2006−2007 Ski Jumping トピックス |
[2007 世界ノルディックスキー選手権 スキージャンプ リザルト]
[FISワールドカップスキージャンプ リザルト]
[FISグランプリスキージャンプ リザルト]
■シーズン総括■2007年3月26日
今シーズンの総括を、個人的意見として簡単にまとめておきます。
●記録的暖冬
今シーズンのスキージャンプ競技を最も大きく「振り回した」のは、この記録的な暖冬に他なりません。
特にシーズン開幕当時のヨーロッパでは雪不足が深刻で、そのため選手達の練習環境も満足に整えることができず、結果的に多くの選手が調整不足の状態でシーズンインを迎えることとなってしまいました。
また天候不順が原因で、多くの試合が中止または順延されました。
開催地を変更して行われる試合も多くありました。
●ワールドカップ
前半は、今シーズンがワールドカップ初参戦のアンデルス・ヤコブセン(NOR)とグレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)が個人総合成績のトップ争いをし、試合を引っ張りました。
年末年始のジャンプ週間では、ヤコブセンが総合優勝、シュリーレンツァウァーは2位となり、今シーズンを象徴する結果となりました。
中盤には世界選手権札幌大会が日程に組み込まれていたこともあり、世界選手権のタイトルを狙う強豪選手も調子を上げてきました。
世界選手権のラージヒルではシモン・アマン(SUI)が、同ノーマルヒルではアダム・マリシュ(POL)が勝利し、結果を残すべき高い実力をもった選手達が順当に成績を伸ばしました。
一方ヤコブセンやシュリーレンツァウァーは、この時期から疲労が出てきたためか、精彩を欠く試合が多くなりました。
終盤は、世界選手権で活躍したベテランや強豪選手が実力通りに試合の上位を占めて、前半とは雰囲気もすっかり変わりました。
特にマリシュの強さは突出しており、最終的には個人総合成績のトップに上り詰めることとなりました。
チーム別に見ると、昨シーズンに引き続いてオーストリアの強さが群を抜いていました。
ヤコブセンの活躍が目立ったノルウェーや、アマンとキュッテルの二枚看板で頑張ったスイスも成績を伸ばしました。
ロシアも今シーズンは好調で、ドイツ人コーチを招聘しての強化が着実に実を結びつつあるようです。
一方、これまで国別成績上位の常連であったフィンランドやドイツは、個人戦、団体戦ともども苦戦する試合が多く見られました。
スロヴェニアや日本もチーム力は今一つで、オーストリアの強固な選手層とは結果もチームの雰囲気も対照的でした。
●世界選手権
アジア初開催となるノルディックスキー世界選手権札幌大会は、全般的に観客動員数の少なさが目立ちました。
また事前の広報活動不足や、マスコミでの取り上げられ方などには問題点が多く、興行的に成功した大会だったとはお世辞にも言えないものでした。
スキージャンプ競技だけ見ると、日本の大会に久しぶりに世界の強豪選手が勢揃いし、比較的良好な条件で試合が行われたことはたいへん良かったと思います。
●日本チーム
ワールドカップの総合成績などを見ると一目瞭然ですが、近年稀に見る「結果を出せなかったシーズン」でした。
個人成績では、葛西紀明(土屋ホーム)が辛うじて総合26位に食い込みましたが、それ以外の選手は総合50位以内にすら入ることができませんでした。
その結果は国別成績にも表れており、世界選手権の団体戦で銅メダルを獲得した以外では全く奮わず、反省点が多く残るシーズンとなりました。
このような結果になってしまったことについて原因は様々な要素が考えられます。
私個人的には、地元開催の世界選手権を控えた大切なシーズンを、雪不足だったとはいえ練習・調整不足でスタートしてしまった時点で「全てが決してしまった」という印象を受けました。
選手達が十分な練習・調整を行える環境を整えられたかどうかという点で、今シーズン開幕当初にSAJ(全日本スキー連盟)首脳陣や指導陣は大きなミスを犯したのではないか、ということです。
日本チームが抱える構造的な問題も含めて、今シーズンの結果は「チームとして厳粛に受け止める必要がある」と考えます。
今シーズンの収穫といえば、栃本翔平(北海道尚志学園高)や伊藤謙司郎(下川商業高)、小山内佳彦(日本大)らの若手選手が着実に力をつけてきたことが挙げられます。
冬季ユニバーシアード大会やノルディックスキージュニア世界選手権の結果などにその一端を見ることができますね。
これらの若手選手が、日頃から質の高い練習を行い、然るべきタイミングで海外の国際大会に参加できる環境が整えられるかどうかが、来シーズン以降の日本チームの大きな課題ではないかと思います。
■FISワールドカップスキージャンプ プラニツァ大会■2007年3月26日
今シーズン最後のワールドカップは、すっかりお馴染みとなったスロヴェニアのプラニツァ大会フライングヒルです。
HS215の世界最大のフライングヒルで個人戦が行われました。
今年1月にノルウェーのヴィケルスンで行われたフライングヒルが天候不順でキャンセルされているため、その代替試合が1試合組み込まれて、当初の予定より1試合多い計3試合の個人戦が行われることとなりました。
日本チームからは、葛西紀明(土屋ホーム)/竹内択(北野建設)の2名が参加しました。
●3月23日 プラニツァ(スロヴェニア) 第30戦 フライングヒル HS215 [リザルト]
ヴィケルスン大会の代替試合として組まれた第30戦。
この日の天候は曇り。
気温は1.8〜2.3℃、雪温は-9.0℃、風速は0.5〜2.5m/s。
午後は風が強くなることが多いプラニツァのフライングヒルですが、この日は夕方の時間帯で競技が行われました。
優勝したのはアダム・マリシュ(POL)。
1stラウンドは208.5m、2ndラウンドはこの日の最長不倒距離となる221.5mを飛んで、圧勝しました。
2位はシモン・アマン(SUI)、3位はイェルネイ・ダミヤン(SLO)でした。
ダミヤンは今シーズン初めての表彰台です。
日本勢は竹内択(北野建設)が183.5mと185.0mを飛んで、初めてのフライングヒルの試合で29位に入る健闘。
葛西紀明(土屋ホーム)は178.5mと飛距離が伸びず37位に終わりました。
●3月24日 プラニツァ(スロヴェニア) 第31戦 フライングヒル HS215 [リザルト]
プラニツァ大会二日目、天候は曇り、気温は前日から少し下がって、-0.4〜-1.0℃、雪温は-11.0℃、風速は0.1〜1.7m/s。
前日よりは風の変化が穏やかだったようです。
優勝はこの日もアダム・マリシュ(POL<。
1stラウンドで210.5mを飛んで5位につけ、2ndラウンドでは最長不倒距離となる217.5mを飛んで逆転優勝しました。
2位はマリシュと個人総合優勝を争っているアンデルス・ヤコブセン(NOR)、3位はマルティン・コッホ(AUT)でした。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)が188.0mと187.5mを飛んで28位に入ったのが最高。
竹内択(北野建設)は173.5mで39位に終わりました。
●3月25日 プラニツァ(スロヴェニア) 第32戦 フライングヒル HS215 [リザルト]
プラニツァ大会最終戦は、その前日までの個人総合成績で上位30名だけが参加できます。
この日の天候は雪。気温は0.5℃、雪温は-9.0℃、風速は0.2〜2.1m/s。
雪の影響で条件が悪化し、アプローチ整備などで競技はたびたび中断された模様です。
結局1stラウンドの結果のみで競技が成立しました。
優勝はこの日の最長不倒距離220.0mを飛んだアダム・マリシュ(POL)。
これでマリシュは、プラニツァ大会3連戦3連勝です。
2位はシモン・アマン(SUI)、3位はマルティン・コッホ(AUT)でした。
日本勢で唯一参加した葛西紀明(土屋ホーム)は196.5mを飛んで24位でした。
この大会をもって今シーズンのワールドカップは全ての日程を終了しました。
主な選手の総合成績は以下の通りです。
1. Adam Malysz (POL) 1453
2. Anders Jacobsen (NOR) 1319
3. Simon Ammann (SUI) 1167
4. Gregor Schlierenzauer (AUT) 956
5. Andreas Kuettel (SUI) 804
6. Thomas Morgenstern (AUT) 756
7. Andreas Kofler (AUT) 727
8. Janne Ahonen (FIN) 539
9. Matti Hautamaeki (FIN) 526
10. Michael Uhrmann (GER) 524
11. Dmitry Vassiliev (RUS) 523
12. Martin Koch (AUT) 521
13. Wolfgang Loitzl (AUT) 476
14. Roar Ljoekelsoey (NOR) 474
15. Arttu Lappi (FIN) 466
16. Anders Bardal (NOR) 418
17. Martin Schmitt (GER) 355
18. Martin Hoellwarth (AUT) 284
19. Denis Kornilov (RUS) 282
20. Tom Hilde (NOR) 281
21. Dmitry Ipatov (RUS) 260
22. Jakub Janda (CZE) 253
23. Jernej Damjan (SLO) 225
24. Sigurd Pettersen (NOR) 210
25. Joerg Ritzerfeld (GER) 187
26. 葛西紀明 (土屋ホーム) 182
27. Robert Kranjec (SLO) 179
28. Harri Olli (FIN) 176
29. Bjoern Einar Romoeren (NOR) 174
30. Kamil Stoch (POL) 168
52. 岡部孝信 (雪印乳業) 42
60. 伊東大貴 (土屋ホーム) 26
65. 竹内択 (北野建設) 16
82. 伊藤謙司郎 (下川商業高) 5
また、国別成績は次のようになりました。
1. Austria 5088
2. Norway 3710
3. Switzerland 2442
4. Finland 2427
5. Poland 1785
6. Germany 1711
7. Russian Federation 1456
8. Czech Republic 754
9. Slovenia 717
10. Japan 271
11. Kazakhstan 217
12. Italy 144
13. France 95
14. Sweden 25
15. Korea 21
16. Canada 10
17. Belarus 7
18. Estonia 1
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISノルディックスキージュニア世界選手権■2007年3月26日
イタリアのタルビジオで行われたFISノルディックスキージュニア世界選手権。
今年は世界的な暖冬の影響を受けて現地が雪不足のため、スキージャンプ競技は15kmほど離れた隣国スロヴェニアのプラニツァに場所を移して開催されました。
●3月15日 プラニツァ(スロヴェニア) 個人男子ノーマルヒル HS100/K90
優勝したのはローマン・コウデルカ(CZE)。
99.5mと98.0mを飛んで逃げ切りました。
2位は95.5mと99.0mを飛んだ栃本翔平(北海道尚志学園高)、3位はトマス・トゥルンビヒラー(AUT)でした。
栃本、見事な銀メダルです。
栃本以外の日本人選手は、伊藤謙司郎(下川商業高)が12位、原田侑武(札幌光星高)が23位、長南翼(下川商業高)が29位でした。
●3月17日 プラニツァ(スロヴェニア) 団体男子ノーマルヒル HS100/K90
優勝はスロヴェニア(ウーゴタ/ログリチ/テペシュ/メヅナー)、2位は日本(栃本/長南/原田/伊藤)、3位はフィンランド(カウハネン/アシカイネン/ニエミ/ムォトカ)でした。
●3月17日 プラニツァ(スロヴェニア) 個人女子ノーマルヒル HS100/K90
優勝は91.5mと90.0mを飛んだリサ・デメッツ(ITA)でした。
2位はカティー・ウィリス(CAN)、3位はマヤ・ヴィチク(SLO)でした。
日本勢は竹田歩佳(札幌日大高)が21位、平山友梨香(北海道尚志学園高)が22位でした。
■国内公式戦(2月〜3月)■2007年3月26日
掲載が遅れましたが、2月から3月にかけて国内で行われた主要大会のリザルトを簡単にまとめておきます。
●2月18日 第85回全日本スキー選手権大会兼第11回NBS北野杯白馬ジャンプ大会
白馬ジャンプ競技場 ノーマルヒルHS98/K90
男子の部、優勝は92.5mと91.5mを飛んだ竹内択(北野建設)でした。
2位は栃本翔平(北海道尚志学園高)、3位は梅崎慶大(雪印乳業)でした。
女子は金井理恵子(北野建設)が優勝。男女とも北野建設の選手が制した形です。
●2月19日 第85回全日本スキー選手権大会兼第11回SBC北野杯白馬ジャンプ大会
白馬ジャンプ競技場 ラージヒルHS131/K120
男子の部、優勝は127.5mと124.5mを飛んだ梅崎慶大(雪印乳業)でした。
2位は栃本翔平(北海道尚志学園高)、3位には坂野幸夫(雪印乳業)が入りました。
女子は金井理恵子(北野建設)が優勝しました。
●2月21日 第80回全日本学生スキー選手権大会ジャンプ競技個人戦
滝ノ沢シャンツェ ノーマルヒルHS100/K90
男子1部、優勝は85.5mと93.5mを飛んだ小山内佳彦(日本大)でした。
2位は遠藤秀治(日本大)、3位は松野尾佳吾(早稲田大)でした。
男子2部は薄井良隆(青山学院大)、女子は茂野美咲(浅井学園大)が優勝しました。
●2月23日 第80回全日本学生スキー選手権大会ジャンプ競技団体戦
滝ノ沢シャンツェ ノーマルヒルHS100/K90
男子1部は、日本大学(遠藤秀治/櫻井通裕/小山内佳彦)が優勝、2位は札幌大学(佐貫哲朗/遠藤晃太/細山周作)、3位は早稲田大学(宮本康希/畠山長太/松野尾佳吾)でした。
●3月5日 第19回蔵王国際ジャンプ大会山形市長杯
蔵王ジャンプ台 ノーマルヒルHS100/K90
男子組、優勝したのは佐々木悠兵(米沢スキージャンプクラブ)。90.0mと97.0mを飛んでの逆転優勝です。
2位は高野鉄平(日本空調サービス)、3位はアクセリ・コッコネン(FIN)でした。
FISコンチネンタルカップを兼ねた女子組は、ウルリケ・グレッスラー(GER)が優勝しました。
●3月6日 第19回蔵王国際ジャンプ大会NHK杯
蔵王ジャンプ台 ノーマルヒルHS100/K90
男子組、優勝は95.5mと91.0mを飛んだ作山憲斗(中野実業高)でした。
2位はヨハン・レーメン・エヴェンセン(NOR)、3位は東輝(日本空調サービス)でした。
FISコンチネンタルカップを兼ねた女子組は、前日に引き続きウルリケ・グレッスラー(GER)が制しました。
●3月9日 FISコンチネンタルカップレディースジャンプ第19戦
宮の森ジャンプ競技場 ノーマルヒルHS100/K90
レディースですので女子のみです。
優勝はアネッテ・ザーゲン(NOR)、2位はリンゼィ・ヴァン(USA)、3位はウルリケ・グレッスラー(GER)でした。
日本勢では小学6年生の伊藤有希(下川ジャンプ少年団)が4位に入る大健闘を見せました。
●3月10日 第78回宮様スキー大会国際競技会ノーマルヒル競技
宮の森ジャンプ競技場 ノーマルヒルHS100/K90
成年組、優勝したのは101.0mと95.0mを飛んだヨハン・レーメン・エヴェンセン(NOR)でした。
2位は東輝(日本空調サービス)、3位は坂野幸夫(雪印乳業)でした。
少年組は竹花健汰(札幌八軒東中)が優勝。
FISコンチネンタルカップレディースジャンプ第20戦を兼ねた女子組ではリンゼィ・ヴァン(USA)が優勝しました。
この試合で伊藤有希(下川ジャンプ少年団)は3位に入りました。
●3月11日 第78回宮様スキー大会国際競技会ラージヒル競技
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒルHS131/K120
風の条件が悪く、1stラウンドのみで競技が成立しました。
成年組を制したのは、106.5mを飛んだヨハン・レーメン・エヴェンセン(NOR)でした。
2位はダヴィド・フォールマン(AUT)、3位は東輝(日本空調サービス)でした。
少年組は渡部弘晃(岩見沢緑中)が優勝。
女子組ではこの日もリンゼィ・ヴァン(USA)が優勝しました。
シーズン最後の大会として3月下旬に開催されることが定着している伊藤杯は、今年は中止となりました。
よって宮様大会ラージヒルが、今シーズン国内公式戦主要大会の最後の試合となりました。
■FISワールドカップスキージャンプ オスロ大会■2007年3月19日
ノルディックトーナメントの後半戦2試合は、ノルウェーでの開催。
ワールドカップ第27戦を兼ねた第3戦は、当初ノルウェーのリレハンメルで行われる予定でしたが、天候不良のため競技が中止となり、その次の開催地であるオスロで急遽2連戦を行うことになりました。
オスロでの大会は、すなわち伝統ある「ホルメンコーレン国際ジャンプ大会」。
シーズン終盤の最大規模の試合だけに、試合の盛り上がりも格別です。
●3月17日 オスロ(ノルウェー) 第28戦 ラージヒル HS128 [リザルト]
リレハンメル大会の代替開催となった、オスロ大会一日目。
高い気温と強風のため予選は行うことができず、エントリーした選手全員が本戦に進みました。
この日の天候は快晴、気温は0.0〜0.6℃、雪温は-6.8〜-7.4℃、風速は0.2〜4.3m/s。
小高い丘の上にぽつねんと建てられたホルメンコーレンのシャンツェでは、風の強弱が激しいことはごく当たり前のことです。
この日優勝したのはアダム・マリシュ(POL)。
1stラウンドではこの日の最長不倒距離となる131.0mを、2ndラウンドではラウンドトップとなる122.0mを飛び、2位に15ポイント以上を離して圧勝しました。
2位はアンドレアス・キュッテル(SUI)、3位はアンデルス・バルダル(NOR)でした。
ワールドカップ個人総合トップのアンデルス・ヤコブセン(NOR)はこの日14位に終わり、総合ポイントでマリシュに抜かれて2位に落ちることになりました。
日本勢では葛西紀明(土屋ホーム)が健闘、120.0mと108.5mを飛んで9位に食い込みました。
岡部孝信(雪印乳業)は16位、竹内択(北野建設)は26位で、エントリーした3名全員がワールドカップポイントを獲得しました。
●3月18日 オスロ(ノルウェー) 第29戦 ラージヒル HS128 [リザルト]
二日目の競技も、強風のため予選がキャンセルされて本番一発勝負となりました。
この日の天候は曇り、気温は2.6℃、雪温は-1.8℃、風速は1.5〜4.5m/s。
前日の試合よりもゲートは5段も上に上げられましたが、風の条件がそれ以上に悪くなっていたため、飛距離はどの選手も伸びませんでした。
結局この日は2ndラウンドが中止となり、1stラウンドの結果のみで試合が成立しました。
優勝したのは118.5mを飛んだシモン・アマン(SUI)。これが今シーズンのワールドカップで2勝目です。
2位はマルティン・コッホ(AUT)、3位はマッティ・ハウタマキ(FIN)でした。
前日優勝したアダム・マリシュ(POL)は風の条件に泣かされたのか、飛距離が伸びず54位に終わりました。
アンデルス・ヤコブセン(NOR)がこの日は7位に入ったので、総合ポイントでヤコブセンが再びトップに立ちました。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)が106.0mで12位に入ったのが最高でした。
竹内択(北野建設)は30位でこの日もワールドカップポイントを獲得。
岡部孝信(雪印乳業)は37位に終わり、ポイントは獲得できませんでした。
この試合をもってノルディックトーナメントは終了しました。
主な選手の総合成績は以下の通りです。
1. Adam Malysz (POL) 822.4
2. Andreas Kofler (AUT) 820.3
3. Simon Ammann (SUI) 797.1
4. Janne Ahonen (FIN) 767.4
5. Dmitry Ipatov (RUS) 767.1
6. Wolfgang Loitzl (AUT) 755.8
7. Matti Hautamaeki (FIN) 745.8
8. Andreas Kuettel (SUI) 723.9
9. Dmitry Vassiliev (RUS) 723.2
10. Tom Hilde (NOR) 714.2
11. Tami Kiuru (FIN) 705.3
12. Roar Ljoekelsoey (NOR) 655.9
13. Primoz Pikl (SLO) 651.4
14. Martin Schmitt (GER) 650.9
15. Anders Bardal (NOR) 647.0
20. 葛西紀明 (土屋ホーム) 618.5
22. 岡部孝信 (チーム雪印) 604.7
39. 竹内択 (北野建設) 375.6
ワールドカップの個人総合成績は、1位がアンデルス・ヤコブセン(NOR)(1167)、2位はアダム・マリシュ(POL)(1153)、3位はシモン・アマン(SUI)(975)。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)(172)が24位、岡部孝信(雪印乳業)(42)が51位タイ、竹内択(北野建設)(14)が68位タイです。
国別成績はオーストリア(4698)がトップ、2位はノルウェー(3182)、3位はフィンランド(2209)。
日本(259)は一つ順位を上げて10位に浮上しました。
このオスロ大会が、今シーズンのワールドカップでは「最後のラージヒル」となります。
残る試合は、プラニツァ(SLO)のフライングヒルだけ。
1月14日に競技中止となった第14戦(ヴィケルスン(NOR))代替試合を3月23日に行うことになり、当初プラニツァで予定されていた3月24日〜25日の2試合も含めて、フライングヒル3連戦のスケジュールが組まれました。
国別成績は既に順位が決した感がありますが、個人総合成績はまだ流動的です。
プラニツァの3試合でどのように順位が動くことになるか、注目です。
ちなみに次のプラニツァ大会は、今シーズン日本人選手が参加する初めてのフライングヒルとなります。
スケールが大きい分、気象条件の影響も受けやすい競技ですので、より安全に試合が行われるよう、良い天候になることを祈りたいと思います。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ クォピオ大会■2007年3月14日
ラハティ大会の次は、同じフィンランド国内のクォピオに舞台を移します。
数年前まではワールドカップの開幕戦でお馴染みだったクォピオのシャンツェですが、天候不順と風の条件の難しさに泣かされることが多く、今はこの時期のノルディックトーナメントで使われるのが常となっています。
HS127の比較的小振りのラージヒルで個人戦が行われました。
●3月13日 クォピオ(フィンランド) 第26戦 ラージヒル HS127 [リザルト]
ナイトゲームで行われたこの試合、天候は快晴、気温は2.0〜2.5℃、雪温は-1.0℃、風速は0.2〜3.0m/s。
公式記録の数字で見る以上に風の条件は悪かったようで、想像するに風向きの変化が激しかったのではないでしょうか。
飛距離が伸び悩む選手も多く、難しい試合となりました。
優勝したのはアダム・マリシュ(POL)。
1stラウンドでこの日の最長不倒距離となる125.0mを飛んでトップに立つと、2ndラウンドも115.0mと上手くまとめて、今シーズン5勝目を挙げました。
2位はアンドレアス・コフラー(AUT)、3位はトマス・モルゲンシュテルン(AUT)でした。
日本勢は竹内択(北野建設)が予選落ちしてしまい、決勝に進んだ二人も、葛西紀明(土屋ホーム)が99.0mで36位、岡部孝信(雪印乳業)が99.5mで37位と精彩を欠きました。
二人とも2ndラウンドに進むことはできませんでした。
ワールドカップの個人総合成績は、1位がアンデルス・ヤコブセン(NOR)(1113)、2位はアダム・マリシュ(POL)(1053)、3位はグレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)(944)。
ここまでずっとワールドカップ総合トップを走ってきていたヤコブセンに、マリシュが猛烈な追い上げを見せて60ポイント差まで近づいてきています。
日本勢はポイントの獲得がなかったので順位の変動だけ。葛西紀明(土屋ホーム)(121)が28位、岡部孝信(雪印乳業)(27)が57位タイです。
国別成績はオーストリア(4378)がトップ、2位はノルウェー(2939)、3位はフィンランド(2030)です。
日本(187)は一つ順位を下げて11位になりました。
代わりに、この試合でラディク・ツァパロフ(KAZ)が11位に入る健闘を見せたカザフスタン(199)が10位に上がりました。
次の試合はノルウェーのリレハンメル。
ここはシーズン開幕直後に雪不足のトロンハイムの代替地として選ばれていますので、今シーズンこれが3試合目になります。
3月16日にHS138のラージヒルで個人戦が予定されています。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ ラハティ大会■2007年3月13日
世界選手権札幌大会が終わればすぐに、またワールドカップが再開されます。
シーズン終盤はフィンランドとノルウェーで行われる個人戦4試合を「ノルディックトーナメント」として、その総合成績を争います。
まずはフィンランドのラハティから。
団体戦と個人戦が1試合ずつ行われました。
日本チームは 葛西紀明(土屋ホーム)/岡部孝信(雪印乳業)/竹内択(北野建設) の3名をエントリー。
人数が足りないので団体戦には不参加です。
●3月10日 ラハティ(フィンランド) 第24戦 ラージヒル団体 HS130 [リザルト]
ワールドカップの試合としては今シーズン2試合目となる団体戦です。
この日の天候は曇り。気温は1.4〜2.5℃、雪温は-6.4〜-6.8℃、風速は0.2〜2.2m/s。ラハティとしてはかなり暖かい天候ですね。
団体戦を制したのは、やはりオーストリア(ヘルヴァルト/シュリーレンツァウァー/コフラー/モルゲンシュテルン)。
世界選手権のメンバーには選ばれなかったベテラン・ヘルヴァルトを第1グループに配して、全員がそつなくまとめて逃げ切りました。
選手層が厚いというのは、スケジュールが過密な時期には非常に有利ですね。
2位はノルウェー(ヒルデ/バルダル/ヤコブセン/ヨケルソイ)、3位はフィンランド(オッリ/キウル/M.ハウタマキ/アホネン)でした。
以下、ロシア、ドイツ、スイスと続き、現在の各チームの実力がそのまま反映されたような順位となりました。
●3月11日 ラハティ(フィンランド) 第25戦 ラージヒル HS130 [リザルト]
大会二日目は個人戦。この試合からノルディックトーナメントが始まります。
この日の天候は曇り。気温は前日よりさらに上がって4.0〜4.7℃、雪温は-9.4℃、風速は0.1〜2.4m/sでした。
公式記録には風向きは明記されていませんが、試合の流れから、風向きの変化が非常に激しかったのではないかと想像します。
優勝したのはアダム・マリシュ(POL)。
1stラウンドで125.0mを飛んで4位につけ、2ndラウンドではこの日の最長不倒距離となる128.0mを飛んで、逆転優勝しました。
今シーズンのワールドカップはこれが4勝目です。
2位はアンドレアス・コフラー(AUT)、3位はマルティン・シュミット(GER)でした。シュミットは今シーズン初の表彰台です。
1stラウンドで127.5mを飛んでトップに立っていたトム・ヒルデ(NOR)は2ndラウンドで飛距離を伸ばせず16位に後退。
ワールドカップ総合成績トップのアンデルス・ヤコブセン(NOR)と2位のグレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)は風の不運に泣かされたのか、2ndラウンドに進むことができずに終わってしまいました。
日本勢は岡部孝信(雪印乳業)が114.5mと121.0mを飛んで14位に入ったのが最高。
今シーズンここまでの彼の最高順位ですね。
111.0mと120.0mを飛んだ葛西紀明(土屋ホーム)は、1stラウンドの30位からじわじわと順位を上げて、結局19位タイでこの試合を終えました。
竹内択(北野建設)は43位タイで2ndラウンドに進むことができませんでした。
ワールドカップの個人総合成績は、1位がアンデルス・ヤコブセン(NOR)(1087)、2位はアダム・マリシュ(POL)(953)、3位はグレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)(915)となりました。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)(121)が27位、岡部孝信(雪印乳業)(27)が56位タイ、今節の遠征に参加していない伊東大貴(土屋ホーム)(26)は58位タイです。
国別成績はオーストリア(4164)がトップ、2位はノルウェー(2837)、3位はフィンランド(1968)です。
日本(187)は一つ順位を上げて10位になりました。
次の試合はフィンランドのクォピオ。3月13日にHS127のラージヒルで個人戦が予定されています。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FIS世界ノルディックスキー選手権札幌大会 ノーマルヒル個人■2007年3月4日
世界選手権のスキージャンプ競技の最後は、ノーマルヒル個人戦。
施設の改修を施した宮の森ジャンプ競技場が会場です。
近年はワールドカップでノーマルヒルの試合がほとんど無くなってしまったので、世界のトップクラスの選手がノーマルヒルを試合で飛ぶ数少ない機会でもあります。
ラージヒルに比べてシャンツェの大きさが小さいため、飛行時間は短くなるものの、サッツの力強さと完成度の高さにおいてはよりミスが許されなくなります。
日本チームは 葛西紀明(土屋ホーム)/伊東大貴(土屋ホーム)/岡部孝信(雪印乳業)/伊藤謙司郎(下川商業高) の4名をエントリーしました。
伊藤謙司郎は、昨年のトリノ冬季五輪ではメンバーに選ばれたものの、試合に出る機会がなかった選手。
この試合でその雪辱を期することになります。
●3月3日 ノーマルヒル個人 札幌/宮の森 HS100 [リザルト]
ラージヒルと同様にナイトゲームで行われたこの試合。
この日の天候は曇り、気温は2.2〜1.5℃と少し高め、雪温は-0.7℃、風速は0.2〜0.9m/sと、全体的に落ち着いた条件で試合が行われた模様です。
優勝したのはアダム・マリシュ(POL)。
公式練習の時から他を寄せ付けない大きなジャンプを見せていたマリシュでしたが、この本戦でも強さは頭抜けていました。
1stラウンドでこの日の最長不倒距離となる102.0mを飛んで2位以下に大差を付けてトップに立つと、2ndラウンドも99.5mまで飛距離を伸ばして完勝。
2003年のヴァル・ディ・フィエンメ大会以来、2大会ぶりの世界選手権の金メダルになります。
2位はラージヒル個人戦を制したシモン・アマン(SUI)(96.5m/96.0m)、3位はラージヒル団体戦でオーストリアチームのアンカーを務めたトマス・モルゲンシュテルン(AUT)(95.0m/95.0m)でした。
ラージヒル個人戦で銀メダルを取ったハリ・オッリ(FIN)は1stラウンドで93.5mを飛ぶも転倒してしまい、飛距離救済で2ndラウンドに進みましたが31位に終わりました。
ラージヒル個人戦銅メダルのロアー・ヨケルソイ(NOR)は4位で惜しくもメダルに手が届きませんでした。
日本勢は伊東大貴(土屋ホーム)が89.5mと91.5mを飛んで20位に入ったのが最高。
その他の選手は飛距離が伸びず、葛西紀明(土屋ホーム)は87.5mで34位、伊藤謙司郎(下川商業高)は87.5mで37位タイ、岡部孝信(雪印乳業)は85.5mで45位に終わりました。
公式練習や予選では大きなジャンプが見られていただけに、この結果は残念です。
ノーマルヒル個人戦をもって世界選手権札幌大会のスキージャンプ競技は全て終了です。
今大会を振り返ってみると、大会日程に合わせて少しずつ調子を上げてきたアマンやマリシュのような「大舞台の戦い方を知っている選手」の強さがひときわ目立ちました。
逆に、今シーズンのワールドカップで個人総合成績上位につけている2名(アンデルス・ヤコブセン(NOR)/グレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT))は、見るからに調子を落としてしまい、本来のジャンプを見せられないまま終わってしまいました。
勝つことはオリンピックよりも難しいといわれる世界選手権ですが、今大会の優勝者の顔ぶれを見ると、勢いだけではない底力を持つ選手が順当に勝ち上がったという見方もできますね。
日本勢は、ラージヒル団体戦の銅メダルという輝かしい結果もありましたが、個人戦では全般的に低調な成績に終わりました。
特に、公式練習や予選では大きなジャンプを見せるのに、試合本番で飛距離を伸ばせずに沈むケースが多く見られ、普段の練習で飛ぶ時のように本番で飛ぶことができない精神的な脆さが露呈しました。
札幌地元開催というプレッシャーは普段のワールドカップよりも大きいものだったかもしれませんが、そのプレッシャーに打ち克つことができなければ普段の試合よりも悪い成績になりかねない、という悪い見本のような試合だったような気がします。
一方で収穫もありました。
ラージヒル個人戦及び団体戦で栃本翔平(北海道尚志学園高)が、ノーマルヒル個人戦で伊藤謙司郎(下川商業高)が、それぞれ出場して世界選手権の大舞台の経験を積んだことです。
二人ともまだ高校生ですが、成年のベテラン選手に匹敵する大きなジャンプを見せてくれました。
さらに栃本には、ラージヒル個人戦で「日本人最高成績」という結果までつきました。
何よりも、掛け値なしで「世界のトップレベル」の選手たちと鎬を削った経験が、今後の競技生活に存分に活かされることと思います。
世界選手権が終われば、またすぐにワールドカップが始まります。
次の試合は3月10日〜11日、フィンランドのラハティでラージヒル団体戦とラージヒル個人戦が1試合ずつ行われます。
ラージヒル個人戦の方はノルディックトーナメントの緒戦でもあります。
いよいよシーズン終盤の戦いが始まります。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FIS世界ノルディックスキー選手権札幌大会 ラージヒル団体■2007年2月28日
ラージヒル個人戦の翌日に行われたラージヒル団体戦。
全13カ国が参加しました。
選手各々の調子の善し悪しや設定されるゲートの高さへの対応能力などで、第1から第4グループのどこにどういう選手を配置するかの駆け引きが見られます。
また全てのジャンプのポイント合計を競うため、失敗ジャンプをいかに少なくできるかも上位進出のための重要なポイントです。
日本チームは前日のラージヒル個人戦と同じメンバーで臨みました。
飛ぶ順番は、(1). 栃本翔平(北海道尚志学園高)/(2). 岡部孝信(雪印乳業)/(3). 伊東大貴(土屋ホーム)/(4). 葛西紀明(土屋ホーム)。
元気の良い若手をトップバッターに、安定感の高いエース格をアンカーに、というオーソドックスなオーダーです。
●2月25日 ラージヒル団体 札幌/大倉山 HS134 [リザルト] [フォトレポート]
この日の天候は、開始直後はわずかに雪がちらつきましたが、それもすぐに止んで、あとは曇り空。
天候は回復傾向にあったようで、試合が終わった時には星空が見えていました。
気温は-2.4〜-3.1℃、雪温は-3.8〜-5.2℃。
風速は0.2〜3.1m/sでしたが、この日もフライト中盤の追い風がジャンプに大きく影響しました。
基本的に風は前日よりも強めで、変化も激しかったものの、向かい風に当たれば大きな一発が望めるという条件でした。
優勝したのはワールドカップ国別成績でもダントツのトップを走るオーストリアチーム(ロイツル/シュリーレンツァウァー/コフラー/モルゲンシュテルン)。
2位に50ポイント近い差をつける圧勝でした。
2位はノルウェー(ヒルデ/バルダル/ヤコブセン/ヨケルソイ)、3位には日本(栃本/岡部/伊東/葛西)が入りました。
世界選手権の日本のメダルは、前々回のヴァル・ディ・フィエンメ大会以来4年ぶりです。
メダル確実かと思われたフィンランドは失敗ジャンプがあって4位、ラージヒル個人戦の覇者シモン・アマンを擁するスイスは7位に終わりました。
試合内容から、上位2チームはそれぞれの順位でほぼ安泰。
3位以下が混戦となりました。
前回オーベルシュトドルフ大会では2ndラウンドに進めなかった日本は、今シーズンのワールドカップの結果を見ても、良くて6位入賞できるかどうかという微妙なところ。
フィンランドやロシア、ポーランド、ドイツ、スイスなど、日本とポイントで直接競合する相手チームが大倉山の難しい風に苦戦し、ミスを最小限に抑えることができた日本が3位に食い込んだ、という展開でした。
勝負の行方を決定づけたのは、一つは第2グループの選手の成績でした。
第2グループではフライト中盤の追い風が祟って、選手たちは軒並み飛距離を落としました。
その中で日本の岡部孝信(雪印乳業)は高い技術でK点ジャンプを揃え、追い風に対応できなかったポーランド、ロシア、スイス、フィンランドはポイントを落としました。
また日本チームは、2ndラウンド第3グループで、伊東大貴(土屋ホーム)が向かい風を上手く掴んで131.5mまで飛距離を伸ばしました。
前日の個人戦では不甲斐ない成績に終わった伊東でしたが、ここで起死回生の一発。
このジャンプが3位入賞を決定づけたといってもいいでしょう。
第1グループの栃本も、第4グループの葛西も、それぞれが自分に課せられた役割をしっかり果たして、チーム一丸となって勝ち取った銅メダルです。
次の試合はノーマルヒル個人戦。
宮の森ジャンプ競技場のHS100のシャンツェが舞台となります。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FIS世界ノルディックスキー選手権札幌大会 ラージヒル個人■2007年2月27日
今シーズン最大規模の試合となる、世界ノルディックスキー選手権札幌大会。
今回はアジアで初めて開催されるノルディック世界選手権とあって、内外の注目度も非常に高いものがあります。
スキージャンプ競技は、大倉山ジャンプ競技場でラージヒル個人戦とラージヒル団体戦(いずれもHS134)を、宮の森ジャンプ競技場でノーマルヒル個人戦(HS100)を行います。
今大会ではノーマルヒル団体戦は行われません。
日本チームは、葛西紀明(土屋ホーム)/伊東大貴(土屋ホーム)/岡部孝信(雪印乳業)/湯本史寿(東京美装)/伊藤謙司郎(下川商業高)/栃本翔平(北海道尚志学園高)の6名を代表選手に選出し、直前まで行われる公式練習の結果を見て本戦にエントリーする4名を確定させます。
ラージヒル個人戦では、葛西紀明(土屋ホーム)/伊東大貴(土屋ホーム)/岡部孝信(雪印乳業)/栃本翔平(北海道尚志学園高)の4名がエントリーすることになりました。
今シーズンはワールドカップで苦戦続きの日本チーム。
「6位以内が目標」というユリアンティラ・ヘッドコーチの談話もありましたが、地元の地の利を生かしてどこまで飛距離を伸ばせるのか、どれほど強豪選手に肉薄できるのかが見所となりました。
●2月24日 ラージヒル個人 札幌/大倉山 HS134 [リザルト] [フォトレポート]
ナイトゲームで行われたこの試合。
天候は、多少雲も見える程度の晴れ。
気温は-6.9〜-8.0℃、雪温は-9.3〜-10.0℃。
風速は0.2〜1.5m/sと、まずまずの好条件。
しかし大倉山の風は変化が複雑で、選手たちを最後まで悩ませることになります。
優勝したのはシモン・アマン(SUI)。
1stラウンドで125.0mを飛んでトップに立つと、大ジャンプの応酬となった2ndラウンドでは134.5mを飛び、ランディングもしっかりと決め、追いすがるライバルたちを振り切りました。
2002年ソルトレイクシティ冬季五輪でラージヒル個人とノーマルヒル個人の2冠に輝いたアマンですが、その後は学業に専念するため競技生活を休止した時期もありました。
今シーズンは年明け頃からめきめきと調子を上げ、この世界選手権では初めての金メダルを獲得、「強いアマンが戻ってきた」という印象を受けました。
2位は伏兵ハリ・オッリ(FIN)(124.0m/136.5m)。2ndラウンドではこの日の最長不倒距離となる136.5mを記録して、初めての世界選手権のメダルを獲得しました。
大金星といっても差し支えない、素晴らしいジャンプでした。
3位は大倉山を得意とするロアー・ヨケルソイ(NOR)(123.0m/135.0m)でした。
日本勢は栃本翔平(北海道尚志学園高)が落ち着いたジャンプで117.0mと121.0mを飛んで、16位に入る大健闘。
それ以外の選手は地元開催の世界選手権というプレッシャーがあったのか、固くなってしまったのか、大倉山の難しい風を制することができません。
岡部孝信(雪印乳業)は106.5mと125.0mで21位、葛西紀明(土屋ホーム)は108.5mと120.5mで24位、伊東大貴(土屋ホーム)は112.0mと106.0mで29位に終わりました。
フライトのマキシマムを過ぎた辺りの追い風で、どの選手も大変苦労させられた試合となりました。
しかし2ndラウンドの最後の方に飛ぶ上位選手の実力をもってすれば、そのような悪条件も関係ないのでしょうか。
特に最後の6名が次々に130mクラスのジャンプを見せた場面は、試合として非常に見応えがあり、誰が優勝してもおかしくない実力伯仲の名勝負でした。
世界選手権のレベルの高さを目の当たりにし、開場で観戦していた観客も大いに盛り上がりました。
前日に行われた予選ではシングルの順位に入るなど好調さを見せていた日本勢は、決勝では実力を出し切ることができずに終わってしまったという感があります。
そのような厳しい雰囲気の中で、高校2年生の栃本が16位に入ったのは非常に喜ばしいことです。
次の日の団体戦につながる内容ですし、彼自身にとってもこの結果は良い経験となるでしょう。
緊張する大舞台で自分のジャンプの持ち味を発揮できたことは、高く評価したいと思います。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ ヴィリンゲン大会■2007年2月12日
1月下旬から約半月続いたドイツシリーズは、このヴィリンゲン大会でひとまず幕を閉じます。
この試合が終われば、次に控えるのは札幌での世界選手権。
調整のために参加を見合わせる強豪選手も何名かいて、普段はコンチネンタルカップなどで名前をよく見かける若い選手が代わりにエントリーしているケースも多く見られました。
HS145のラージヒルを用いて、個人戦と団体戦が1試合ずつ行われました。
日本チームは個人戦のみの参加です。
●2月10日 ヴィリンゲン(ドイツ) 第22戦 ラージヒル HS145 [リザルト]
この日の天候は曇り。霧がかかっていたようです。
気温は0.0℃、雪温は-8.6℃、風速は0.2〜2.9m/s。
風の強弱が強く出てしまうのはこのミューレンコプフ・シャンツェの特徴です。
優勝はアンデルス・ヤコブセン(NOR)。
1stラウンドではこの日の最長不倒距離となる148.0mを飛び、2ndラウンドでも139.0mをマークして個人総合成績トップの実力を見せつけました。
2位は低迷が続く地元ドイツで孤軍奮闘のミヒャエル・ウアマン(GER)、3位はイェルネイ・ダミヤン(SLO)でした。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)が136.5mと132.5mを飛んで15位に入る健闘。
伊東大貴(土屋ホーム)も18位に食い込んで、土屋勢が安定したジャンプを見せました。
岡部孝信(雪印乳業)は39位と奮わず、2ndラウンドに進むことができませんでした。
●2月11日 ヴィリンゲン(ドイツ) 第23戦 ラージヒル団体 HS145 [リザルト]
今シーズン初めてのワールドカップの団体戦です。
優勝したのは国別対抗成績でも圧倒的な強さを誇るオーストリア(ロイツル/コフラー/パウリ/シュリーレンツァウァー)、
2位はノルウェー(ヒルデ/バルダル/ヤコブセン/ヨケルソイ)、3位は地元ドイツ(ホッケ/ボクナー/リッツァーフェルト/ウアマン)でした。
選手の好調さと安定感で上位入賞が期待されたロシア(コフニロフ/イパトフ/ロスリャコフ/ワシリエフ)は、第4グループのワシリエフが転倒したため、7位に終わりました。
世界選手権に出場すると思われる主力選手がこぞって不参加だったフィンランド(ハコラ/ユシライネン/ケイトリ/J.ハウタマキ)は、若手選手の奮闘も及ばず8位(最下位)でした。
ワールドカップの個人総合成績は、1位がアンデルス・ヤコブセン(NOR)(1087)、2位はグレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)(915)、3位はアダム・マリシュ(POL)(853)。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)(109)が30位、伊東大貴(土屋ホーム)(26)が55位タイ、岡部孝信(雪印乳業)(9)が70位タイです。
国別成績はオーストリア(3599)がトップ、2位はノルウェー(2413)、3位はスイス(1750)です。
団体戦に出場しなかった日本(157)は、カザフスタン(175)に抜かれて11位に順位を下げました。
上でも触れましたが、この大会が終わった後に控えるのは、札幌で行われるノルディックスキー世界選手権です。
開催までの約2週間で、各国とも世界選手権へ向けての最後の調整に入ります。
ここ数年、札幌で行われるワールドカップには、ヨーロッパの強豪選手が不参加だったケースが多かったので、この世界選手権は「久しぶりに世界の強豪が一堂に会する試合」となります。
レベルの高い見応えのある試合を期待しましょう。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ クリンゲンタール大会■2007年2月12日
昨年12月にチェコのハラホフで開催が予定され、悪天候のため開催が中止されたワールドカップ第5戦と第6戦の代替開催として、急遽2月7日にドイツのクリンゲンタールで試合が行われることになりました。
ドイツでの試合とはいえ、チェコの大会の代替試合ですから、この試合ではチェコが開催国枠の人数いっぱいまで選手を参加させることができます。
SF漫画に出てきそうなデザインのスタートハウスを持つ奇抜なデザインのラージヒルで、個人戦が行われました。
●2月7日 クリンゲンタール(ドイツ) 第21戦 ラージヒル HS140 [リザルト]
この日の天候は雪。
気温は1.0〜-1.3℃、雪温は-0.6〜-1.1℃、風速は0.2〜2.0m/s。
雪で足を取られて転倒してしまう選手もいたようです。
優勝したのはグレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)。
1stラウンドで142.5mの最長不倒距離を飛んでトップに立ち、2ndラウンドも138.5mまで飛距離を伸ばして逃げ切りました。
2位はシモン・アマン(SUI)、3位はアダム・マリシュ(POL)でした。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)が123.0mと131.0mを飛んで17位タイに食い込んだのが最高順位。
伊東大貴(土屋ホーム)は31位、岡部孝信(雪印乳業)は33位で、この両名は2ndラウンドに進むことができませんでした。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ ティティゼー・ノイシュタット大会■2007年2月6日
ドイツでの試合が続くこの時期。前週のオーベルシュトドルフ大会を終え、次の試合はティティゼー・ノイシュタットでラージヒル個人戦が2戦。
HS142の大きめのラージヒルで試合が行われました。
この試合から日本チームの戦線に復帰しています。
葛西紀明(土屋ホーム)/岡部孝信(雪印乳業)/伊東大貴(土屋ホーム)の3名がエントリーしました。
●2月3日 ティティゼー・ノイシュタット(ドイツ) 第19戦 ラージヒル HS142 [リザルト]
この日の天候は快晴。気温は1.3〜3.0℃、雪温-0.1℃、風速は0.1〜1.8m/s。
暖冬で相変わらず気温は高いですが、風の条件は比較的落ち着いていたようです。
優勝したのはアダム・マリシュ(POL)。
1stラウンドで138.5mを飛んでトップに立つと2ndラウンドは今シャンツェのヒルレコードタイ記録となる145.0mの最長不倒距離をマークして、今季3勝目をあげました。
2位はアンドレアス・コフラー(AUT)、3位はアンデルス・ヤコブセン(NOR)でした。
日本勢は伊東大貴(土屋ホーム)が126.5mと128.5mを飛んで19位に入ったのが最高。
彼はこの試合が今シーズン初めてのワールドカップポイント獲得となりました。
続いて岡部孝信(雪印乳業)が27位に入って、こちらもワールドカップポイントを獲得。
葛西紀明(土屋ホーム)は33位で、2ndラウンドに進むことができませんでした。
●2月4日 ティティゼー・ノイシュタット(ドイツ) 第20戦 ラージヒル HS142 [リザルト]
この日の天候も快晴。気温は前日から少し上がって、3.2〜5.0℃、雪温は-5.3〜-5.5℃、風速は0.4〜2.3m/sでした。
優勝したのは前日に引き続き、アダム・マリシュ(POL)。
129.5mと134.5mを飛び、他を寄せ付けない強さを見せました。
2位はグレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)、3位はドミトリ・ワシリエフ(RUS)でした。
ワシリエフは今シーズン初の表彰台です。
日本勢は前日の試合で奮わなかった葛西紀明(土屋ホーム)が奮闘、125.0mと119.5mを飛び15位に入りました。
伊東大貴(土屋ホーム)は30位で、この試合でもワールドカップポイントを獲得。
岡部孝信(雪印乳業)は予選を通過することができませんでした。
ワールドカップの個人総合成績は、1位がアンデルス・ヤコブセン(NOR)(987)、2位はグレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)(801)、3位はアダム・マリシュ(POL)(757)。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)(79)が30位、伊東大貴(土屋ホーム)(13)が62位タイ、岡部孝信(雪印乳業)(9)が66位です。
国別成績はオーストリア(2806)がトップ、2位はノルウェー(1765)、3位はフィンランド(1528)です。
日本(114)はイタリアを抜いて10位に順位を上げました。
次の試合は中1日をおいて、同国内のクリンゲンタールでラージヒル個人戦が1戦。
これは昨年12月に悪天候のため中止となったハラホフ大会(チェコ)の代替開催試合となります。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■冬季ユニバーシアード大会 スキージャンプ競技■2007年2月6日
昨年冬季オリンピックが開かれたイタリアのトリノで、今シーズンはユニバーシアードが行われます。
スキージャンプ競技は、男子がノーマルヒル個人・ノーマルヒル団体・ラージヒル個人の3試合、女子がノーマルヒル個人の1試合です。
●1月18日 女子ノーマルヒル個人 プラジェラート(イタリア) ノーマルヒル HS106
参加選手数はわずか5名ですが、中にはフライングヒルも飛んでしまうような実力のある選手もいて、注目すべきポイントは多い試合です。
強風のため1stラウンドの結果のみで試合が成立しました。
優勝は92.0mの最長不倒距離を記録したダニエラ・イラシュコ(AUT)。
2位は71.0mの茂野美咲(浅井学園大)、3位は68.5mの嘉部恵梨奈(青山学院大)でした。
●1月19日 男子ノーマルヒル個人 プラジェラート(イタリア) ノーマルヒル HS106
男子ノーマルヒルの優勝は、ドミトリ・イパトフ(RUS)。108.0mと103.0mを飛んで完勝しました。
2位はチェ・ヨンジク(KOR)、3位はデニス・コルニロフ(RUS)でした。ロシア勢絶好調です。
日本勢は、小山内佳彦(日本大)が6位に入賞、細山周作(札幌大)が11位タイ、遠藤秀治(日本大)が13位、船渡裕太(中京大)が38位でした。
●1月20日 男子ノーマルヒル団体 プラジェラート(イタリア) ノーマルヒル HS106
3人ずつのチームで行われた団体戦です。
優勝はオーストリア(カルテンベック/リーグル/フェットナー)、2位は韓国(カン/H.チェ/Y.チェ)、3位は日本(遠藤/細山/小山内)でした。
個人戦で好調だったロシアは、第3飛躍のイパトフが2ndラウンドのジャンプで失格をとられたため、10位に終わりました。
●1月22日 男子ラージヒル個人 プラジェラート(イタリア) ラージヒル HS140
優勝は、ノーマルヒルで3位だったデニス・コルニロフ(RUS)。138.5mと135.5mを飛んで逃げ切りました。
2位は133.5mのジャンプを2本そろえた小山内佳彦(日本大)、3位はドミトリ・イパトフ(RUS)でした。
小山内、嬉しい銀メダルです。
その他の日本人選手の成績は、細山周作(札幌大)が13位、遠藤秀治(日本大)が22位、船渡裕太(中京大)が48位でした。
■国内公式戦(1月後半)■2007年2月6日
宮の森・大倉山のコンチネンタルカップ3連戦が終わって、国内公式戦はいよいよ世界選手権の最終選考会としての意味合いが強くなってきます。
1月後半は、すべて大倉山でのラージヒル個人戦で試合が行われました。
●1月20日 札幌スキー連盟会長杯兼第18回TVh杯ジャンプ大会
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒル HS134
大倉山の気まぐれな風に悩まされた試合。
優勝したのは湯本史寿(東京美装)。137.0mと129.0mを飛んで今季3勝目をあげました。
2位は栃本翔平(北海道尚志学園高)、3位は伊東大貴(土屋ホーム)でした。
女子は山田いずみ(ロイズ)が120.5mと115.0mを飛んで圧勝しました。
●1月21日 第19回UHB杯ジャンプ大会
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒル HS134
風の条件が比較的落ち着いて、穏やかな天候の下で行われた試合でした。
優勝は葛西紀明(土屋ホーム)。ただ一人、2本ともK点を超える120.0mと126.5mを飛んで、実力の高さを見せつけました。
2位は岡部孝信(雪印乳業)、3位は伊東大貴(土屋ホーム)で、表彰台をワールドカップ遠征組が独占しました。
女子は前日に引き続き山田いずみ(ロイズ)が優勝。1stラウンドで記録した128.5mのジャンプが見事でした。
世界選手権の代表選手は、当初このUHB杯までの結果を基に選考される予定でしたが、急遽その予定を返上、次週のNHK杯の結果も選考の対象となることが決まりました。
●1月28日 第48回NHK杯ジャンプ大会
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒル HS134
風の条件が厳しく、どの選手も飛距離が伸び悩んだ大会でした。
優勝は東輝(日本空調サービス)。122.0mと124.5mを飛び、元祖「大倉男」らしい見事な勝利でした。
2位は伊藤謙司郎(下川商業高)、3位は伊東大貴(土屋ホーム)でした。
女子は山田いずみ(ロイズ)の力が突出していました。122.0mと120.0mを記録して、大倉山3連勝です。
このNHK杯までの結果から、2月の世界選手権の代表選手が以下の6名に選考されました。
・葛西紀明(土屋ホーム)
・岡部孝信(雪印乳業)
・伊東大貴(土屋ホーム)
・湯本史寿(東京美装)
・伊藤謙司郎(下川商業高)
・栃本翔平(北海道尚志学園高)
■FISワールドカップスキージャンプ オーベルシュトドルフ大会■2007年1月29日
この大会から2月中旬までは、ドイツでの試合が続きます。
当初このオーベルシュトドルフ大会はHS213のフライングヒルで予定されていましたが、天候不順と雪不足のためにラージヒルに変更されました。
ジャンプ週間緒戦の開催地としても有名なシャンツェですね。
この大会には日本チームは参加していません。
●1月27日 オーベルシュトドルフ(ドイツ) 第17戦 ラージヒル HS137 [リザルト]
この日の天候は雪。気温は-1.0〜-2.0℃、雪温は-2.5〜-3.0℃、風速は0.3〜2.8m/s。
風が強くて競技が中断されることはあったようですが、天候不順で競技中止が相次ぐ今シーズンの試合の中では、比較的まともな条件で試合が行われたようです。
この日の優勝はアダム・マリシュ(POL)。
1stラウンドで132.5mを飛んで2位につけ、2ndラウンドでは137.0mまで飛距離を伸ばして逆転しました。
マリシュはこれが今シーズン初優勝となります。
2位は1stラウンドでトップに立っていたトマス・モルゲンシュテルン(AUT)、3位はミヒャエル・ウアマン(GER)でした。
●1月28日 オーベルシュトドルフ(ドイツ) 第18戦 ラージヒル HS137 [リザルト]
この日の天候は晴れ。気温は前日より少し上がって1.9〜2.6℃、雪温は-2.0℃、風速は0.2〜2.6m/sでした。
風待ちによる競技中断もほとんど無かったようです。
この試合を制したのはミヒャエル・ウアマン(GER)。
1stラウンドでこの日の最長不倒距離となる140.5mを飛んでトップに立ち、2ndラウンドも129.0mまで飛距離を伸ばして逃げ切りました。
このところワールドカップ個人戦の優勝から遠ざかっていたドイツ選手ですが、ウアマン自身が2004年1月にザコパネ大会で勝って以来、これが3シーズンぶりの勝利となります。
2位はアンデルス・ヤコブセン(NOR)、3位は伏兵のアンドレア・モラッジ(ITA)でした。
イタリア人選手の表彰台も久しぶりのことですね。
ワールドカップの個人総合成績は、1位がアンデルス・ヤコブセン(NOR)(877)、2位はグレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)(689)、3位はシモン・アマン(SUI)(596)。
日本勢は今大会も参加していませんので、ポイントの加算は無し。
葛西紀明(土屋ホーム)(63)の31位が最高順位です。
国別成績はオーストリア(2407)がトップ、2位はノルウェー(1555)、3位はフィンランド(1423)です。
日本(81)はイタリアに抜かれて11位に後退しました。
次の試合はドイツのティティゼー・ノイシュタットで開催されます。
日本チームは、葛西紀明(土屋ホーム)、伊東大貴(土屋ホーム)、岡部孝信(雪印乳業)の3名で参加する予定です。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ ザコパネ大会■2007年1月21日
ワールドカップはポーランドのザコパネに舞台を移します。
歴史あるHS134のラージヒルで個人戦が2戦行われました。
長いワールドカップシーズンも、試合数から見るとこの週のザコパネ大会がちょうど折り返し点。
参加する選手たちのコンディションもレベルが高く、条件さえ良ければ非常に見応えのある試合になることでしょう。
日本チームは今大会も参加しておりません。
●1月20日 ザコパネ(ポーランド) 第15戦 ラージヒル HS134 [リザルト]
ナイトゲームで行われたこの試合。
天候は曇り、気温は7.1℃、雪温は-0.1℃、風速は0.3〜3.5m/sと、特に風の条件が不安定で難しい試合となりました。
2ndラウンドの途中で競技が打ち切られたため、1stラウンドの結果のみで試合が成立しました。
優勝はロク・ウルバン(SLO)。ただ一人ヒルサイズを上回る136.0mのジャンプを見せて、ワールドカップ初優勝を飾りました。
2位はロアー・ヨケルソイ(NOR)、3位はマッティ・ハウタマキ(FIN)でした。
またこの試合で15位に入ったヤン・マゾホ(CZE)が、2ndラウンドのジャンプで転倒、頭部を負傷して病院に搬送されるというアクシデントがありました。
●1月21日 ザコパネ(ポーランド) 第16戦 ラージヒル HS134 [リザルト]
予選ラウンドは行われたものの、この日も風の条件が芳しくなく、競技は中止となりました。
ヴィケルスン大会に続いて一試合だけの開催となったザコパネ大会。
ワールドカップの個人総合成績は、1位がアンデルス・ヤコブセン(NOR)(757)、2位はグレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)(613)、3位はシモン・アマン(SUI)(562)と、上位3名に順位の変動はありません。
日本勢は今大会も参加していませんので、ポイントの加算は無し。
葛西紀明(土屋ホーム)(63)の30位が最高順位です。
国別成績はオーストリア(2058)がトップ、2位はノルウェー(1304)、3位はフィンランド(1269)。
2位と3位が入れ替わりました。
日本(81)は依然として10位です。
次の試合はドイツのオーベルシュトドルフで開催されます。
当初はフライングヒルの試合が予定されていましたが、記録的な天候不順の影響で、HS137のラージヒル個人戦へと変更が決まっています。
このラージヒルはジャンプ週間の第1戦でおなじみのシャンツェですね。
このオーベルシュトドルフ大会にも、日本チームは参加しない模様です。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ ヴィケルスン大会■2007年1月15日
ジャンプ週間が終了したこの時期は、連戦による疲労や極度の緊張によるストレスが溜まってきやすい時期でもあります。
よってワールドカップの戦列を離れる選手も多いのが、少し寂しいところ。
今季初のフライングヒルでの開催となる今大会も、エントリーした選手の人数は42名。
大会運営サイドも苦労するところだと思います。
日本チームはこの大会には出場せず、いったん帰国しています。
ちなみに今シーズンはフライングヒルの試合がかなり多く、このヴィケルスン大会を合わせて6試合が予定されています。
以前は1シーズンに多くて4試合だったことを考えると、今後はいよいよフライングヒルの試合が多くなってくるということの表れなのかもしれません。
●1月13日 ヴィケルスン(ノルウェー) 第13戦 フライングヒル HS207 [リザルト]
夕方の暗い時間帯に行われた試合でした。
この日の天候は晴れ、気温は0.0〜1.0℃、雪温は-1.0℃、風速は0.2〜4.9m/sと、風の強弱がかなり大きい厳しい条件でした。
優勝したのはアンデルス・ヤコブセン(NOR)。
1stラウンドに208.0m、2ndラウンドでは193.5mを飛び、フライングヒル初優勝となりました。
2位はトマス・モルゲンシュテルン(AUT)、3位はマッティ・ハウタマキ(FIN)でした。
この日の最長不倒距離は、アンドレアス・ヴィドヘルツル(AUT)が1stラウンドで記録した212.5m。
彼はこのジャンプで1stラウンドのトップをとりましたが、2ndラウンドでは飛距離を伸ばすことができず、結果的に6位まで順位を下げてしまいました。
●1月14日 ヴィケルスン(ノルウェー) 第14戦 フライングヒル HS207 [リザルト]
強い風が収まる気配を見せず、この試合は中止となりました。
一試合だけの開催となったヴィケルスン大会を終え、ワールドカップの個人総合成績は、1位がアンデルス・ヤコブセン(NOR)(721)、2位はグレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)(584)、3位はシモン・アマン(SUI)(562)。
日本勢は今大会に参加していませんので、ポイントの加算はありません。
葛西紀明(土屋ホーム)(63)の26位が最高順位です。
国別成績はオーストリア(1971)がトップ、2位はフィンランド(1169)、3位はノルウェー(1081)。
そしてわずか1ポイント差でスイス(1080)が4位につけています。
日本(81)は10位です。
次の試合はポーランドのザコパネで開催されます。
HS134のラージヒルで個人戦が2戦予定されています。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■国内公式戦(12月〜1月14日)■2007年1月15日
またまた遅くなってしまいました。
昨年12月中旬に開幕した日本国内での公式戦について、主な試合のリザルトを簡単にまとめておきます。
●12月16日 第37回名寄ピヤシリジャンプ大会兼第44回北海道新聞社杯ジャンプ大会
名寄ピヤシリシャンツェ ノーマルヒル HS100
国内開幕緒戦を制したのは湯本史寿(東京美装)。
93.5mと90.0mを飛んでの優勝です。
2位は2んdらうんどで97.0mの最長不倒距離をマークした小山内佳彦(日本大)、3位は細山周作(札幌大)でした。
少年の部の優勝は長南翼(下川商業高)、女子の部の優勝は渡瀬あゆみ(ロイズ)でした。
●12月17日 第22回吉田杯ジャンプ大会
名寄ピヤシリシャンツェ ノーマルヒル HS100
名寄ピヤシリ2連戦の二日目、吉田杯。
この日は91.0mと92.5mを飛んだ東輝(日本空調サービス)が優勝しました。
2位には高野鉄平(日本空調サービス)が入り、日本空調のワンツーフィニッシュ。
3位は山田大起(北野建設)でした。
少年の部の優勝は作山憲斗(中野実業高)、女子の部の優勝はエース山田いずみ(ロイズ)でした。
●1月6日 第48回雪印杯全日本ジャンプ大会
宮の森ジャンプ競技場 ノーマルヒル HS100
年明け最初の試合はおなじみ雪印杯。
エントリー選手数の多い、にぎやかな大会です。
成年組の優勝は湯本史寿(東京美装)。96.5mと95.5mを飛んで今季2勝目です。
2位は東輝(日本空調サービス)、3位は山田大起(北野建設)でした。
少年組は栃本翔平(北海道尚志学園高)、ジュニアの部は清水亜久里(妙高高原中)、女子組は小浅星子(札幌環境サービス)がそれぞれ優勝しました。
●1月8日 第49回HBCカップジャンプ競技会
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒル HS134
ノックアウト方式での開催が定着してきたHBC杯。
風の条件が悪く、残念ながら今年の競技は中止となりました。
●1月12日 第35回札幌オリンピック記念国際スキージャンプ大会
宮の森ジャンプ競技場 ノーマルヒル HS100
この日からはFISコンチネンタルカップをかねた3連戦が行われました。
緒戦は札幌五輪記念NH。
優勝は90.5mと98.0mをとんだヴォイチェク・スクーピエン(POL)でした。
2位はダニエル・ラックナー(AUT)、3位には湯本史寿(東京美装)が入りました。
●1月13日 第34回HTBカップ国際スキージャンプ競技大会
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒル HS134
3連戦の2戦目はHTB杯。今季初の大倉山での試合です。
優勝したのはバスチァン・カルテンベック(AUT)。130.0mと122.0mを飛ぶ安定感で、1stラウンド3位からの逆転優勝です。
2位はモルテン・ソレム(NOR)とヤン・マゾホ(CZE)が同着。
4位には岡部孝信(雪印乳業)が入りました。
●1月14日 第46回STVカップ国際スキージャンプ競技大会
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒル HS134
3連戦の最終戦はSTV杯。
この日の優勝はベテラン東輝(日本空調サービス)でした。
1stラウンドで128.5m、他の選手の飛距離が伸び悩む2ndラウンドでも125.0mをマークして、逆転で今季2勝目です。
2位はモルテン・ソレム(NOR)、3位はバスチァン・カルテンベック(AUT)でした。
■ジャンプ週間 ビショフスホーフェン大会■2007年1月8日
ジャンプ週間の最終戦は、お馴染みオーストリアのビショフスホーフェンで開催。
HS140のラージヒルはインランの斜度が27°と緩く、体重が軽い選手はスピードが出にくいため、数あるFIS公認シャンツェの中でも難易度はトップクラス。
2シーズン前には伊東大貴(土屋ホーム)が143.0mのヒルレコードを樹立しています。
●1月7日 ビショフスホーフェン(オーストリア) 第12戦 ラージヒル HS140 [リザルト]
この日の天候は曇り。
気温は2.0〜2.6℃、雪温は-5.5℃、風速は0.1〜1.1m/s。
FISの Competition Fatcs によればこの試合は「公平な条件」で行われたとのことです。
優勝はこの日が誕生日だったグレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)。
1stラウンドでトップに立つ139.5mを飛び、2ndラウンドでも141.0mまで飛距離を伸ばして逃げ切りました。
これでジャンプ週間の総合優勝も獲得、最高の誕生日になったことでしょう。
2位は2ndラウンドで142.0mを飛んだアンデルス・ヤコブセン(NOR)、3位はシモン・アマン(SUI)でした。
日本勢は参加した全員が本戦に進みましたが、全員が2ndラウンドに進むことができませんでした。
伊東大貴(土屋ホーム)が31位タイ、葛西紀明(土屋ホーム)が42位、伊藤謙司郎(下川商業高)が47位、岡部孝信(雪印乳業)が49位でした。
この試合をもって今シーズンの”4Schanzentournee”「ジャンプ週間」の日程は全て終了し、総合成績が確定しました。
1. Anders Jacobsen (NOR) 961.9
2. Gregor Schlierenzauer (AUT) 944.6
3. Simon Ammann (SUI) 931.9
4. Thomas Morgenstern (AUT) 916.2
5. Andreas Kuettel (SUI) 910.4
6. Arttu Lappi (FIN) 908.3
7. Adam Malysz (POL) 906.5
8. Janne Ahonen (FIN) 890.7
9. Michael Uhrmann (GER) 852.0
10. Dmitry Vassiliev (RUS) 848.8
11. Martin Koch (AUT) 832.5
12. Andreas Kofler (AUT) 828.6
13. Martin Hoellwarth (AUT) 824.7
14. Martin Schmitt (GER) 819.9
15. Kamil Stoch (POL) 810.9
34. 葛西紀明 (土屋ホーム) 435.8
35. 伊藤謙司郎 (下川商業高) 422.9
45. 伊東大貴 (土屋ホーム) 308.2
50. 岡部孝信 (チーム雪印) 264.1
またワールドカップの総合成績は、1位はアンデルス・ヤコブセン(NOR)(621)、2位はグレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)(584)、3位はシモン・アマン(SUI)(538)。
日本勢はポイント獲得がありませんでしたのでポイント合計は変わらず、葛西紀明(63)が23位、竹内択(8)が56位、岡部孝信(5)と伊藤謙司郎(5)は60位タイです。
国別成績はオーストリア(1786)がトップ、2位はスイス(1043)、3位はフィンランド(973)で、日本(81)は10位です。
ワールドカップはこの試合をもって第3ピリオドが終了。
来週からは第4ピリオドが始まります。
来週はノルウェーのヴィケルスンで、HS207のフライングヒル個人戦が2戦予定されています。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■ジャンプ週間 インスブルック大会■2007年1月5日
ジャンプ週間は後半戦、オーストリアへ舞台を移します。
第3戦の会場はインスブルック。1月4日にベルクイーゼルのラージヒルで個人戦を行いました。
ここまで来るとジャンプ週間の総合成績も気になってきます。
その試合の成績だけでなく、ジャンプ週間4戦を全て終えた時により上の順位を狙えるよう、ジャンプ一本一本でのポイントの取りこぼしはいよいよ許されなくなってきます。
●1月4日 インスブルック(オーストリア) 第11戦 ラージヒル HS130 [リザルト]
この日の天候は曇り。
気温は1.0℃、雪温は-3.0〜-4.0℃、風速は0.1〜1.4m/s。
降雨でシャンツェに貼り付けた雪が崩れてくるほどだったガルミッシュ・パルテンキルヘン戦と比べると、かなり良好な条件で試合が行われたようです。
優勝したのはアンデルス・ヤコブセン(NOR)。
1stラウンドで129.0mを飛んでトップに立ち、2ndラウンドでも128.5mまで飛距離を伸ばしました。
これでヤコブセンは今シーズン2勝目になります。
2位はポイントで僅か1.1点及ばなかったトマス・モルゲンシュテルン(AUT)、3位はシモン・アマン(SUI)でした。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)が117.0mと109.5mを飛んで28位に入ったのが最高。
伊東大貴(土屋ホーム)は41位で2ndラウンドに進めませんでした。
岡部孝信(雪印乳業)と伊藤謙司郎(下川商業高)は予選を通過することができませんでした。
この試合を終わってワールドカップの総合成績は、1位はアンデルス・ヤコブセン(NOR)(541)、2位はグレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)(484)、3位はシモン・アマン(SUI)(478)となりました。
混戦だった上位争いでヤコブセンが一歩抜き出た形です。
日本勢では葛西紀明(63)が23位、竹内択(8)が54位タイ、岡部孝信(5)と伊藤謙司郎(5)は58位タイです。
国別成績はオーストリア(1504)がトップ、2位はスイス(947)、3位はフィンランド(918)で、日本(81)は10位です。
ジャンプ週間の総合成績はアンデルス・ヤコブセン(NOR)(672.8)がトップ、2位はアルツ・ラッピ(FIN)(662.1)、3位にはアンドレアス・キュッテル(SUI)とシモン・アマン(SUI)(いずれも656.4)が並んでいます。
日本勢の最高は葛西紀明(335.1)の31位、そのすぐ下の32位には伊藤謙司郎(下川商業高)(328.1)がつけています。
次の試合がジャンプ週間の最終戦。オーストリアのビショフスホーフェンでHS140のラージヒル個人戦を行います。
昨年のジャンプ週間は総合優勝をヤンネ・アホネン(FIN)とヤクブ・ヤンダ(CZE)の2人が分け合うという、前代未聞の快挙で幕を閉じたわけですが、今シーズンの総合成績も上位選手のポイント差が拮抗しており、誰が総合優勝となるのかまだまったくわからない状況です。
日本勢では、ガルミッシュで表彰台に上がった葛西が今大会でも30位以内に入りましたが、それ以外の3選手は苦しいジャンプが続いてポイントを稼げないでいます。
次のビショフスホーフェンは日本選手が未だ優勝をしたことがない難しいシャンツェですが、台の難易度以上に、現在のチームの雰囲気や勢いが芳しくないことが気がかりです。
ビショフスホーフェンのヒルレコードホルダーである伊東大貴や、過去に表彰台に上がったことがある葛西紀明を中心に、ヨーロッパの強豪選手達に一矢を報いるような勢いのあるジャンプを期待したいところです。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■ジャンプ週間 ガルミッシュ・パルテンキルヘン大会■2007年1月2日
元日はガルミッシュ・パルテンキルヘン大会。
毎年この日に行われるビッグイベントで、地元ではウィーンフィルのニューイヤーコンサート並の人気があるとかないとか。
この大会が終わったらシャンツェの改修を始めるというHS125のラージヒルで個人戦が行われました。
●1月1日 ガルミッシュ・パルテンキルヘン(ドイツ) 第10戦 ラージヒル HS125 [リザルト]
この日の天候は雨。
気温は6.0℃、雪温は-1.0℃、風速は0.6〜3.4m/s。
雨の降りが相当強く条件が改善される見込みもないとして、2ndラウンドをキャンセルして1stラウンドのみで試合が成立しました。
優勝したのは125.5mを飛んだアンドレアス・キュッテル(SUI)。これが今季初勝利になります。
2位は125.0mのマッティ・ハウタマキ(FIN)、3位は128.0mを飛びながらランディングが決まらなかった葛西紀明(土屋ホーム)でした。
葛西が飛んだ128.0mはこの試合の最長不倒距離です。
その他の日本人選手は記録が奮わず、伊藤謙司郎(下川商業高)は43位、岡部孝信(雪印乳業)は49位で2ndラウンドに進むことができませんでした。
伊東大貴(土屋ホーム)は予選落ちです。
この試合を終わってワールドカップの総合成績は、1位がグレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)(460)、2位はアンデルス・ヤコブセン(NOR)(441)、3位はシモン・アマン(SUI)(418)です。
久しぶりの3位表彰台に上がった葛西紀明(土屋ホーム)(60)は22位、竹内択(北野建設)(8)は53位、岡部孝信(雪印乳業)(5)と伊藤謙司郎(下川商業高)(5)は57位タイです。
国別成績はオーストリア(1265)がトップ、2位はスイス(851)、3位はフィンランド(804)。
日本(78)は10位に順位を上げました。
次の試合からジャンプ週間は後半戦。
舞台をドイツからオーストリアに移します。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■ジャンプ週間 オーベルシュトドルフ大会■2007年1月2日
年末年始恒例、ドイツとオーストリアの4カ所のシャンツェを転戦して総合成績を競う”4Schanzentournee”「ジャンプ週間」が開幕しました。
来年2月に控える札幌での世界選手権の行方を占う上では非常に重要な試合になります。
このジャンプ週間では、予選を通過した選手を2人ずつのペアに分けて1stラウンドでそのペア同士の勝敗を競う「KO方式」が導入されます。
日本チームからは伊東大貴(土屋ホーム)/葛西紀明(土屋ホーム)/岡部孝信(雪印乳業)/伊藤謙司郎(下川商業高)の4名がエントリーしました。
●12月30日 オーベルシュトドルフ(ドイツ) 第9戦 ラージヒル HS137 [リザルト]
この日の天候は曇り。気温は5.0〜7.0℃、雪温は-3.6〜-4.0℃、風速は0.1〜1.7m/s。
気温が高いのは今年のヨーロッパとしては”相変わらず”ですね。
優勝したのはグレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)。
1stラウンドで135.5mまで飛距離を伸ばしてトップに立つと、2ndラウンドでも142.0mまで飛び、2位に10ポイント近い差をつけて圧勝しました。
2位はアンドレアス・キュッテル(SUI)、3位はアダム・マリシュ(POL)でした。
日本勢は葛西紀明(土屋ホーム)が予選落ち。
伊藤謙司郎(下川商業高)は123.55mと118.5mを飛んで26位タイに入り、ワールドカップポイントを獲得。
伊東大貴(土屋ホーム)は44位、岡部孝信(雪印乳業)は45位で、2ndラウンドに進むことができませんでした。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ エンゲルベルク大会■2006年12月18日
前週にチェコのハラホフで予定されていた試合が天候不順で中止になり、2週間ぶりの開催となったワールドカップ・エンゲルベルク大会。
この大会をもってこの節は終わり、次の試合は年末年始恒例の”4Schanzentournee”(ジャンプ週間)になるため、シーズン前半を締めくくる位置づけの試合となります。
歴史のあるHS137のラージヒルで個人戦が2戦行われました。
●12月16日 エンゲルベルク(スイス) 第7戦 ラージヒル HS137 [リザルト]
この日の天候は曇り。
気温は3.8〜3.9℃、雪温は-6.8〜-6.9℃、風速は0.2〜2.9m/s。風向きは追い風だったようで、カンテスピードは95km/h前後でした。
優勝はグレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)。
1stラウンドは131.0mで6位につけ、2ndラウンドはこの日の最長不倒距離となる140.5mを飛んで逆転しました。
シュリーレンツァウァーはリレハンメルに続いて今季2勝目。
2位は1stラウンドで137.0mを飛んでトップに立っていたアンデルス・ヤコブセン(NOR)、3位はアダム・マリシュ(POL)でした。
日本勢は竹内択(北野建設)と伊東大貴(土屋ホーム)が予選落ち。
岡部孝信(雪印乳業)は119.5mで38位、一戸剛(アインズ)は113.0mで48位と奮わず、いずれも2ndラウンドに進むことができませんでした。
●12月17日 エンゲルベルク(スイス) 第8戦 ラージヒル HS137 [リザルト]
この日の天候は曇り。
気温は3.4〜4.1℃、雪温は-6.5℃、風速は0.2〜1.1m/s。
前日よりも強い追い風が少し収まったという感じでしょうか。
優勝したのはアンデルス・ヤコブセン(NOR)。
1stラウンドでは138.0m、2ndラウンドでも137.5mを飛んで逃げ切り、ワールドカップ初勝利を挙げました。
2位は2ndラウンドで138.0mを飛んで追い上げたシモン・アマン(SUI)、3位は前日の覇者グレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)でした。
日本勢は岡部孝信(雪印乳業)が121.0mと123.5mを飛んで26位に入り、今シーズン初のワールドカップポイントを獲得。
伊東大貴(土屋ホーム)は117.0mで44位となり、2ndラウンドには進めませんでした。
一戸剛(アインズ)と竹内択(北野建設)は予選を通過することができませんでした。
第8戦までを終えて個人総合成績は、シモン・アマン(SUI)(360)がトップ、アンデルス・ヤコブセン(NOR)(346)が2位、グレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)(310)が3位。
上位3名は順位は変わっていませんが、ヤコブセンとシュリーレンツァウァーがそれぞれ1勝ずつ挙げたので、ポイント差ではトップのアマンにだいぶ近づいてきました。
日本勢は竹内択(北野建設)(8)がポイント変わらず47位、岡部孝信(雪印乳業)(5)は52位です。
国別成績ではオーストリア(923)がトップ、スイス(612)が2位、フィンランド(398)が3位。
日本(13)の順位は13位で変わりません。
おそらくは人工雪をシャンツェに貼り付けて行われたのであろう、エンゲルベルク大会。
オーストリアとノルウェーの若手の活躍で幕を閉じた形で、これで今シーズンの勢力地図の方向性がだいぶ固まってきたように思います。
データ観戦で試合を追いかけていて感じるのは、調子の良い選手とそうでない選手の差がどの国も割と大きいということ。
チーム力で頭一つ抜けた感のあるオーストリアでさえ、一部の有名選手達は予選をなかなか通過できずに苦しんでいます。
天候不順が続くシーズンの特徴でもありますが、ある程度の選手層があるチームにとっては、特に若手選手が大舞台の経験を積む大きなチャンスでもあります。
クリスマス休暇を挟んで次に行われるジャンプ週間には、各国チームどのような布陣で臨んでくるのでしょうか。
スタートリストを見るのが楽しみになってきます。
日本勢はこの大会でもめぼしい成績を残すことができませんでした。
岡部が第8戦で26位に入ったことは一つの”きっかけ”となるでしょうが、試合の流れに大きな影響を及ぼすまでには至らない状況であることに変わりはありません。
次の試合までのブランクで選手の入れ替えも行われるはずですので、より良いイメージを持って試合に臨めるよう、調整を続けてほしいと思います。
日本チームがワールドカップで苦戦している一方、コンチネンタルカップ参加選手達は良い成績を挙げて健闘しています。
同時期にフィンランドのロヴァニエミで行われたノーマルヒル個人戦4連戦では、3戦目で伊藤謙司郎(下川商業高)が見事優勝。
続く4戦目でも2位に入ってポイントを稼ぎ、今節のコンチネンタルカップの総合成績が2位となって自力でワールドカップ出場の権利を得ました。
ジャンプ週間以降のワールドカップには伊藤を是非参加させて、低迷するチームの重苦しい雰囲気に渇を入れてほしいと思います。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ リレハンメル大会■2006年12月4日
当初ノルウェーのトロンハイムで予定されていたワールドカップ第3戦及び第4戦は、現地雪不足のため開催地がリレハンメルに変更されました。
そのリレハンメルでも雪不足は深刻で、人工雪をシャンツェに貼り付けて辛うじて競技が行える状態にしたようです。
日本チームでは葛西紀明(土屋ホーム)が調整のため一時戦列を離れたため、代わりに一戸剛(アインズ)がメンバーに加わりました。
●12月2日 リレハンメル(ノルウェー) 第3戦 ラージヒル HS138 [リザルト]
この日の天候は曇り。気温2.6℃、雪温-0.3〜-0.4℃、風速は0.4〜4.1m/s。
気温が高い上に追い風が強く、非常に厳しいコンディションだったようです。
優勝したのはシモン・アマン(SUI)。
1stラウンドで128.0mを飛んで2位につけ、2ndラウンドでも全体の2位のポイントとなる138.0mを飛んで逆転優勝しました。
2位は1stラウンドでトップに立っていたアンドレアス・キュッテル(SUI)、3位はトマス・モルゲンシュテルン(AUT)でした。
日本勢は竹内択(北野建設)と一戸剛(アインズ)が予選落ち。
予選を通過した伊東大貴(土屋ホーム)と岡部孝信(雪印乳業)も、1stラウンドの風の条件が悪い時に当たってしまったようで、伊東は45位、岡部は47位に終わり、2ndラウンドに進むことができませんでした。
●12月3日 リレハンメル(ノルウェー) 第4戦 ラージヒル HS138 [リザルト]
この日の天候は曇りから雨。気温は0.9〜1.0℃、雪温は-0.6〜-0.7℃、風速は0.0〜1.3m/s。
天候が悪くなった代わりに強い追い風は収まり、前日の第3戦よりもコンディションは幾分良好だったようです。
優勝はサマージャンプで好調だったグレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)。
1stラウンドでは134.0mで3位につけ、2ndラウンドでは137.0mまで飛距離を伸ばして逆転しました。
シュリーレンツァウァーはこれがワールドカップ初勝利です。
2位は地元ノルウェーの新星、アンデルス・ヤコブセン(NOR)、3位は1stラウンドでトップだったアダム・マリシュ(POL)でした。
今年のサマージャンプで好調だった選手が上位を占めた形です。
日本勢は伊東大貴(土屋ホーム)、竹内択(北野建設)、一戸剛(アインズ)が予選落ち。
ただ一人決勝に進んだ岡部孝信(雪印乳業)も123.5mで31位に終わり、この日も2ndラウンドに進むことができませんでした。
第4戦までを終えて個人総合成績は、シモン・アマン(SUI)(230)がトップ、アンデルス・ヤコブセン(NOR)(166)が2位、グレゴァ・シュリーレンツァウァー(AUT)(150)が3位です。
日本勢はリレハンメル大会でポイント獲得がありませんでしたので、竹内択(北野建設)(8)が41位に入っているのみ。
国別成績ではオーストリア(485)がトップ、フィンランド(407)が2位、スイス(398)が3位で、日本(8)は13位と苦しい位置にいます。
次の試合として予定されていたハラホフ大会(チェコ)は、雪不足のため競技開催不可能とされ中止が決まっています。
12月4日現在で代替開催などのアナウンスはありません。
その次の試合は12月16日〜17日にスイスのエンゲルベルクでラージヒル個人戦が予定されています。
雪不足と天候不順で満足な調整ができずに迎えてしまった形の、今年のワールドカップ。
日本チームは未だ上位入賞が無く、2ndラウンドに進むこともできない状態が続いています。
スケジュール通りに開催されない大会運営に振り回されている節もありますが、それは日本チームに限らずどの国の選手達も苦しんでいること。
こういう状況の時こそ、悪いイメージを次の試合に持ち込まない工夫が必要です。
競技をする選手達やスタッフの皆さんだけでなく、応援する我々にとっても、今が忍耐の時なのかもしれません。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISワールドカップスキージャンプ クーサモ大会■2006年11月27日
2006−2007シーズン開幕戦となるFISワールドカップスキージャンプ・クーサモ大会。
ノルディックスキー競技のワールドカップ(クロスカントリー/スキージャンプ/ノルディック複合)は全てこの大会で行われることもあり、「ノルディック・オープニング・イベント」として賑々しく開催されます。
スキージャンプは11月24日(金)に個人第1戦、続く25日(土)に個人第2戦を行いました。
日本チームは岡部孝信(雪印乳業)/伊東大貴(土屋ホーム)/葛西紀明(土屋ホーム)/竹内択(北野建設)の4名がエントリーしました。
●11月24日 クーサモ(フィンランド) 第1戦 ラージヒル HS142 [リザルト]
11月23日に行われた予選は悪天候のためキャンセル。
24日の本戦の前に行うトライアルラウンドが予選ラウンドに差し替えられましたが、その予選でも天候は良くならず、結局エントリーした全選手が本戦に出場することになりました。
公式記録によるとこの日の天候は雪。
気温は1.6℃、雪温は-0.1℃と、この時期のクーサモとしては異様に暖かい気候で、風速も0.4〜4.7m/sと強弱が激しく、選手達にとっては非常に厳しい条件でした。
天候がより一層悪化したため2ndラウンドは行われず、1stラウンドの結果だけで試合が成立しました。
優勝したのはアルツ・ラッピ(FIN)。
おそらく風の条件が落ち着いた時に飛ぶことができたのでしょう、HSに迫る141.0mのジャンプでワールドカップ初勝利を挙げました。
2位はシモン・アマン(SUI)、3位はアンデルス・ヤコブセン(NOR)でした。
日本勢は竹内択(北野建設)が111.5mを飛んで23位に入ったのが最高。
以下、伊東大貴(土屋ホーム)が42位、葛西紀明(土屋ホーム)が50位、岡部孝信(雪印乳業)が62位でした。
ワールドカップポイントを獲得できたのは竹内一人だけに終わりました。
●11月25日 クーサモ(フィンランド) 第2戦 ラージヒル HS142 [リザルト]
予選は何とかスケジュール通りに行われましたが、1stラウンド開始後数名が飛んだ後に風の条件が悪くなり、この試合は中止となりました。
クーサモ大会では1試合しか行われなかったため、その試合の順位がそのまま個人総合成績になっています。
トップはアルツ・ラッピ(FIN)(100)、2位はシモン・アマン(SUI)(80)、3位はアンデルス・ヤコブセン(NOR)(60)です。
竹内択(8)は23位になりますね。
国別成績のトップはフィンランド(218)、2位はドイツ(121)、3位はスイス(120)で、日本(8)は10位です。
まだ始まったばかりですから、この後の試合でこれらの順位は激しく変化することになります。
次の試合はノルウェーのリレハンメルで行われます。
12月2日に第3戦、同3日に第4戦、いずれもHS131の個人戦です。
クーサモでは悪天候に苦しめられ、ジャンプの感覚が狂ってしまう選手もいたかもしれません。
リレハンメルで仕切り直しということで、良い試合になることを祈りたいと思います。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■サマージャンプ国内公式戦(10月)■2006年11月6日
2006−2007シーズンのワールドカップの開幕まであと3週間弱。
遅れてしまいましたが、10月に国内で行われたラージヒル2試合の結果を簡単にまとめておきましょう。
●10月8日 白馬サマージャンプ
白馬ジャンプ競技場 ラージヒル HS131
土屋ホームなど一部の有力選手はエントリーせず行われた試合です。
男子の部を制したのは、作山憲斗(中野実業高)。117.5mと123.0mを飛んで、成年組の実力選手達を上回るポイントを獲得しました。
2位は高野鉄平(日本空調サービス)、3位は湯本史寿(東京美装)でした。
女子の部は山田いずみ(ロイズ)が112.5mと104.5mを飛んで優勝、2位には渡瀬あゆみ(ロイズ)が入り、ロイズのワンツーフィニッシュとなりました。
●10月22日 伊藤杯サマージャンプ ファイナル大会
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒル HS134
今シーズンのサマージャンプを締めくくる大会で、昨シーズンまでこの試合は設けられていませんでした。
2007年2月に札幌で開催されるノルディックスキー世界選手権の開催推進を目的としたピーアールを兼ねて行われました。
優勝は一戸剛(アインズ)。
134.0mと126.0mを飛んで、完勝しました。
2位は少しずつ調子を上げてきている渡瀬雄太(チーム雪印)、3位は葛西紀明(土屋ホーム)でした。
女子の部は、この試合も山田いずみ(ロイズ)が制し、渡瀬あゆみ(ロイズ)が2位。
2試合連続でロイズのワンツーフィニッシュです。
■サマージャンプ国内公式戦(9月)■2006年10月8日
またもや掲載が遅れてしまいましたが、先月17日に行われた妙高市サマージャンプ大会の結果を簡単にまとめておきます。
●9月17日 第6回妙高市サマージャンプ大会
妙高高原赤倉シャンツェ ノーマルヒル HS100
優勝したのは葛西紀明(土屋ホーム)。97.5mと93.0mを飛んで貫禄の勝利です。
2位は94.5mのジャンプを2本揃えた伊東大貴(土屋ホーム)、3位は岡部孝信(チーム雪印)でした。
少年組の優勝は96.5mと92.0mを飛んだ伊藤謙司郎(下川商業高)、女子組の優勝は88.0mと86.0mを飛んだ山田いずみ(ロイズ)でした。
■FISグランプリスキージャンプ オーベルホフ大会■2006年10月5日
サマージャンプの”ワールドカップ”にあたるFISグランプリスキージャンプは、ドイツのオーベルホフで最終戦を迎えます。
10月3日、K120/HS140のラージヒルで個人戦が行われました。
●10月3日 オーベルホフ(ドイツ) 個人第10戦 ラージヒル HS140 [リザルト]
この日の天候は雨。気温12.5〜12.8℃、風速は0.1〜1.5m/s。
FISの公式記録からは雨の降り方や風の変化の詳細まではわかりませんが、決して良い条件だとは言えない試合になったようです。
優勝したのはアダム・マリシュ(POL)。
1stラウンドで132.5mを飛んで2位につけると、2ndラウンドでは135.5mまで飛距離を伸ばして逆転優勝しました。
2位は1stラウンドで133.0mを飛んでトップだったアンデルス・バルダル(NOR)、3位はヤンネ・アホネン(FIN)でした。
日本勢はクリンゲンタール大会に続いてこの試合でも苦戦をしていたようで、出場した5人のうち竹内択(北野建設)が予選落ち。
本戦に出場した4名の中では、伊東大貴(土屋ホーム)が127.0mと123.5mを飛んで26位に入ったのが最高でした。
以下、一戸剛(アインズ)が41位、葛西紀明(土屋ホーム)が43位、伊藤謙司郎(下川商業高)が46位タイと、全体的に低調な結果に終わりました。
この試合をもって今シーズンのグランプリシリーズの日程は全て終了し、総合成績が確定しました。
1. Adam Malysz (POL) 545
2. Wolfgang Loitzl (AUT) 486
3. Andreas Kofler (AUT) 397
4. Simon Ammann (SUI) 393
5. Gregor Schlierenzauer (AUT) 330
6. Andreas Kuettel (SUI) 303
7. Janne Happonen (FIN) 252
8. Anders Bardal (NOR) 221
9. Jakub Janda (CZE) 196
10. Anders Jacobsen (NOR) 184
11. Jernej Damjan (SLO) 183
12. Antonin Hajek (CZE) 168
13. Manuel Fettner (AUT) 165
14. Roman Koudelka (CZE) 157
15. Georg Spaeth (GER) 144
20. 伊東大貴 (土屋ホーム) 109
27. 岡部孝信 (チーム雪印) 94
30. 葛西紀明 (土屋ホーム) 86
43. 竹内択 (北野建設) 54
51. 伊藤謙司郎 (下川商業高) 31
69. 一戸剛 (アインズ) 7
71. 細山周作 (札幌大) 5
71. 吉岡和也 (土屋ホーム) 5
また、国別成績は次のようになりました。
1. Austria 2261
2. Norway 980
3. Finland 971
4. Poland 902
5. Germany 845
6. Czech Republic 796
7. Switzerland 725
8. Russian Federation 492
9. Slovenia 444
10. Japan 391
11. France 91
12. Italy 82
13. Estonia 16
14. Korea 10
15. Slovakia 7
16. Belarus 3
個人総合成績のトップに立ったのはマリシュ。
個人戦10試合のうち4試合を制し、特に後半以降の安定感が光りました。
以下、ロイツル、コフラー、アマン、シュリーレンツァウァー、キュッテルとオーストリア勢とスイス勢が上位に食い込みました。
日本勢では今やエース格の伊東大貴が20位に入りましたが、転倒による欠場などもあり、本人にとっても決して満足のゆく結果ではないでしょう。
国別成績ではとにかくオーストリアの独走だけが目立ちます。
また、個人総合成績ではバルダルの8位が最高だったノルウェーが、国別成績では2位にまで順位を上げてきているのが興味深いところです。
このチーム力の厚さは即ち選手層の厚さでもあり、大変うらやましいところです。
日本チームは10位と辛酸を舐めた形。
冬の本番のシリーズではないにしろ、この結果は寂しいものを感じます。
この先一ヶ月半のブランクを経て、11月下旬からはいよいよワールドカップが開幕します。
今シーズンの開幕戦は11月24日〜25日、フィンランドのクーサモでラージヒル団体戦と個人戦が1試合ずつ予定されています。
来年2月に迫った札幌の世界選手権を前に、各チームがどのような布陣でワールドカップに臨んでくるのか、日本チームは誰がワールドカップメンバーに選ばれるのか、注目しておきたいところですね。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISグランプリスキージャンプ クリンゲンタール大会■2006年10月2日
FISグランプリスキージャンプは、9月中旬の白馬大会の後約3週間のブランクを経て、ドイツのクリンゲンタールとオーベルホフに舞台を移して再開されます。
このドイツ2連戦が今年のGPシリーズの最終戦。
国別成績ではオーストリアが完全に独走していて逆転を許す気配を感じませんが、個人総合成績はまだまだ混戦模様で目が離せません。
最終節ということもあり、日本チームを始め多くの国が有力選手を投入して、レベルの高い試合になりました。
●9月30日 クリンゲンタール(ドイツ) 個人第9戦 ラージヒル HS140 [リザルト]
この日の天候はやや雲が出ている程度の好天。気温は19.7〜20.7℃、風速は0.2〜3.7m/sとばらつきが大きく、条件は比較的難しかったようです。
優勝したのはアダム・マリシュ(POL)。
1stラウンドで131.0mを飛んで2位につけ、2ndラウンドも135.5mと飛距離を伸ばして、逆転でこの試合を制しました。
2位は1stラウンドでトップに立っていたアンドレアス・ヴィドヘルツル(AUT)、3位は2ndラウンドでこの日の最長不倒距離となる139.0mを飛んだタミ・キウル(FIN)でした。
日本チームは、竹内択(北野建設)と一戸剛(アインズ)の2名が予選落ち。
3名が本戦に進みましたが、伊東大貴(土屋ホーム)は122.0mで32位、伊藤謙司郎(下川商業高)は118.5mで37位、葛西紀明(土屋ホーム)は116.5mで43位と奮わず、3名とも2ndラウンドに進むことができませんでした。
グランプリスキージャンプの個人総合成績は、トップがアダム・マリシュ(POL)(445)、2位はヴォルフガング・ロイツル(AUT)(436)、3位はシモン・アマン(SUI)(386)です。
日本勢は全員がポイント加算無し。伊東大貴(104)の18位が最高位です。
国別成績はオーストリア(2106)、2位はフィンランド(870)、3位はポーランド(802)。
日本(386)の順位は10位です。
シャンツェのプロフィールからは判断しにくい部分があるのですが、新しく建造されたというこのクリンゲンタールのラージヒルは、非常に難易度が高そうな印象を受けます。
例えばオーストリアのビショフスホーフェンのラージヒルのような難しさがあるのかもしれません。
本戦に進んだ3名ともが2ndラウンドに進めなかったのは、大変残念な結果です。
またこの試合から、ヤンネ・アホネン(FIN)が参戦してきました。
試合は11位に終わりましたが、トレーニングやトライアルではHSに迫る大きなジャンプを見せており、次のオーベルホフ大会に向けて調整は順調に進んでいる様子です。
次の試合はサマーGP最終戦、オーベルホフ大会。
10月3日にHS140のラージヒルで個人戦が行われます。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISグランプリスキージャンプ 白馬大会■2006年9月11日
今年も白馬にサマーGPがやってきました。
FISグランプリスキージャンプの第7戦と第8戦が、白馬ジャンプ競技場のラージヒルHS131を使って9月9日と同10日に行われました。
ノルウェー勢を始めこの大会に参加しない強豪選手も多いわけですが、参加選手のレベルが低いわけではなく、数名ですが個人総合成績上位の選手も参加しています。
現在世界の頂点を競い合うヨーロッパの強豪選手達に対し、日本人選手がどのくらい食い下がれるか、若手選手の活躍も含めて注目したいポイントは多い大会です。
今大会では、日本チームからは以下の9名が参加しました。
・岡部孝信(チーム雪印)
・伊東大貴(土屋ホーム)
・葛西紀明(土屋ホーム)
・一戸剛(アインズ)
・吉岡和也(土屋ホーム)
・竹内択(北野建設)
・坂野幸夫(チーム雪印)
・小山内佳彦(日本大)
・細山周作(札幌大)
・伊藤謙司郎(下川商業高)
外国人選手は総勢35名がエントリーし、参加選手が50名に満たなかったので、予選はトレーニングに差し替えられてエントリーした選手全員が本戦に参加しました。
●9月9日 白馬(日本) 個人第7戦 ラージヒル HS131 [リザルト] [フォトレポート]
ナイトゲームで行われた第7戦。
天候は曇り、晴れ間も少し見える程度、気温は24.4〜23.7℃、風速は0.1〜1.5m/s。
弱い追い風がありましたが風向きの変化は少なく、非常に安定した気象条件で行われた試合でした。
優勝したのはヤンネ・ハッポネン(FIN)。
1stラウンドで127.5mを飛んでトップに立ち、2ndラウンドではこの日の最長不倒距離となる131.5mまで飛距離を伸ばして逃げ切りました。
トレーニングから良いジャンプを続けており、安定感は抜群でした。
2位はヴォルフガング・ロイツル(AUT)、3位はアントニン・ハィエク(CZE)でした。
日本勢は123.0mと123.5mを飛んだ葛西紀明(土屋ホーム)が4位に入賞したのが最高の成績。
葛西は今シーズンは出だしで膝を故障し、グランプリシリーズはこの試合が初参戦となりますが、膝の不安を感じさせない元気なジャンプを見せていました。
以下、7位には竹内択(北野建設)、8位には1stラウンドで2位につけていた伊東大貴(土屋ホーム)、13位には参加選手中最年少の伊藤謙司郎(下川商業高)、19位には岡部孝信(チーム雪印)、24位には一戸剛(アインズ)、26位には細山周作(札幌大)、27位には吉岡和也(土屋ホーム)が入りました。
39位だった小山内佳彦(日本大)、41位の湯本史寿(東京美装)、43位の坂野幸夫(チーム雪印)は2ndラウンドに進むことができませんでした。
●9月10日 白馬(日本) 個人第8戦 ラージヒル HS131 [リザルト] [フォトレポート]
白馬大会二日目は午前中の開催。
天候は曇り、気温は25.4〜26.3℃、風速は0.2〜1.8m/s。
前日と比べ風の条件は不安定で、下の風は向かい風でも上の風が追い風だったり、風が巻いていたりと、公式記録の数字以上に難易度の高い条件だったかもしれません。
日本チームは前日の試合で自国開催枠の10名いっぱいを参加させているので、この試合ではポイントを持つ5名のみが参加しました。
優勝したのはこの日もヤンネ・ハッポネン(FIN)。
1stラウンドでこの日の最長不倒距離となる132.5mを飛ぶと、2ndラウンドでも124.5mまで飛距離を伸ばしてトップのポイントを稼ぎ、2位に25ポイント近い差をつける圧勝でした。
2位はアンドレアス・キュッテル(SUI)、3位は前日に続いてアントニン・ハィエク(CZE)でした。
日本勢は前日に失敗ジャンプで順を大きく落としてしまった伊東大貴(土屋ホーム)が奮闘、126.5mと115.0mを飛んで4位に入賞しました。
葛西紀明(土屋ホーム)は122.5mと116.5mで7位となり、この日もポイントゲット。
岡部孝信(チーム雪印)は10位タイに食い込んで前日より順位を上げました。
以下、20位には伊藤謙司郎(下川商業高)、24位には竹内択(北野建設)が入りました。
グランプリスキージャンプの個人総合成績は、トップがヴォルフガング・ロイツル(AUT)(404)、2位はシモン・アマン(SUI)(357)、3位はアダム・マリシュ(POL)(345)。
2戦とも優勝したヤンネ・ハッポネン(FIN)(229)は一気に7位に順位を上げてきました。
日本勢は伊東大貴(104)が18位、岡部孝信(94)は19位タイ、葛西紀明(86)は23位、竹内択(54)は32位、伊藤謙司郎(31)は46位となっています。
国別成績は1位がオーストリア(1904)、2位はフィンランド(762)、3位はドイツ(757)。
日本(386)の順位は9位です。
グランプリシリーズはいよいよ終盤を迎え、次はドイツに舞台を移して最後の2戦が行われます。
9月30日はクリンゲンタールで、10月3日はオーベルホフで、それぞれラージヒル個人戦が行われる予定です。
([ワールドカップジャンプ全日程])
今年もこの白馬大会は現地で観戦してきました。
一日目にナイトゲーム、二日目は朝から始まるデーゲームというスケジュールは毎度お馴染みのもので、大会運営側もかなり手慣れた印象を受けます。
正確な観客動員数は不明ですが、一日目はかなり人が多く入っていたような気がします。
地元での注目度もまだまだ大きいものがあるようで、村全体で大会を表から裏から支えている雰囲気が感じられるのは、とても気持ちがよいものでした。
2戦続けて優勝したハッポネンは、二日間6本のジャンプ全てで全選手中最も安定しており、特にサッツが完了したあとの飛行の安定感は別格でした。
昨年の試合でヤクブ・ヤンダ(CZE)が見せていたように、他の選手とは明らかに違う”強さ”が感じられました。
他の選手の中では特に、二日間連続で3位に入賞したアントニン・ハィエク(CZE)が印象に強く残りました。
身長が低い選手ですが、サッツの力強さはガタイの大きな選手に負けていません。
強さと早さを兼ね備えたシャープなジャンプを見せるチェコのエース、ヤクブ・ヤンダよりも、スタイルとしてはフィンランド人選手に近いようで、懐を深くとった柔らかい飛型姿勢は今の流行の典型といえるかもしれません。
日本勢で良い結果を残せた選手の中では、土屋ホームの二人(葛西紀明、伊東大貴)と竹内が目につきました。
土屋ホームはコーチにフィンランド人を起用し、竹内は昨シーズン一年間をフィンランドのジャンプチームで活動と、いずれもフィンランドスタイルのジャンプを学ぶ選手達です。
この流れこそが、今のスキージャンプの「流行」であり「最先端」でもあるのでしょう。
残念だったのは岡部孝信。
金曜日のトレーニングではK点を越えるジャンプを揃えていたのに、本戦では良い結果に結びつきませんでした。
私が陣取った場所からはサッツが見えないので、土曜日の夜にTVで放送された映像を改めてよく見てみたら、サッツのタイミングが狂っていました。
理想的なポイントよりも若干早め。あのサッツでは飛距離が伸ばせないのは当然かもしれません。
他にミスらしいミスは見当たらなかったので、復調も早いのではと期待しています。
次の試合に向けて、遠征メンバーなどはまだ発表されていません。
時間の余裕もありますので、白馬大会のジャンプから各選手が自分自身の課題を確認し、調整に取り組んでいくものと思われます。
秋以降の試合も楽しみですね。
■FISグランプリスキージャンプ クラニ大会■2006年9月3日
スロヴェニアのクラニはどちらかというとコンチネンタルカップ以下のクラスの試合が多く行われるシャンツェですが、今シーズンはサマーGPシリーズが開催されることになりました。
HS109の小振りのラージヒルです。
残念ながらこの大会にも日本チームは出場していません。
●9月2日 クラニ(スロヴェニア) 個人第6戦 ラージヒル HS109 [リザルト]
夕方からの開催になったこの試合、公式記録では、天候は快晴、気温は22.0℃、風速は2.2〜3.4m/s。
風がやや強い条件で行われた模様です。
この日優勝したのはシモン・アマン(SUI)。
1stラウンドで106.5mを飛んでトップに立ち、2ndラウンドも105.0mまで飛距離を伸ばして、見事逃げ切りました。
アマンの優勝は久しぶりだと思って調べてみたら、彼がソルトレイクシティ冬季五輪で金メダルをとった2002年3月のオスロ大会で勝って以来、FIS公認試合での勝利はこれが4年半ぶりになるんですね。
2位はヴォルフガング・ロイツル(AUT)、3位は2ndラウンドでこの日の最長不倒距離107.0mを飛んだロマン・コウデルカ(CZE)でした。
グランプリスキージャンプの個人総合成績は、トップがアダム・マリシュ(POL)(345)、2位はグレゴァ・シュリーレンツァウアー(AUT)(330)、3位はアンドレアス・コフラー(AUT)(320)と、上位3名に順位の変動はありません。
日本勢はこの大会も参戦していないのでポイント加算無し。
岡部孝信(56)は21位から23位に順位を下げました。
次の試合はいよいよ日本の白馬で行われます。
9月9日〜10日の二日間、白馬ジャンプ競技場のラージヒルHS131を使って個人戦が2戦行われる予定です。
私も現地に観戦しに行きます。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISグランプリスキージャンプ ザコパネ大会■2006年8月28日
12日間のブランクを経て再開したグランプリシリーズ。
ポーランドのザコパネでラージヒル個人戦を行いました。
この試合に日本チームは参加しませんでした。
●8月26日 ザコパネ(ポーランド) 個人第5戦 ラージヒル HS134 [リザルト]
ナイトゲームで行われたこの試合、天候は曇り、気温は13.0〜15.0℃、風速は0.9〜2.2m/s。
試合終了が現地時間21時54分と遅い時間帯だったようですが、観客は相当入ったんでしょうかね、やっぱり。
優勝したのは地元の英雄アダム・マリシュ(POL)。
1stラウンドでは127.0mで5位、2ndラウンドでは128.0mで4位のポイントでしたが、合計ポイントで逆転勝利をおさめました。
2位は2ndラウンドで最長不倒距離の131.0mをマークした新鋭グレゴァ・シュリーレンツァウアー(AUT)、3位はイェルネイ・ダミヤン(SLO)とアンデルス・バルダル(NOR)が並びました。
グランプリスキージャンプの個人総合成績は、トップがアダム・マリシュ(POL)(345)、2位はグレゴァ・シュリーレンツァウアー(AUT)(330)、3位はアンドレアス・コフラー(AUT)(270)です。
日本勢は参戦していないのでポイント加算が無く、岡部孝信(56)は17位から21位に順位を下げました。
国別成績はオーストリア(1474)、2位はドイツ(686)、3位はノルウェー(625)。
オーストリアがダブルスコアでドイツを引き離して独走中です。日本(90)の順位は変わらず10位です。
次の試合は9月2日、スロヴェニアのクラニでラージヒル個人戦が予定されています。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISコンチネンタルカップスキージャンプ リレハンメル大会■2005年8月28日
男子のコンチネンタルカップは7月末以来約3週間ぶりの開催です。
今回はノルウェーのリレハンメルでノーマルヒル個人戦が2戦行われました。
日本からは、今季絶好調の伊藤謙司郎(下川商業高)が参加しています。
●8月19日 リレハンメル(ノルウェー) 第7戦 ノーマルヒル HS100
夕方に行われた第7戦。
優勝したのは伊藤謙司郎(下川商業高)でした。
1stラウンドでこの日の最長不倒距離102.0mを飛んでトップに立つと、2ndラウンドも96.0mまで飛距離を伸ばして逃げ切り、コンチネンタルカップ初優勝を遂げました。
2位はトマス・ロベン(NOR)、3位はシュテファン・トゥルンビヒラー(AUT)でした。
●8月20日 リレハンメル(ノルウェー) 第8戦 ノーマルヒル HS100
公式記録では天候は霧、たまに雨がちらつく生憎の条件だったようです。
この日の優勝はトマス・ロベン(NOR)。1stラウンドでは99.5mを飛んでトップタイ、2ndラウンドでは100.0mまで飛距離を伸ばして辛うじて逃げ切りました。
2位は伊藤謙司郎(下川商業高)。1stラウンドではロベンと同ポイントでトップ、2ndラウンドも同飛距離の100.0mをマークしましたが、飛型点で僅かに及びませんでした。
3位は2ndラウンドで100.0mを飛びロベンと同ポイントを稼いだシュテファン・トゥルンビヒラー(AUT)でした。
■FISグランプリスキージャンプ クーシュベル大会■2006年8月15日
グランプリシリーズの第4戦はフランスのクーシュベルでラージヒル。
今シーズンは、開幕緒戦のヒンターツァルテンからこのクーシュベル大会までの個人戦総合成績を競う「Four Nations Grand Prix」のタイトルも設定されており、この試合で最終成績が確定することになります。
●8月14日 クーシュベル(フランス) 個人第4戦 ラージヒル HS132 [リザルト]
ナイトゲームで行われたこの試合。
天候は曇り、気温は11.2〜11.5℃、風速は0.5〜1.5m/s。
当初午前中に予定されていた予選は順延され、本戦の前のトライアルラウンドが予選に差し替えられました。
優勝したのはグレゴァ・シュリーレンツァウアー(AUT)。
1stラウンドでは123.5m、2ndラウンドではこの試合の最長不倒距離となる134.5mを飛んで快勝しました。
1990年生まれの16歳、楽しみな新人が出てきましたね。
2位はヴォルフガング・ロイツル(AUT)、3位はアダム・マリシュ(POL)でした。
日本勢は岡部孝信(チーム雪印)が113.0mと120.5mを飛んで19位、伊東大貴(土屋ホーム)は23位でした。
吉岡和也(土屋ホーム)と一戸剛(アインズ)は同ポイントで34位タイ、竹内択(北野建設)は二人に続くポイントで36位となり。2ndラウンドに進むことができませんでした。
グランプリスキージャンプの個人総合成績は、トップがアンドレアス・コフラー(AUT)(270)、2位はグレゴァ・シュリーレンツァウアー(AUT)(250)、3位はアダム・マリシュ(POL)(245)となりました。
日本勢では岡部孝信(56)の17位が最高。
Four Nations Grand Prix は、アンドレアス・コフラー(AUT)(1002.0)が優勝、2位はアダム・マリシュ(POL)(994.3)、3位はグレゴァ・シュリーレンツァウアー(AUT)(990.9)となりました。
日本勢の最高成績は岡部孝信(チーム雪印)(919.7)の9位です。
国別成績はオーストリア(1344)で相変わらずトップを独走、以下ドイツ(629)、フィンランド(478)。
日本(90)は順位を2ランク上げて10位です。
グランプリシリーズはここで一旦休息期間が入ります。
次の試合は8月26日、ポーランドのザコパネでラージヒル個人戦が予定されています。
日本チームは18日もしくは19日に一時帰国することになっています。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISグランプリスキージャンプ アインジーデルン大会■2006年8月14日
グランプリスキージャンプの個人第3戦はスイスのアインジーデルンで行われました。
HS117/K105の小振りのラージヒルです。
この試合もナイトゲームでの開催です。
日本チームは、転倒による怪我で戦列を離れていた伊東大貴(土屋ホーム)がこの試合から復帰しました。
●8月12日 アインジーデルン(スイス) 個人第3戦 ラージヒル HS117 [リザルト]
この日は曇りから雨に変わるあいにくの天気。
2ndラウンドの後半は雨に祟られた模様です。
気温は16.0℃から13.0℃に下がる一方、試合中の風速は0.5〜3.7m/sと、かなりばらつきが出ていたようです。
優勝したのはアンドレアス・コフラー(AUT)。
1stラウンドで108.0mを飛んでトップに立ち、2ndラウンドも110.0mまで飛距離を伸ばして逃げ切りました。
2位は2ndラウンドに112.0mのビッグジャンプを見せたグレゴァ・シュリーレンツァウアー(AUT)、3位は地元スイスのエース、シモン・アマン(SUI)でした。
日本勢は岡部孝信(チーム雪印)が100.5mと109.0mを飛んで15位に食い込んだのが最高。
伊東大貴(土屋ホーム)は104.5mを2本揃えて17位、竹内択(北野建設)は20位タイでした。
36位タイの吉岡和也(土屋ホーム)、47位の一戸剛(アインズ)は2ndラウンドに進むことができませんでした。
グランプリスキージャンプの個人総合成績は、トップがアンドレアス・コフラー(AUT)(230)、2位はアダム・マリシュ(POL)(185)、3位にはグレゴァ・シュリーレンツァウアー(AUT)(150)とシモン・アマン(SUI)(150)が並んでいます。
日本勢では岡部孝信(44)の14位が最高。
グランプリスキージャンプの前半4カ所(ドイツ/イタリア/スイス/フランス)のみの総合成績を競うタイトルでは、個人総合成績と同じくアンドレアス・コフラー(AUT)(768.9)がトップに立っています。
国別成績はオーストリア(777)がトップを独走、以下ドイツ(510)、フィンランド(478)と続き、日本(29)は12位と低迷しています。
次の試合はフランスのクーシュベルでラージヒル個人戦。
選手達は中一日で移動して、8月14日に公式練習、予選、本戦を全て行うことになっています。
年末年始のジャンプ週間よりもスケジュールは過密かもしれませんね。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISグランプリスキージャンプ ヴァル・ディ・フィエンメ大会■2006年8月11日
サマーGP第2戦はイタリアのヴァル・ディ・フィエンメで開催されました。
サマージャンプの開催ではすっかりお馴染みですね。
HS134のラージヒルで、ナイトゲームで個人戦が行われました。
●8月8日 ヴァル・ディ・フィエンメ(イタリア) 個人第2戦 ラージヒル HS134 [リザルト]
夜のかなり遅い時間帯で行われたこの試合。
1stラウンド開始は現地時間21時20分、終了は同22時39分でした。
天候は快晴、気温13℃、風速は0.2〜1.4m/s。
エントリーした選手が50名ちょうどだったので、予選は公式練習に差し替えられて全員が本戦に参加することになりました。
優勝したのはアダム・マリシュ(POL)。
1stラウンドで128.5mを飛んでトップに立ち、2ndラウンドでも129.0mまで飛距離を伸ばして逃げ切りました。
2位は両ラウンドとも2位のポイントだったアンドレアス・キュッテル(SUI)、3位はヤクブ・ヤンダ(CZE)でした。
日本勢は岡部孝信(チーム雪印)が124.0mと119.5mで17位に入ったのが最高。
以下、吉岡和也(土屋ホーム)が30位、一戸剛(アインズ)が40位タイ、竹内択(北野建設)が46位でした。
一戸と竹内は2ndラウンドに進めず、グランプリポイントを獲得することができませんでした。
年末年始に行われるジャンプ週間並の過密スケジュールで行われているサマーGP、次の試合はスイスのアインジーデルンです。
8月12日に、HS117/K105の小振りのラージヒルで個人戦が予定されています。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■FISグランプリスキージャンプ ヒンターツァルテン大会■2006年8月7日
今年もグランプリスキージャンプが開幕しました。
夏場の”ワールドカップ”に相当する位置づけのこのシリーズ、調整のスケジュールの都合で参加しない選手もいるのは毎度のことですが、トップレベルの選手達が顔を揃える重要な試合であることは間違いありません。
特に、成長著しい若手選手が多く見られる楽しみもありますので、冬のシーズンを控えて見逃すことのできない内容です。
緒戦はドイツのヒンターツァルテンで団体戦と個人戦が1戦ずつ行われました。
日本チームは 岡部孝信(チーム雪印)/伊東大貴(土屋ホーム)/一戸剛(アインズ)/竹内択(北野建設)/吉岡和也(土屋ホーム) の5名が参加していますが、国内戦で好調だった伊東はこの大会にはエントリーされませんでした。
転倒した影響という話も聞こえてきていますが、真偽のほどは現時点では不明です。
●8月5日 ヒンターツァルテン(ドイツ) 団体戦 ノーマルヒル HS108 [リザルト]
ナイトゲームで行われた団体戦。
この日の天候は曇り、気温は15℃(涼しそうだなぁ)、風速は0.1〜2.2m/sで、風の条件の差は若干大きめだったようです。
優勝したのはオーストリア(ロイツル/シュリーレンツァウアー/フェットナー/コフラー)。
4名が飛んだ8本のジャンプのうち7本が100mを越えるというダントツの安定感で、シーズン最初の団体戦を制しました。
2位はフィンランド(キウル/オッリ/ハッポネン/M.ハウタマキ)、3位はドイツ(ノイマイヤー/シュミット/シュペート/ウアマン)でした。
日本チームは 一戸剛/竹内択/吉岡和也/岡部孝信 のオーダーで臨みましたが、最も高いポイントを獲得した第4グループの岡部でさえグループ12チーム中7位の成績と奮わず、1stラウンドで10位となって2ndラウンドには進むことができませんでした。
●8月6日 ヒンターツァルテン(ドイツ) 個人第1戦 ノーマルヒル HS108 [リザルト]
大会二日目の個人戦は、夕方暗くなる前に行われました。
天候は曇り、気温は18℃、風速は0.3〜2.6m/sで、前日の団体戦と似た条件だったようです。
この日の優勝はゲオルグ・シュペート(GER)。
1stラウンドで107.5mを飛んで2位につけ、2ndラウンドでは最高のポイントを稼ぐ103.0mを飛んで逆転優勝しました。
2位は1stラウンドでトップに立っていたアンドレアス・コフラー(AUT)、3位はグレゴァ・シュリーレンツァウアー(AUT)でした。
昨シーズンのワールドカップで個人総合成績トップだったヤクブ・ヤンダ(CZE)は1stラウンドで95.0mと飛距離が伸びず、34位タイに終わりました。
日本勢は竹内択(北野建設)と一戸剛(アインズ)が予選落ちし、岡部孝信(チーム雪印)と吉岡和也(土屋ホーム)の2名のみが本戦に進みました。
岡部は99.5mと97.5mを飛んで17位タイ、吉岡は88.5mで2ndラウンドに進めず49位に終わりました。
グランプリシリーズの個人総合成績は、個人戦の成績がそのまま反映されます。
国別成績はトップがオーストリア(601)、2位がフィンランド(478)、3位はドイツ(430)で、日本(14)は11位(最下位)です。
次の試合は8月8日、イタリアのヴァル・ディ・フィエンメでラージヒル個人戦が予定されています。
([ワールドカップジャンプ全日程])
■サマージャンプ国内公式戦(7月)■2006年8月6日
掲載が少々遅れてしまいましたが、7月から本格的に開幕したサマージャンプ国内公式戦の結果をまとめておきます。
●7月9日 第26回全日本サマージャンプ朝日大会
朝日三望台シャンツェ ミディアムヒル HS68
開幕戦は朝日のミディアムヒル。
土屋ホームと雪印など有力チームが参加しませんでしたが、それ以外の有力選手は顔を揃えて、なかなかレベルが高い試合となったようです。
成年組の優勝は西下和記(日本空調サービス)。
61.5mと60.0mを飛ぶ安定感あるジャンプで、公式戦久しぶりの勝利です。
2位は船木和喜(フィットスキー)、3位は湯本史寿(東京美装)でした。
少年組では栃本翔平(北海道尚志学園高)がトリノ五輪代表だった伊藤謙司郎(下川商業高)を抑えて優勝、女子では茂野美咲(浅井学園大)が接戦を制しました。
●7月15日 第24回札幌市長杯宮の森サマージャンプ大会
宮の森ジャンプ競技場 ノーマルヒル HS100
今シーズン最初のノーマルヒルは宮の森で。
主力選手ほぼ全員が勢揃いして、いよいよシーズン本番という雰囲気が感じられます。
成年組の優勝は、96.0mと97.5mを飛んだ伊東大貴(土屋ホーム)。
2位は岡部孝信(チーム雪印)、3位は東輝(日本空調サービス)でした。
少年組では伊藤謙司郎(下川商業高)が優勝。
成年組と同じゲートから飛んで98.0mのジャンプを2本揃え、参加選手全体でもトップの成績でした。
女子では渡瀬あゆみ(ロイズ)が優勝しました。
●7月22日 UHB杯サマージャンプ大会2006
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒル HS134
7月22日〜23日は大倉山のラージヒルで2連戦。
成年組では伊東大貴(土屋ホーム)が109.0mと135.0mを飛んで、前週に引き続き優勝しました。
135.0mはこの日の最長不倒距離です。
2位は岡部孝信(チーム雪印)、3位は高橋大斗(土屋ホーム)でした。
少年組の優勝はこの日も伊藤謙司郎(下川商業高)。
124.5mと130.0mを飛んで、成年組の伊東を大きく上回るポイントで圧勝しました。
女子組は金井理恵子(北野建設)が優勝しました。
●7月23日 第7回札幌市長杯サマージャンプ大会
大倉山ジャンプ競技場 ラージヒル HS134
大倉山2連戦2日目となるこの試合、成年組では伊東大貴(土屋ホーム)が125.5mと135.0mを飛んで貫禄の優勝。
2位とは20ポイント以上の差がつく圧勝でした。
2位は伊東のチームメイト、吉岡和也(土屋ホーム)、3位は岡部孝信(チーム雪印)でした。
少年組の優勝は伊藤謙司郎(下川商業高)。
128.5mと124.0mで、非常に安定しています。
女子は葛西賀子(日本空調サービス)が優勝しました。
●7月29日 サンピラー国体記念第4回サマージャンプ大会2006
名寄ピヤシリシャンツェ ノーマルル HS100
7月の最後を締めくくるのは名寄ピヤシリシャンツェのノーマルヒルです。
この日の成年組の優勝は、またもや伊東大貴(土屋ホーム)でした。
97.0mと98.0mを揃え、7月は成年組4連勝となります。
2位は岡部孝信(チーム雪印)、3位は高橋大斗(土屋ホーム)でした。
少年組は伊藤謙司郎(下川商業高)が2位と43ポイントの大差をつけて圧勝、女子組は山田いずみ(ロイズ)が制しました。
7月の試合で最も注目されたのは、やはり伊藤謙司郎の活躍でしょう。
成年組と同じゲートから飛んで成年組の成績を上回ること多数、シーズン開幕からイイ感じで飛ばしてます。
トリノ冬季五輪本番では活躍の機会が少なかったですが、おそらくその経験は今のジャンプにしっかり活かされているのだと思います。
成年組では伊東大貴の安定感が際立っています。
同じチームのエース葛西紀明が故障の調整で戦列を離れていることもあるでしょうが、高いレベルで安定している様子からは既にエースとしての風格さえ感じられます。
土屋ホームは吉岡和也やコンバインドの高橋大斗も好調で、チーム全体の実力の高さがとても頼もしいです。
8月からはヨーロッパでグランプリスキージャンプが開幕するので、国内での大きな試合は7月で一旦一段落します。
冬に向けての調整段階とはいえ、近年はこの時期によい成績を残すことの重要性を無視できない状況がありますので、開催される試合もレベルが高いものばかりです。
これでテレビの中継が増えてくれたら‥‥とは無理な注文でしょうかねぇ。
■サマージャンプ コンチネンタルカップ開幕■2005年7月11日
日本の国内公式戦よりも一足先に、ヨーロッパではコンチネンタルカップが開幕しています。
今シーズンは日本人選手の参加がまだありませんが、ひとまず7月に開催された試合のリザルトを簡単にまとめておきます。
●7月7日 ヴェレーニェ(スロヴェニア) 第1戦 ノーマルヒル HS94
サマージャンプの開幕戦ではお馴染みとなった、スロヴェニアのヴェレーニェ。
参加する選手は地元スロヴェニアの他、オーストリアやドイツ、ポーランドなどが中心で、リザルトリストにも見慣れない名前が多いです。
優勝は92.0mと91.0mを飛んだロク・ベンコビッチ(SLO)、2位はヤン・マゾホ(CZE)、3位はプリモジュ・ピクル(SLO)でした。
●7月8日 ヴェレーニェ(スロヴェニア) 第2戦 ノーマルヒル HS94
ヴェレーニェ大会二日目、優勝は90.5mのジャンプを2本揃えたヤン・マゾホ(CZE)でした。
2位はシュテファン・トゥルンビヒラー(AUT)、3位はプリモジュ・ピクル(SLO)でした。
●7月22日 フィラハ(オーストリア) 第3戦 ノーマルヒル HS100
オーストリアのフィラハで大きな大会が開かれるのって久しぶりのような気がします。
サマージャンプが行える設備がようやく整ったというところなのでしょうか。
第3戦はヴォルフガング・ロイツル(AUT)が94.5mと95.0mを飛んで優勝しました。
2位はマリオ・インナウアー(AUT)、3位はヤン・マゾホ(CZE)でした。
●7月23日 フィラハ(オーストリア) 第4戦 ノーマルヒル HS100
フィラハ大会二日目を制したのは、100.5mと97.0mを飛んだグレゴァ・シュリーレンツァウアー(AUT)。
2位はヴォルフガング・ロイツル(AUT)、3位はシュテファン・トゥルンビヒラー(AUT)と、地元オーストリア勢が表彰台を独占しました。
●7月29日 オーベルシュトドルフ(ドイツ) 第5戦 ラージヒル HS137
今シーズン初のラージヒルとなるオーベルシュトドルフ大会。
優勝は135.0mと125.5mを飛んだアントニン・ハィエク(CZE)でした。
2位はマルティ・シュミット(GER)、3位はシュテファン・トゥルンビヒラー(AUT)でした。
●7月30日 オーベルシュトドルフ(ドイツ) 第6戦 ラージヒル HS137
オーベルシュトドルフ大会二日目を制したのはマルティ・シュミット(GER)。
132.0mと132.5mを飛び、国際大会では久しぶりの優勝です。
2位は前日の覇者アントニン・ハィエク(CZE)、3位はプリモジュ・ピクル(SLO)でした。
■2006−2007年 FISワールドカップスキージャンプ 日程■2007年3月25日更新
2006〜2007年のFISワールドカップスキージャンプの日程です。今後変更される可能性もあります。
FISグランプリスキージャンプ
2006.08.05 ヒンターツァルテン(GER) HS108団体(◆)
2006.08.06 ヒンターツァルテン(GER) HS108(◆)
2006.08.08 ヴァル・ディ・フィエンメ(ITA) HS134(◆)
2006.08.12 アインジーデルン(SUI) HS117(◆)
2006.08.14 クーシュベル(FRA) HS132(◆)
2006.08.26 ザコパネ(POL) HS134(◆)
2006.09.02 クラニ(SLO) HS109(◆)
2006.09.09 白馬(JPN) HS131(◆)
2006.09.10 白馬(JPN) HS131(◆)
2006.09.30 クリンゲンタール(GER) HS140(◆)
2006.10.03 オーベルホフ(GER) HS140(◆)
FISワールドカップスキージャンプ
2006.11.24 クーサモ(FIN) HS142(ナイトゲーム)
2006.11.25 クーサモ(FIN) HS142(ナイトゲーム)悪天候のため中止
2006.12.02 リレハンメル(NOR) HS138(ナイトゲーム)
2006.12.03 リレハンメル(NOR) HS138
2006.12.09 ハラホフ(CZE) HS134 中止
2006.12.10 ハラホフ(CZE) HS134 中止
2006.12.16 エンゲルベルク(SUI) HS137
2005.12.17 エンゲルベルク(SUI) HS137
4Schanzentournee〜ジャンプ週間
2006.12.30 オーベルシュトドルフ(GER) HS137(ナイトゲーム)
2007.01.01 ガルミッシュ・パルテンキルヘン(GER)HS125
2007.01.04 インスブルック(AUT) HS130
2007.01.07 ビショフスホーフェン(AUT) HS140(ナイトゲーム)
2007.01.13 ヴィケルスン(NOR) HS207
2007.01.14 ヴィケルスン(NOR) HS207
2007.01.20 ザコパネ(POL) HS134(ナイトゲーム)
2007.01.21 ザコパネ(POL) HS134
2007.01.27 オーベルシュトドルフ(GER) HS137
2007.01.28 オーベルシュトドルフ(GER) HS137
2007.02.03 ティティゼー・ノイシュタット(GER) HS142
2007.02.04 ティティゼー・ノイシュタット(GER) HS142
2007.02.07 クリンゲンタール(GER) HS140
2007.02.10 ヴィリンゲン(GER) HS145(ナイトゲーム)
2007.02.11 ヴィリンゲン(GER) HS145団体(ナイトゲーム)
2007世界ノルディックスキー選手権
2007.02.24 札幌/大倉山(JPN) HS134個人(◆)
2007.02.25 札幌/大倉山(JPN) HS134団体(◆)
2007.03.03 札幌/宮の森(JPN) HS100個人(◆)
2007.03.10 ラハティ(FIN) HS130団体(ナイトゲーム)
2007.03.11 ラハティ(FIN) HS130(▲)
2007.03.13 クォピオ(FIN) HS127(ナイトゲーム)(▲)
2007.03.17 オスロ/ホルメンコーレン(NOR) HS128(▲)
2007.03.18 オスロ/ホルメンコーレン(NOR) HS128(▲)
2007.03.23 プラニツァ(SLO) HS215
2007.03.24 プラニツァ(SLO) HS215
2007.03.25 プラニツァ(SLO) HS215
HS … Hill Size
(◆)成績はワールドカップポイントに加算されません。
(▲)ノルディックトーナメント
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