユタオリンピックパークで行われた個人第5戦(ラージヒルK120)では、高野鉄平(土屋ホーム)が126.0mと122.0mを飛んで優勝しました。
2位はクリント・ジョーンズ(USA)、3位はビネ・ノルチッチ(SLO)でした。
また山田大起(北野建設)も健闘して6位に入賞しました。
今回のコンチネンタルカップ遠征に参加している4名はSAJのBまたはC指定の選手達。
A指定の選手(葛西紀明(土屋ホーム)、宮平秀治(ミズノ)、船木和喜(フィットスキー)の3名)とは実力の差が否めない位置づけではありますが、コンチネンタルカップで海外の国際大会を数多く経験することは、A指定の獲得とワールドカップ遠征メンバーに選ばれるためのステップとして非常に重要です。
この後も続くコンチネンタルカップの試合でも、彼らのジャンプ1本1本に注目していきたいところです。
■サマージャンプ国内公式戦(7月)■2003年8月2日
今年もサマージャンプのシーズンがやってきました。
7月中旬から全日本スキー連盟(SAJ)公認の公式戦が始まっています。
7月に行われた公式戦の結果をまとめてみました。
●7月13日 第23回朝日町全日本サマージャンプ大会
朝日町三望台シャンツェ ミディアムヒルK60
国内公式戦の緒戦は朝日町のミディアムヒルで行われました。
雪印の選手が練習で使ってるシャンツェですね。
成年の部は、優勝が原田雅彦(雪印乳業)でした。
ただ一人、2本ともK点を越えるジャンプを見せて圧勝しました。
2位は西森享平(丸善食品工業)、3位は岡部孝信(雪印乳業)でした。
少年の部は中学生の長南翼(朝日中)が、女子の部は山田いずみ(ロイズ)がそれぞれ制しました。
●7月19日 第4回札幌市長杯大倉山サマージャンプ大会
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒルK120
サマージャンプシーズン序盤の山場となる、今シーズン初のラージヒルの大会です。
成年組では船木和喜(フィットスキー)が1stラウンドに126.0mを飛んで逃げ切り、優勝しました。
2位は宮平秀治(ミズノ)、3位は一戸剛(アインズ)でした。
少年組では田中翔太(小樽北照高)が2ndラウンドに129.5mの最長不倒距離をマークして圧勝しました。
女子の部は山田いずみ(ロイズ)が100mを越えるジャンプを2本揃えて優勝しました。
●7月26日 第9回名寄ピヤシリサマージャンプ大会
名寄ピヤシリシャンツェ ミディアムヒルK65
成年の部を制したのはここ数シーズンで着実に実力を上げてきている西森享平(丸善食品工業)でした。
69.0mと67.5mの安定したジャンプが光りました。
2位は上野真吾(NTT東日本北海道)、3位は宮平秀治(ミズノ)でした。
少年の部は伊東大貴(下川商業高)が、中学生の部は長南翼(朝日中)が、女子の部は山田いずみ(ロイズ)がそれぞれ優勝しました。
●7月27日 サンピラー国体記念第1回サマージャンプ大会
名寄ピヤシリシャンツェ ノーマルヒルK90
成年の部は風が強くなったために2ndラウンドのジャンプがキャンセルされ、1stラウンドの結果だけで順位が確定しました。
優勝したのは92.0mを飛んだ原田雅彦(雪印乳業)、2位は宮平秀治(ミズノ)、3位は西森享平(丸善食品工業)でした。
少年の部は伊東大貴(下川商業高)が、中学生の部は栃本翔平(札幌ジャンプ少年団)が、女子は山田いずみ(ロイズ)がそれぞれ優勝しました。
今年2月の世界選手権で大活躍した葛西紀明を擁する土屋ホームは、高野鉄平をコンチネンタルカップの参戦で、その他の選手はフィンランドでの合宿遠征で、これらの国内公式戦に出場しませんでした。
シーズンが始まったばかりで各選手の調整状況もまちまちですが、例年通り夏場に強い選手、幸先の良いスタートを切った選手、昨シーズンからめきめきと実力を上げてきた選手など、今シーズンなりの”傾向”も見られます。
このあと8月にはヨーロッパでグランプリスキージャンプツアーも始まります。
今シーズンの日本チームを引っ張る選手が誰になるのか、国内公式戦の結果からそんなことを予想するのも楽しいですね。
■八木弘和氏、日本チームチーフコーチ辞任へ■2003年6月22日
6月12日付の報道によりますと、昨シーズンから日本チームのチーフコーチを務めていた八木弘和氏が全日本スキー連盟(SAJ)にチーフコーチ辞任を申し出ていることが判明しました。
所属・運営するクラブチーム『ワールドスポーツクラブ シュピッツ』と全日本チーフコーチとの掛け持ちが困難だというのが主な理由のようです。
船木和喜の育ての親として有名な八木氏はオーストリアにコーチ留学をしていた経験があり、ドイツ語も堪能です。
ヨーロッパ有力チームのスタッフと太いパイプを持っている点で、全日本のコーチングスタッフとしては最も優れた逸材であったと言えます。
昨シーズンはワールドカップでの宮平と葛西の活躍、世界選手権での葛西のメダルなど、ここ数シーズン低迷が続いている日本チームに明るい材料が出てきたところでもあります。
ここへ来てSAJは有能な司令塔を一人失うことになり、財政難も相まって、日本チームの舵取りはより一層難しくなったと見て良いでしょう。
後任として誰を起用するのか?
チーム組織の立て直しにはある程度時間がかかりますから、今シーズンの活動をスムーズにスタートさせるためにも、一刻も早い決断が求められます。
■2003−2004年FISワールドカップスキージャンプ 日程■2004年3月14日 改訂
2003〜2004年のFISワールドカップスキージャンプの日程です。今後変更される可能性もあります。
[第1ピリオド](FISグランプリスキージャンプ)
2003.08.09 ヒンターツァルテン(GER) K95団体(◆)
2003.08.10 ヒンターツァルテン(GER) K95(◆)
2003.08.14 クーシュベル(FRA) K120(◆)
2003.08.29 プレダッツォ(ITA) K120(ナイトゲーム)(◆)
2003.08.30 インスブルック(AUT) K120(◆)
[第2ピリオド]
2003.11.28 クーサモ(FIN) K120(ナイトゲーム)
2003.11.30 クーサモ(FIN) K120
2003.12.06 トロンハイム(NOR) K120(ナイトゲーム)
2003.12.07 トロンハイム(NOR) K120(強風のため中止)
2003.12.14 ティティゼー・ノイシュタット(GER) K120
2003.12.14 ティティゼー・ノイシュタット(GER) K120(強風のため中止)
2003.12.20 エンゲルベルク(SUI) K125
2003.12.21 エンゲルベルク(SUI) K125(降雪のため中止)
[第3ピリオド](4Schanzentournee〜ジャンプ週間)
2003.12.29 オーベルシュトドルフ(GER) K120
2004.01.01 ガルミッシュ・パルテンキルヘン(GER) K115
2004.01.04 インスブルック(AUT) K120
2004.01.06 ビショフスホーフェン(AUT) K125
[第4ピリオド]
2004.01.10 リベレツ(CZE) K120
2004.01.11 リベレツ(CZE) K120
2004.01.17 ザコパネ(POL) K120(ナイトゲーム)
2004.01.18 ザコパネ(POL) K120
2004.01.23 白馬(JPN) K120(ナイトゲーム)
2004.01.24 札幌(JPN) K120(ナイトゲーム)
2004.01.25 札幌(JPN) K120
[第5ピリオド]
2004.02.07 オーベルシュトドルフ(GER) K185
2004.02.08 オーベルシュトドルフ(GER) K185(強風のため中止)
2004.02.14 ヴィリンゲン(GER) K130
2004.02.15 ヴィリンゲン(GER) K130団体
[FIS世界スキーフライング選手権]
2004.02.21 プラニツァ(SLO) K185(◆)
2004.02.22 プラニツァ(SLO) K185団体(◆)
[第6ピリオド]
2004.02.28 ソルトレイクシティ(USA) K120
2004.02.29 ソルトレイクシティ(USA) K120(強風のため中止)
2004.03.06 ラハティ(FIN) K116団体(ナイトゲーム)(▲)
2004.03.07 ラハティ(FIN) K116(▲)
2004.03.10 クォピオ(FIN) K120(ナイトゲーム)(▲)
2004.03.12 リレハンメル(NOR) K120(ナイトゲーム)(▲)
2004.03.14 オスロ(NOR) K115(▲)
(◆)成績はワールドカップポイントに加算されません。
(▲)ノルディックトーナメント
■ワールドスポーツクラブ シュピッツ 発足■2003年4月4日
2003年3月末をもって廃部してしまったデサントスキー部。
八木弘和監督をはじめスタッフが新たにクラブチーム『ワールドスポーツクラブ シュピッツ』を立ち上げ、競技を続けていくことになりました。
スキージャンプに限らず冬季スポーツ全てを視野に入れた総合型クラブを目指すとのことです。
このクラブは札幌のイベント会社サンスタッフの一事業部として設立されるものですが、運営は独立採算制です。
発足時のメンバーは、代表に八木弘和氏、コーチに野呂田義一氏と竹内元康氏、選手としてスキージャンプの吉岡和也、讃良貴志の2名が所属します。
4月1日に札幌市内に準備室を開設し、5月1日に正式発足の予定です。
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